「もしかして糖尿病かもしれない」と感じていませんか?糖尿病は、適切な治療により良好なコントロールが可能な病気です。早期発見・早期治療により、健康的な生活を維持できる可能性があります。この記事では、糖尿病について以下の内容を解説します。
糖尿病は自覚症状が少ないまま進行する可能性があり、適切な治療を受けない場合は、合併症のリスクが高まることがあります。気づかないまま重症化してしまうケースも少なくありません。健康診断で血糖値が高いと指摘された方や、最近疲れやすい方、のどが渇くなどの症状がある方は必見です。
大石内科循環器科医院では、糖尿病に関する検査と丁寧な診療を行っています。症状が気になる方はもちろん「ちょっと不安かも…」という段階でも、早めのチェックが何より大切です。地域のかかりつけ医として、あなたの健康を全力でサポートいたします。どうぞお気軽にご相談ください。
健康診断で血糖値が高いと指摘された場合は、必ず再検査を受けましょう。症状を放置すると糖尿病を発症するリスクが高まるため、早期に再検査を受けることをおすすめします。再検査では、空腹時血糖値やHbA1cなどの検査が行われます。検査結果にもとづいて、糖尿病の有無や重症度が判断されます。
糖尿病は、自覚症状が現れにくい病気であるため、早期発見と早期治療が重要です。早期に発見し、適切な治療を開始することで、合併症のリスクを低減し、健康寿命を延ばせる可能性があります。定期的な検査と診察を受けることで、病状の悪化を防ぎ、健康状態を維持していくことが大切です。
糖尿病の診療科について、以下の内容を解説します。
糖尿病内科は、糖尿病の専門診療科です。専門性の高い知識と経験を持つ医師が、患者さん一人ひとりの状態に合わせた最適な治療を提案します。糖尿病内科では、血糖コントロールや食事療法、運動療法の指導、合併症の予防・治療など、糖尿病に関する包括的なサポートを受けられます。
特に糖尿病は、心臓や血管にも影響を及ぼすことがあるため、必要に応じて循環器科の受診もあわせて検討することが大切です。 循環器科では、心臓病や動脈硬化といった合併症の早期発見・管理が可能となり、より安心して治療に取り組める体制が整います。
当院でも糖尿病の診療を行っており、お悩みの方のご相談を受け付けております。以下の記事では糖尿病の症状や合併症、インスリンや血糖値の関係などについて詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
>>糖尿病について
代謝内科は、体内の代謝異常を扱う診療科です。糖尿病だけでなく、脂質異常症(高脂血症)、高尿酸血症(痛風)なども診療対象です。肥満の方は、インスリンの働きが悪くなり、糖尿病だけでなく脂質異常症や高尿酸血症も併発しやすい傾向があります。
代謝内科では、複数の病気を包括的に診て、全身の健康状態を改善することを目指します。
肥満は単なる体重の増加だけでなく、生活習慣病や食習慣とも深く関係しています。以下の記事では、肥満の主な原因や、糖尿病をはじめとする健康リスク、そして予防・改善のための具体的な方法について詳しく解説しています。
>>肥満の原因とは?生活習慣病や食事との関係、リスクを減らす改善方法を解説
内分泌内科は、ホルモンの分泌異常を扱う診療科です。ホルモンとは、体内のさまざまな機能を調節する化学物質のことです。糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンの作用不足によって起こる病気で、内分泌疾患の一つです。インスリンは、血液中のブドウ糖を細胞に取り込むことで血糖値を下げる働きをしています。
インスリンが不足すると、ブドウ糖が細胞に取り込めなくなり、血糖値が高くなります。内分泌内科では、ホルモンの分泌異常の観点から糖尿病を診療し、他の内分泌疾患との関連も考慮しながら治療を進めます。
一般内科でも糖尿病の初期診療は可能です。血液検査や尿検査によるスクリーニング、生活習慣の改善指導、簡易な薬物療法など、基本的な対応は一般内科で可能です。かかりつけ医がいる場合は、まずは相談してみてください。
症状が重い場合や、合併症の疑いがある場合は、糖尿病内科や代謝内科、内分泌内科などの専門医への紹介を受けることが大切です。
糖尿病は、初期段階では自覚症状が現れにくい病気です。知らないうちに病気が進行し、重症化してしまうケースも少なくありません。糖尿病の初期症状や注意すべき自覚症状、リスクについて解説します。
糖尿病の初期症状はわかりにくく、自覚症状がない場合も多いです。代表的な初期症状は以下のとおりです。
初期症状は、血糖値が高い状態が続くことで引き起こされます。血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の濃度のことです。健康な状態の場合、血糖値は一定の範囲内に保たれていますが、糖尿病になると、血糖値のコントロールがうまくいかなくなります。
空腹時血糖値は、健常者は70〜109mg/dLの範囲に収まりますが、糖尿病の方は126mg/dL以上を示すことがあります。食事をしてから2時間後に測定した血糖値は、健常者は140mg/dL未満ですが、糖尿病の方は200mg/dLを超えることもあります。
以下の症状は、高血糖によって血管や神経がダメージを受けることで引き起こされるため、注意が必要です。
手足のしびれは、糖尿病の合併症「糖尿病性神経障害」の初期症状である可能性があります。糖尿病性神経障害は、放置すると足の感覚が鈍くなり、けがに気づきにくくなるため、早期発見と適切な治療が重要です。
糖尿病が重症化すると、以下の合併症を引き起こすリスクが高まります。
糖尿病網膜症は、糖尿病が原因で目の網膜にある血管が傷つくことで起こる病気です。視力が低下したり、最悪の場合は失明したりする可能性があります。糖尿病腎症は、糖尿病によって腎臓の働きが悪くなる病気で、人工透析が必要になる場合があります。
糖尿病性神経障害は、糖尿病によって神経が傷つくことで起こる病気です。手足のしびれや痛みだけでなく、自律神経にも影響を及ぼし、さまざまな症状を引き起こす可能性があります。
合併症は、生活の質を著しく低下させるだけでなく、生命にも危険を及ぼすこともあります。気になる症状がある方は、早期に医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。
以下の記事では、糖尿病による心血管系の合併症とその予防策について、より詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
>>糖尿病による合併症リスク|心臓と血管に与える影響と対策方法
糖尿病の検査は、以下の種類があります。
血糖値測定では、血液中に含まれるブドウ糖の濃度を測定します。食後血糖値は、特に糖尿病の初期段階で異常値が出やすいため、重要な指標です。血糖値は、食事の影響を受け変動するため、測定するタイミングによって以下のように名称が変わります。
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)検査は、過去1〜2か月の平均的な血糖値を反映する検査です。HbA1cとは、赤血球中のヘモグロビンというタンパク質にブドウ糖が結合したものです。血糖値が高い状態が続くとHbA1cの値も高くなるため、糖尿病の状態を把握するために重要な指標です。
HbA1cの値による判定基準は、以下のとおりです。
糖尿病は、複数の検査結果を総合的に判断して診断されます。
経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)とは、75gのブドウ糖を溶かした水を飲み、血糖値がどのように変化するかを調べる検査です。空腹時とブドウ糖を飲んでから1時間後と2時間後の血糖値を測定し、糖尿病の診断に用います。インスリン分泌能の評価にも役立ちます。
尿検査は、尿中に糖やタンパク質が排出されていないかを調べる検査です。健常者の尿には糖はほとんど含まれませんが、血糖値が一定以上高くなると尿中に糖が排出されます。長期間高血糖の状態が続くと、腎臓の機能が低下し、尿にタンパク質が漏れ出します。
尿検査は糖尿病の診断だけでなく、合併症である糖尿病腎症の早期発見にも役立ちます。
糖尿病による合併症が疑われる場合には、主に以下の検査を行います。
視力の低下や目の異常がある場合は、眼底検査を行い、糖尿病網膜症の有無を確認します。手足のしびれや感覚異常が見られるときは、糖尿病性神経障害の可能性を考慮して神経伝達速度検査を行います。胸の痛みや動悸などの症状がある場合には、心電図検査で心疾患の有無を調べることがあります。
糖尿病の診療の流れについて、以下の内容を解説します。
初めて糖尿病の診療で受診する場合、以下の内容を詳しく問診します。
糖尿病は生活習慣病の一つであり、生活習慣と密接に関連しているため、詳細な問診が重要です。血圧測定、身体診察も行います。
検査結果から糖尿病のタイプや重症度などを判断し、治療方針を一緒に考えます。治療の中心は、食事療法と運動療法です。血糖コントロールが不十分な場合は、薬物療法が追加されることもあります。
治療が始まったら、定期的に検査と診察を受けます。血糖値やHbA1c、体重などを測定し、治療効果や合併症の有無を確認します。検査や診察の結果、治療内容を調整する場合があります。継続的な治療と適切な自己管理で、良好な血糖コントロールを維持し、合併症の発症や進行を抑制できる可能性があります。
糖尿病の治療中には「低血糖」にも注意が必要です。重度の場合は命に関わることもあります。以下の記事では、低血糖の主な症状や緊急時に取るべき7つの対処法について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
>>【要注意】糖尿病の低血糖症状と緊急時の対処法7つ
治療方針に疑問や不安がある場合は、他の医師の意見を聞くセカンドオピニオンも一つの選択肢です。セカンドオピニオンは、患者さんの権利として認められている制度です。セカンドオピニオンを受けることで、納得のいく治療法を選択できる可能性が高まります。
主治医に伝えることで紹介状を書いてもらえます。現状の治療や診断に不安を感じる方は、他の医療機関を受診することも視野に入れましょう。
糖尿病の初期症状はわかりにくく、自覚症状がない場合も多いです。のどの渇きや頻尿、体重減少、倦怠感などの症状がある場合は、早期に医療機関を受診してください。糖尿病は、早期発見・早期治療が大切です。健康診断で血糖値が高いと指摘されたら、必ず再検査を受けましょう。
糖尿病が疑われる場合、糖尿病の専門診療科である糖尿病内科や、代謝内科、内分泌内科などを受診しましょう。かかりつけ医がいる場合は、まずはかかりつけ医に相談することも選択肢の一つです。治療方針に疑問や不安があれば、セカンドオピニオンも利用できます。
以下の記事では、血糖値を下げるために効果が期待できる生活習慣の改善ポイントを7つに分けて詳しく紹介していますので、実践の参考にしてください。
>>血糖値を下げる7つの効果が期待できる方法!生活習慣改善のポイント
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