新緑の季節となりました。今回は静岡出身のお二人によるお茶染めと陶器のコラボレーション。
鷲巣さんは静岡の伝統工芸「駿河和染」の技術を応用、お茶の製造工程で出る商品にならない部分を染料として使用し、制作しています。
芦澤さんは18世紀イギリスを中心としたヨーロッパで創作されていた陶器、スリップウェアをアレンジして一つ一つ違う模様、重さを表現しています。
1979年9月18日生
染色(植物染料を使用した型染め)
1979 静岡市生まれ
2001 常葉学園浜松大学 経営情報科 卒業
2001 鷲巣染物店にて修行
2006 お茶染めの研究開始
2019 HoD共同プログラムにてミラノサローネ出展
2021 世界緑茶協会O-CHAパイオニア賞CHAllenge賞受賞
2022 第48回静岡県工芸美術展 県知事賞受賞
2023 第97回 国展入選
人宿藍染工房・駿府の工房 匠宿 ギャラリーTetoTeto、個展開催
・鷲巣染物店 五代目
・静岡デザイン専門学校 非常勤講師
・静岡県工芸家協会 準会員
・駿府の工房 匠宿 竹染工房 工房長
・するがクリエイティブ会員
鷲巣 恭一郎・仕事内容
「お茶染め」
先代の父(正司)に師事、静岡市の伝統工芸「駿河和染」の技術を学ぶ。
印物 (しるしもの)と言われる暖簾やのぼり旗の製造を中心に製作していた。
廃棄される部分のお茶を使った「お茶染め」の研究をはじめ、お茶染め文化創出のために 活動し既にあるものに目を向けて価値の創出を目指している。
静岡の基幹産業であるお茶と静岡市の伝統工芸「駿河和染」を掛け合わせて、新たな価値と文化 を創出。
製造工程で出る商品にならない部分の茶葉を染料として使用し、煮出した後の茶殻は堆肥に加工 して循環して行く。
どこまで行っても価値を付加し続けるものづくり、それがお茶染めです。 その理念と技術は県内の小学校から大学まで教育プログラムとして取り入れられ、中山間地を中 心に任意でお茶染めに取り組む人たちにより、文化ができつつあります。
静岡の伝統工芸「駿河和染」の技術を応用し、お茶で染めた作品を制作しています。
型染めで柄を入れ、鉄媒染のグレーとチタン媒染の金茶色がはっきりとしたモダンな作品を多く制作しています。
・静岡デザイン専門学校非常勤講師
鷲巣さんより
お茶の製造工程で出る商品にならない部分を染料として使用し、伝統技術の技術でプロダクトを制作しています。
煮出した後の茶葉は堆肥に加工し、畑へと循環していきます。
廃棄されるものに価値を与え続けるものづくりがお茶染めの最大の特徴です。
お茶染めの作品に触れると共に、その取り組みも知っていただけましたら幸いです。
1979年 静岡生まれ
2002年 京都精華大学 卒業
2002年 會田雄亮研究所 勤務 壁面・練込の制作
2006年 静岡県富士川に独立 磁土を中心に器づくりを始める
2010年 粉引の制作を始める
2014年 slipwareの制作を始める
液体状の土を重ねて模様を描くスリップウェアは18世紀イギリスを中心としたヨーロッパで制作されていた陶器です。そんなスリップウェアを現代でも使いやすいよう私なりにアレンジして制作いたしました。一つ一つ違う模様、質感、重さ、手に取る事で伝わるスリップウェアを感じていただけたらと思います。