「夕方になると靴がきつい」「朝、顔がパンパンで憂鬱…」
このような経験がありませんか?実はそれ、放置すると恐ろしい病気を招くサインかもしれません。
足のむくみは、体内の水分バランスの乱れが原因で、誰でも経験する身近な症状です。しかし、その裏には生活習慣の乱れや、放置すると深刻な病気を引き起こす可能性も潜んでいるのです。
この記事では、足のむくみの原因と解消法を詳しく解説するとともに、放置した場合のリスクについて分かりやすくお伝えします。むくみを甘く見て、健康を損なわないよう、ぜひ最後まで読んでみてください。
足のむくみで悩んでいる方は、循環器内科へ行くことをおすすめします。静岡県でむくみにお悩みの方は、循環器専門医の専門医が院長を務める大石内科循環器科医院へご来院ください。
足のむくみは、体内の水分バランスが崩れ、余分な水分が皮下に溜まってしまうことで起こります。では、一体なぜ水分バランスが崩れてしまうのでしょうか?ここでは、足がむくんでしまう原因について解説していきます。
人間の体のなかを流れる血管は、大きく分けて3つの種類があります。
足のむくみ解消には、血液循環を良くすることが重要です。全膝関節置換後のむくみ軽減における低温療法の効果と方法を調査した研究があります。氷枕を使用した低温療法が、足のむくみを軽減する効果がある可能性が示唆されていました。
足のむくみは、毎日の生活習慣や食事内容によって引き起こされることもあります。
足のむくみを悪化させる生活習慣の例は以下のとおりです。
お酒を飲みすぎると、血管が拡張してしまい、むくみが悪化しやすくなります。アルコールが利尿作用を持つ一方で、血管を拡張させる作用もあり、体内の水分バランスを崩してしまうためです。
足のむくみは、生活習慣の乱れだけでなく、病気のサインである場合があります。心臓や肝臓、腎臓などの臓器は、体内の水分調節に重要な役割を担っています。臓器に病気があると、体内の水分調節がうまくいかなくなり、むくみが発生する可能性が高いです。
初期症状では自覚症状が少ない場合もあるため、気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。
足のむくみを改善するには、毎日の生活習慣を見直してみましょう。
それぞれ積み重ねが重要になるのでチェックしてみてください。
デスクワークなどで長時間同じ姿勢を続けていると、足の筋肉は固まり、血液を心臓に戻すポンプの役割を果たせません。結果、血管から水分が漏れ出てむくみが起こりやすくなります。
1時間に1回は立ち上がって歩いたり、軽いストレッチをしたりすることを心がけましょう。座ったままでも、つま先を上下に動かす、足首を回す動きでも効果があります。
エレベーターやエスカレーターではなく、階段を使うようにするのも効果的です。階段の上り下りでは、ふくらはぎの筋肉が大きく動くため、血液循環が促進されてむくみの解消につながります。
塩分を摂りすぎると、体は水分を溜め込もうとしてしまい、むくみやすくなります。塩分が多い食事は、体に水をため込む指令を出すようなものです。インスタント食品や加工食品は塩分が多いので、食べすぎないように注意しましょう。外食が多い方も、メニュー選びの際に塩分量を意識することが大切です。
味付けは、ハーブやスパイスを使うなど、塩分控えめを心がけましょう。減塩タイプの調味料も活用してみましょう。
むくみを解消したいときに効果的な食べ物・飲み物について、以下の記事で解説してますので、ぜひご覧ください。
>>むくみ解消に効果的な食べ物・飲み物とは?食生活や生活習慣の見直し方も紹介!
水分不足になると、体は水分を溜め込もうとしてむくみやすくなります。水分はこまめに摂取するように心がけましょう。喉が渇いていなくても、定期的に水を飲むように心がけることが大切です。
起床後や入浴後、運動後などは積極的に水分を摂るようにしましょう。タイミングを意識することで、体内の水分バランスを整えやすくなります。
効果的なストレッチや運動によって足の筋肉を動かし、血行を促進することでむくみを解消することができます。
ストレッチや運動は、就寝前やお風呂上がりなど、体が温まっているときにおこなうとより効果的です。
足のむくみは、一過性のものなら心配ありませんが、慢性的に続いたり急にひどくなったりする場合は注意が必要です。放置すると、さまざまな健康上のリスクや日常生活への影響が出てくる可能性があります。
足のむくみを放置すると、血液循環が悪化し、心臓や血管に負担がかかります。むくみから考えられる病気のリスクについて、それぞれ紹介しているのでチェックしておきましょう。
次の記事では、自分のむくみの症状からセルフチェックができるので、気になる方は読んで確認してみてください。
>>【セルフチェック】あなたのむくみを診断!危険な病気の可能性も…?
静脈瘤や血栓症といった病気を引き起こす可能性があります。静脈瘤は、足の血管が拡張し、皮膚の表面に浮き出て見えるようになる病気です。重症になると皮膚が変色したり、潰瘍ができたりすることがあります。
血栓症は、血管内に血栓(血液の塊)ができてしまう病気です。血栓が血管を詰まらせると、その先の組織に血液が供給されなくなり、最悪の場合は組織が壊死してしまうこともあります。
リンパ浮腫のリスクも高まります。リンパ浮腫は、リンパ液の流れが悪くなることで、腕や足などがむくんでしまう病気です。リンパ系は、体内の老廃物や余分な水分を回収する役割を担っています。足のむくみを放置すると、リンパ系に負担がかかり、リンパ液の流れが悪くなってしまいます。
各病気は、体内の水分調節機能が低下し、むくみが生じやすくなるため、放置するとさらに悪化する可能性があります。それぞれの機能の役割は以下のとおりです。
各臓器の機能が低下すると、体内の水分調節がうまくいかなくなり、むくみが生じやすくなるのです。
詳しくは以下の記事に書いているので、気になる方はぜひご覧ください。
>>足の浮腫・むくみは病気のサインかも?考えられる病気の一覧を解説
>>足のむくみは心不全の初期サインかも?見逃せない症状と対処法
足のむくみは、他の病気のサインであることもあります。エコノミークラス症候群は、長時間同じ姿勢でいることで足の血管に血栓ができ、肺に飛んでしまう恐ろしい病気です。足のむくみを放置することで、発症リスクが高まります。
むくみが続くと皮膚が硬くなったり、傷が治りにくくなったりするなど、皮膚のトラブルも起こりやすくなります。むくみによって皮膚への血流が悪くなり、皮膚の細胞に十分な栄養や酸素が行き渡らなくなるためです。
全身性のむくみがある場合は、慢性腎臓病の可能性があります。腎臓の働きが悪くなると、体内の水分や塩分の排出がうまくいかなくなり、むくみが生じやすくなります。初期には自覚症状が出にくい病気ですが、放置すると人工透析が必要になることもあります。
足のむくみがひどくなると、靴が履けなくなったり歩くのがつらくなったり、日常生活にも支障が出てきます。
階段の上り下りや長時間の歩行が困難になる可能性もあります。足のむくみがひどいと、靴を履くのも一苦労になってサイズも合わなくなり、新しい靴を買う必要が出てくる場合もあるでしょう。
足のむくみを気にすることで、外出を控えたり、人と会うのを避けたりするなど、精神的なストレスを抱えることもあります。女性の場合、足のむくみを気にされる方が多く、ストレスにつながってしまうこともあります。
以下のような症状がある場合は注意が必要です。
上記の症状は、血栓症などの重い病気のサインである可能性があります。少しでも様子がおかしいと感じたら、すぐに医療機関を受診しましょう。
片足だけだるい・むくんでいるなど気になる方は以下の記事も合わせてご覧ください。
>>片足だけだるいときの原因は?考えられる病気と対処法を医師が解説!
足のむくみは、体内の水分バランスの乱れが原因で、余分な水分が皮下に溜まることで起こります。放置すると、心臓病や腎臓病などの深刻な病気のリスクを高める可能性もあります。
むくみを解消したい、今から予防しておきたい方は、以下の習慣化を目指しましょう。
生活習慣の改善をすれば、健康寿命を延ばせます。もし症状がひどい場合や、気になる症状がある場合は、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。
以下の記事は関連した記事ですので、気になる内容があれば読んでみてください。
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