オンライン診療・男性脱毛症（AGA）

• AGAとは
• AGAの原因
• AGAの症状
• AGAを予防するには
• AGAの治療薬の種類と効果
• お薬の値段

AGAとは

AGAは、男性型脱毛症で男性ホルモン型脱毛症ともいわれています。この呼名が示すように、男性ホルモンが大きく関わっている脱毛症です。一般的には、30～50代で発症することが多いAGAですが、近年では20代の方や10代の方でも発症するケースがあります。脱毛症は急速に進行するのではなく、少しずつ進行して、地肌が見えるようになってきて、徐々に症状が出てくる特徴があります。
「おでこが広くなった」「頭頂部が薄くなってきた」などの症状を感じる方が多くなります。多くの方が、おでこの生え際や頭頂部が産毛になり、髪の毛が薄くなってしまうのがAGAの特徴です。
薄毛や抜け毛に悩んでいる方は、1,200万人以上の方が悩んでおり、ほとんどがこのAGAによるものです。そのうちの600万人程度は、何らかのケアを行っていると報告されています。
AGAのメカニズムは、男性ホルモンの「テストステロン」が大きく関わってきます。本来であれば、精子を生成したり、骨や筋肉を作ったりするための大切なホルモンです。
毛根の深い部分には、「5αリダクターゼ」があり、テストステロンを「ジヒドロテストステロン」に変換する働きがあります。このジヒドロテストステロンが、AGAを発症させる要因になります。
5αリダクターゼは、男性ホルモンを補助する大切な役割を持っています。テストステロンも5αリダクターゼも健康を維持するために大切な働きをしますが、AGAを引き起こす原因となって髪の毛にはマイナスに作用することがあります。

AGAの原因

髪の毛には、一定のサイクルの毛周期があり、「成長期」「退行期」「休止期」の３つに分けられます。このサイクルで、髪の毛が成長して抜け落ち、また毛根から生えてくることを繰り返します。このサイクルが保たれていれば、薄毛にはなりませんが、AGAはジヒドロテストステロンが原因で、ヘアサイクルが乱れて、髪の毛が十分に成長しなくなってしまいます。
通常は、成長期の髪は2～6年程度維持されて、髪の毛が太く長くなるはずですが、AGAの場合には、この成長が数か月～1年程度になります。成長期が終わると、2～3週間程度「退行期」があり、その後、髪の毛が抜け落ちる「休止期」に入ります。休止期は、成長始めた新しい髪の毛に押し出されて、古い髪の毛が抜けるしくみです。
AGAは、このヘアサイクルの中で成長期が短くなってしまうため、髪の毛が十分に成長しないまま、退行期、休止期、に移行してしまいます。そのため、髪の毛が生えてくるスピードより抜ける方が多くなってしまい、薄毛につながるのです。

血流の悪化によるもの

血流が悪くなると、健康にさまざまな悪影響を及ぼしますが、髪の毛も同様にことがいえます。生活習慣、食習慣などの乱れ、運動不足が続くと、老廃物がたまり、血液がドロドロになります。頭皮にも多くの毛細血管が存在するため、血流が悪化すると、健康な髪の毛が育たなくなってしまいます。

頭皮の汚れによるもの

髪の毛が生えてくる毛根に汚れが詰まって炎症を引き起こしてしまうことがあります。皮脂が多いと、ベタベタして皮膚が炎症を引き起こし、「フケ」「発疹」「かゆみ」などが現れ、毛根がダメージを受けて、髪の毛が抜けてしまいます。

AGAは、「遺伝」によって発症する確率が変わります。AGAの遺伝子を持っているかを検査することができますので、AGAの治療や予防をするためにも、薄毛が気になる方は一度クリニックで検査を受けましょう。

AGAの症状

AGAは、発症した部位と進行度によって分類されます。AGAの進行度の指標を示した「ハミルトン・ノーウッド分類」があります。これは、AGAを研究している2人の医師の名前から名づけられました。ご自分の症状と比較して、どの段階にいるか把握することができます。

型	症状
Ⅰ型(額の生え際)	額の生え際が後退し始めて、薄毛が見られるようになる。
Ⅱ型(額の生え際)	Ⅰ型が進行して、額の生え際の後退や剃り込みが徐々に深くなる。
Ⅲ型(額の生え際)	Ⅱ型がさらに進行して、生え際の切れ込みが深くなる。 頭頂部の毛は残っている状態。
Ⅳ型(額の生え際・頭頂部)	Ⅲ型がさらに進行して、額が大きく後退した状態。 頭頂部にも症状が見られ、薄毛になってくる。
Ⅴ型(額の生え際・頭頂部)	Ⅳ型がさらに進行して、頭頂部の薄毛も進行する。 つむじ周りにも薄毛が広がる。
Ⅵ型(額の生え際・頭頂部)	額の生え際から頭頂部まで症状が進行する。 横側はAGAが進行しにくいため、差が広がる。
Ⅶ型(額の生え際・頭頂部)	AGAの症状がかなり進行しており、額、頭頂部、後頭部にかけて髪の毛が無くなる。
Ⅱa型(前頭部)	Ⅰ型が進行して、Ｍ字の剃り込みだけでなく、額の中心も髪の毛が薄くなる。
Ⅲａ型(前頭部)	Ⅱa型がさらに進行して、額から頭頂部まで髪の毛が薄くなる。
Ⅳａ型(前頭部)	Ⅲａ型がさらに進行して、耳から前の部分の前頭部は、全体的に髪の毛が薄くなる。
Ⅴａ型(前頭部)	Ⅳａ型がさらに進行して、後頭部まで髪の毛が薄くなる。
ⅡVertex型(頭頂部)	Ⅰ型で額の剃り込みだけでなく、頭頂部も髪の毛が薄くなる。
ⅢVertex型(頭頂部)	ⅡVertex型がさらに進行して、額の剃り込みと頭頂部の薄毛が顕著になる。

Ｍ字型(額の左右の髪の毛が抜け始める)

上記の表の分類では、Ⅰ型、Ⅱ型、Ⅲ型に分類されます。AGAの初期の段階で、髪をかき上げた時などに左右の額の生え際が後退していることに気づくことが多くなります。このまま放置するとさらに症状が進行して、Ｕ字型に薄毛が広がる可能性があります。

Ｕ字型(前頭部から頭頂部にかけて髪の毛が抜け始める)

Ｕ字型は、Ⅱa型、Ⅳａ型、Ⅴａ型に分類されます。Ｍ字型の進行と合わせて、頭頂部にもAGAが進行するため、頭部全体に薄毛が気になるようになってきます。Ｏ字型も合わせて進行する場合もあり、早めに治療を開始した方がよい状態になります。

Ｏ字型(つむじ部分の頭頂部の髪の毛が抜ける)

Ｏ字型は、ⅡVertex型、ⅢVertex型に分類されます。AGAの初期の状態だけでなく、かなり進行した状態でも確認されます。額は鏡などで見る機会が多く、発見されやすいのですが、頭頂部は自分で確認することが少ないので、ある程度進行してから気づきやすい部分です。そのため、気づいた時には、進行が進んでいることもあり、注意が必要な部位です。

AGAの治療薬の種類と効果

AGAの薬には「症状の進行を抑える内服薬」（2種類）と「発毛を促す外用薬」があります。内服薬と外用薬の2種類を同時に使用することで、より効果が上がるとされています。患者さまの症状に合わせていくつか内服薬がありますのでご紹介します。

プロペシア（フィナステリド）

服用するタイプで、髪の毛が抜ける原因になる男性ホルモン「DHT」を生成する「5αリダクターゼ」の働きを抑制し、脱毛を食い止める効果が見込めます。AGAの症状である抜け毛を予防して、ヘアサイクルを正常化します。プロペシアは、有効性、安全性が高く認められており多くのクリニックで普及しています。

サガーロ（デュタステリド）

プロペシアより後に出た薬で、プロペシアより強力に「DHT」の生成を抑える効果が期待できます。
そのため、プロペシアで効果が無かった方の選択肢になります。

ミノキシジル

頭皮に直接塗布するタイプの薬です。頭皮の血流を改善する効果が見込めるほか、ヘアサイクルを正常に整えて、毛母細胞を活性化させて発毛する働きが期待できます。

お薬の値段

薬の種類	料金
プロペシ後発品（フィナステリド）28錠	6,000円
ザガーロ後発品（デュタステリド）30錠	8,000円
5%ミノキシジル外用液 60ml	5,000円