大石内科循環器科医院

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心電図検査

心電図検査とは

心電図検査とは、心臓の電気的な活動を波形として記録し、リズムや負担の異常を調べる検査です。痛みはなく、数分程度で終わる安全な検査ですので、初めての方でもご安心ください。

心臓は体内でポンプの役割を果たしており、正常に動くためには心臓内の電気信号が規則正しく流れることが欠かせません。心電図では、この電気の流れを体の表面からとらえ、不整脈や心筋の異常、隠れた負担の有無を確認します。

検査では、手足と胸に電極を貼り、横になって静かに過ごすだけで記録が取れます。自覚症状がない段階の異常を見つける手がかりにもなる重要な検査です。当院では、診療の一環として日常的に実施していますので、どうぞ安心してご相談ください。

こんな症状・お悩みがある方におすすめ

どのような方に心電図検査が推奨されるか具体的にご紹介します。

胸の痛みや圧迫感がある

胸の痛みや締め付けられるような圧迫感は、狭心症や心筋梗塞などの心疾患のサインである可能性があります。これらの病気は、心臓に酸素を送る血管(冠動脈)が狭くなることで、心筋が酸素不足に陥ることで起こります。

心電図検査では、心筋の酸素不足による波形の変化(ST変化など)を読み取り、虚血性心疾患のリスクを評価できます。以下のような症状がある方は、早めの検査をおすすめします。

  • 階段や早歩きで胸が苦しくなる
  • 胸の中央が押されるように痛む
  • 左肩・腕・あご・歯に痛みが広がる
  • 痛みが数分でおさまるが繰り返す

症状がなくても心電図に異常が出ることもあるため、違和感が続く場合は放置せず受診しましょう。

動悸・息切れ・めまいが気になる

突然の動悸や脈の乱れ、少しの動作での息切れ、立ちくらみなどは、不整脈が原因となっている可能性があります。心臓の電気信号の乱れによってリズムが不規則になると、全身への血流が不安定になり、さまざまな症状が現れます。

心電図検査では、こうした電気信号の異常を波形としてとらえ、不整脈の種類や重症度を判断できます。よくみられる不整脈のタイプには以下のようなものがあります。

  • 頻脈:脈が異常に速くなり、動悸の原因になる
  • 徐脈:脈が極端に遅くなり、めまいや失神の原因となる
  • 期外収縮:脈が飛ぶように感じる、一瞬の「ドクン」という強い拍動

一時的なものもありますが、なかには脳梗塞につながる危険な不整脈が隠れていることもあります。気になる症状があれば、早めに心電図検査で確認しましょう。

健康診断で心電図異常を指摘されたことがある

健診や人間ドックで「心電図に異常がある」と言われたら、自覚症状がなくても一度は医療機関で詳しく調べることをおすすめします。検診での心電図は短時間の記録のため、医療機関では再検査を行い、心臓の状態をより正確に評価します。

なかには、狭心症や心肥大などの隠れた疾患の早期発見につながるケースもあります。ご自身の心臓の状態を正しく知るためにも、健診結果の用紙を持って、お早めにご相談ください。

高血圧や糖尿病などの生活習慣病がある

高血圧や糖尿病、脂質異常症は、心臓に負担をかける重大なリスク要因です。高血圧は心肥大、糖尿病や脂質異常症は動脈硬化を進め、狭心症や心筋梗塞を引き起こす恐れがあります。心電図検査では、心肥大や心筋の酸素不足などのサインを、波形の変化から捉えることができます。

自覚症状がなくても、定期的な検査で心臓の状態をチェックすることが大切です。

ストレスや不安が強く、心臓の状態が心配な方

ストレスや不安が続くと、自律神経の働きが乱れ、動悸や胸の痛み、息苦しさなどの症状が出ることがあります。その不調が「心臓の病気ではないか」という不安につながり、症状が悪化するという悪循環に陥ることも少なくありません。

心電図検査は、症状の原因が心臓の異常なのか、自律神経の乱れによるものかを見分けるための手がかりになります。原因を明らかにすることで、不安の軽減や適切な対応への第一歩となります。心配な症状がある方は、一人で抱え込まず、当院へご相談ください。

心電図検査でわかること

心電図検査によってどのような心臓の状態がわかるのかを具体的に解説します。

不整脈(心房細動・期外収縮など)の有無

心電図検査は、不整脈を見つけるために重要な検査です。心臓は1日に約10万回拍動しており、電気信号が一定のリズムで流れることで正常に動いています。このリズムが乱れる状態が「不整脈」であり、脈が速すぎる・遅すぎる・不規則になるなどの異常を心電図で正確に捉えることができます。

代表的な不整脈には、以下のようなものがあります。

  • 心房細動:脈が不規則になり、脳梗塞のリスクが高まる不整脈
  • 期外収縮:脈が一拍抜けたように感じる比較的よく見られる不整脈

心電図検査により、不整脈の種類と重症度を見極めることで、適切な治療の必要性を判断することが可能になります。動悸や脈の乱れが気になる方は、早めの検査がおすすめです。

狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患

心電図は、狭心症や心筋梗塞などの「虚血性心疾患」の診断に重要な役割を果たします。これらの病気は、心筋に酸素や栄養を送る冠動脈が狭くなったり詰まったりすることで、心筋が酸素不足(虚血)に陥る状態です。

虚血が起こると、心臓の電気的活動にも変化が生じ、心電図上に特徴的な波形の異常が現れます。代表的な疾患と心電図での特徴は次の通りです。

  • 狭心症:身体を動かしたときに胸の痛みや圧迫感が出現し、ST部分の低下が見られることがある
  • 心筋梗塞:突然の強い胸痛が続き、STの上昇や異常Q波が出現する重篤な状態

心電図は、虚血の有無だけでなく、どの部位に異常があるかの特定にも役立つため、早期発見・迅速な対応に不可欠です。

心肥大・心膜炎などの心臓の構造的異常

心電図検査は、心臓のリズムや血流だけでなく、形や大きさなどの構造の異常を見つける手がかりにもなります。心筋が分厚くなる「心肥大」や、心臓を包む膜に炎症が起こる「心膜炎」などでは、電気信号の伝わり方に変化が生じ、波形に特徴的な異常が現れます。

代表的な異常には次のようなものがあります。

  • 心肥大:高血圧などの負担により心筋が厚くなり、QRS波の振れ幅(高電位)が大きくなる
  • 心膜炎:ウイルス感染などで心膜に炎症が起き、ST部分の広範な上昇が見られる

こうした変化をもとに、心エコー検査などの追加検査へつなげ、正確な診断に役立てます。症状がなくても、心電図から思わぬ異常が見つかることもあります。

電解質異常による心拍の変化

カリウムやカルシウムなどの電解質は、心臓の電気信号を正常に保つうえで欠かせない存在です。腎機能の低下や薬の影響などで電解質のバランスが崩れると、心電図に特有の波形変化が現れ、心拍に影響を及ぼします。電解質ごとの主な変化は以下のとおりです。

  • 高カリウム血症:T波が尖る(テント状T波)、QRS波が広がる
  • 低カリウム血症:T波が平坦、U波が出現
  • 高カルシウム血症:QT時間が短縮
  • 低カルシウム血症:QT時間が延長

特に高カリウム血症は重篤な不整脈を引き起こす可能性があり、心電図での早期発見が命を守る鍵となります。心電図は、心臓の病気だけでなく、体全体の異常に気づくための重要な手段でもあります。

心電図検査の流れ

心電図検査は、痛みもなく短い時間で終わる検査です。当日の流れは以下のように進みます。

  1. ベッドに仰向けになり、上半身の衣服を脱ぎます。
  2. 胸・手首・足首に合計10か所、電極を貼り付けます。
  3. 約1分間、体を動かさず静かに記録を行います。
  4. 記録後、電極とジェルを拭き取り、着替えて終了です。

電極を貼る際は少しひんやりしますが、痛みは一切ありません。記録中は、体の動きや会話によって波形に影響が出るため、静かにリラックスして受けていただくことが大切です。検査後は、医師から結果の説明を受けていただきます。

検査を受ける際の注意点

心電図検査後は、医師からの結果説明を受けてからお帰りいただきます。検査で記録された波形は、医師が確認(読影)し、心臓のリズムや状態に異常がないかを診断します。

多くの場合、検査当日に診察室で結果をご説明します。説明の際には、不安な点があれば遠慮なくご質問ください。

ご自身の心臓の状態を正しく理解し、健康管理に役立てるためにも、結果説明は大切な時間です。

心電図検査なら大石内科循環器科医院へ

心電図検査は、痛みもなく短時間で終わる体への負担が少ない検査です。不整脈や狭心症などの重大な心疾患を早期に見つける大切な手がかりになります。

「胸がドキドキする」「めまいが増えてきた」などの不安を感じたら、大石内科循環器科医院へご相談ください。小さな違和感を見逃さず、正確に心臓の状態を把握することが、安心につながります。

気になる症状がある方も、検査が初めてで不安な方も、安心して受けられる環境を整えています。どうぞお気軽にご来院ください。

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