陶芸と七宝は”土”と”ガラス”ですが、炎と熱の”窯をくぐる工芸”という共通点があり、窯の蓋を閉めた瞬間「うまくてきますように・・・!」と祈る気持ちも一緒です。
10年前に京都で出会ったお二人。初めての二人展への思いがとうとう叶いました。山陰地方の陶器も協賛出店いたします。
1974 福島県田村市に生まれる
1996 福島大学教育学部 美術科 卒業
2001 滋賀県立信楽窯業技術試験場 釉薬科・小物ロクロ成形科 修了
2002 信楽・朝宮に単室式穴窯を築く
女流陶芸展入選
-’05信楽・畑に窯を移築
-’14同地区にイッテコイ窯を築く
-’15栗東市内に平地薪窯を築く
-’24信楽・黄瀬にイッテコイ窯を移築
2007年より 日本伝統工芸近畿展 入選
2009年 唐津・中里隆氏と共に岐阜(花ノ木窯)、アメリカ(コロラド州)にて作陶
2013 日本伝統工芸近畿展にて滋賀県教育委員会教育長賞 受賞
第24回秀明文化基金賞 受賞
2015 日本伝統工芸展 入選
2020 日本各地にて展示活動 現在に至る
七宝焼とは、ガラス質の釉薬(=えのぐ)を金属にのせて高温の窯で焼き付ける美術工芸です。金・銀・真珠・メノウ・ヒスイ・珊瑚・瑠璃などの美しさを併せ持つことからその名が付いたと言われています。
色彩の美しさだけではなく、針金を平らにしたようなごく薄い金属線を模様の輪郭線として使い細やかな絵画的表現ができるのも大きな特徴です。この技法を「有線七宝」と言い、金属線を使わないものは「無線七宝」と言います。
土台となる金属(主に銅)は自由に形づくることができるので、七宝焼きとひと口に言ってもアクセサリーから額絵、花瓶や器などの立体物まで、技法や表現は多岐にわたります。
今回、新作として取り組んだのは初使用となる大型炉で作った平面作品です。
土台となる銅は通常では釉薬で隠れてしまいますが、それ自体とても表情豊かな素材なので、せっかくの初めての大きな画面、“銅肌”もたのしもうと思いました。
七宝の色彩が光に反射してキラッと輝く部分とその奥で光る銅の存在、そして銅そのものの渋い味わい。その調和が難しくも面白いところであり、まだまだ試行錯誤しながら表現の幅を広げていきたいと思っています。
新作の他には、今年の干支である「巳」作品(七宝十二支シリーズのひとつ)や生きものを題材にした有線七宝の額、珪藻土と組み合わせた額、アクセサリーなどを展示いたします。
静岡市清水区生まれ
1995年日本宝飾クラフト学院卒業後ジュエリー制作に従事
七宝焼を九鬼英子氏(日本伝統工芸会正会員)に師事
2009~2015日本七宝作家協会展出品
2016 第45回日本伝統工芸近畿展入選
2017~日本七宝指導者協会展出品
2021 日本現代工芸美術展入選
個展 2000「オリジナルアクセサリー作品展」土地とすまいの情報館(静岡市)
2003「彫金七宝展」ギャラリー土泥棒(焼津市)
2015「七宝造形の十二支展」ギャラリークリエイト洛(京都市)
2017「七宝造形の十二支展そしていま」横浜市民ギャラリーあざみ野
2022「七宝焼きでめぐる小さな旅~生きもの編」喫茶ぽるく(横浜市)
2023年より静岡県周智郡森町在住