大石内科循環器科医院

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70代の血圧の正常値と平均値|高血圧のリスクや改善法を解説

2024.09.29 高血圧

70代になると高血圧のリスクが高まります。高血圧は自覚症状が出にくいため、知らないうちに進行している可能性もあります。高血圧は放置すると脳卒中や心筋梗塞など、命に関わる重大な病気を引き起こす恐れがあります。

この記事では、70代の血圧の正常値や平均値、高血圧の原因と治療の目安、具体的な改善策を解説します。ご自身の生活習慣を見直し、健康寿命を延ばすヒントにしてください。

大石内科循環器科医院では、高血圧の診療をしております。通院しやすい立地にあり、地域のかかりつけ医として診療を行っています。高血圧にお悩みの方はお気軽にご相談ください。

70代における血圧の正常値や平均値

70代の血圧の正常値や平均値、高血圧の原因と治療の目安を把握し、早期発見・早期治療を行いましょう。

70代の正常な血圧値、平均値は?

血圧の正常値は測定場所によって異なります。病院で測定した場合の正常値は120/80mmHg未満です。自宅で測定する場合は、リラックスした状態で測れるため、115/75mmHg未満が正常値とされています。

70代になると、血管も少しずつ老化します。老化すると血管は硬くなり、高血圧のリスクが高まります。70代の平均血圧は、以下のとおりです。

  • 男性:137.6/75.0mmHg
  • 女性:135.6/73.6mmHg

あくまで平均値であり、実際の血圧には個人差があります(国民健康・栄養調査報告(令和5年))。

70代の高血圧の原因

70代で高血圧になる原因は、大きく分けて「加齢によるもの」と「生活習慣によるもの」の2つがあります。1つ目は、加齢による血管の老化です。血管は、年を重ねるごとに弾力を失い、硬くなります。血管が硬くなると、心臓はより強い力で血液を送り出すため、血圧が上昇しやすくなります。

2つ目は、生活習慣の乱れです。塩分の摂りすぎや肥満、運動不足、ストレス、喫煙、過度な飲酒などが挙げられます。ラーメンのスープを飲み干す、漬物をよく食べる、歩く習慣が少ないなどの生活には注意が必要です。喫煙や過度な飲酒も血管に負担をかけ、動脈硬化を促進させる要因となります。

高血圧は初期には症状が出にくい病気です。高血圧の初期症状や、見逃しやすいサインについては、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
>>高血圧の初期症状を解説!すでに症状が出てると進行しているかも

治療が必要な血圧の目安

血圧が140/90mmHg(診察時血圧)、135/85mmHg(家庭血圧)以上の場合、高血圧と診断されます。2型糖尿病の方が対象の研究でも、血圧が140/90mmHg以上の人は、心筋梗塞や脳卒中などの病気になりやすい結果が出ています。

血圧が140/90mmHg(診察時血圧)、135/85mmHg(家庭血圧)以上の場合は、医師の指示に従って適切な治療を受けましょう。高血圧は治らない病気と思われがちですが、治療によって血圧のコントロールが可能です。

忙しくて受診の時間が取れない方や、まずは気軽に相談したい方には、オンライン診療という選択肢もあります。自宅にいながら医師の診察を受けることができ、血圧の数値や生活習慣、治療についての相談も可能です。血圧が基準値を超えている場合は、早めに専門家へ相談し、無理のない形で治療を始めましょう。

高血圧治療のオンライン診療

70代の血圧測定で気をつけるべきポイント

70代の方が血圧を測定するときに気をつけるべきポイントを解説します。

正しい血圧測定のタイミング

血圧は朝と夜、1日2回測定するのが理想的です。朝は血圧が高くなりやすく、夜は安定しやすいため、両方のタイミングで測ることで1日の変動パターンがわかります。特に70代の方は、早朝高血圧のリスクが高いため、朝の測定が重要です。測定する際は、以下の点に注意してください。

  • 起床後1時間以内に、トイレを済ませてから測定する
  • 就寝前に、入浴後30分以上あけて測定する
  • 食事や運動の直後は避ける
  • 毎日できるだけ同じ時間帯に測定する

朝と夜の2回測定を習慣にすることで、血圧の正確な管理ができます。

家庭血圧計の選び方と使い方

70代の方には、上腕式の自動血圧計がおすすめです。手首式や指式の血圧計は、測定位置がずれやすく誤差が出やすいため、医療機関でも推奨されるのは上腕式です。自動で測定できるタイプなら、操作も簡単で正確です。カフ(腕に巻く部分)が自動で膨らむタイプを選べば、力を入れずに測定できます。

測定時は、カフを心臓の高さに合わせ、腕をテーブルに置いてリラックスした姿勢で測ります。測定中は動いたり話したりせず、静かに待ちましょう。

白衣高血圧とは?病院での測定時の注意点

白衣高血圧とは、病院で測ると血圧が高くなる現象のことです。医師や看護師の前で緊張すると、一時的に血圧が上昇します。70代の方にも多く見られ、実際には正常血圧であるにもかかわらず、高血圧と判断されてしまう原因になることがあります。そのため、家庭で測定した血圧を記録し、受診時に医師へ見せることが大切です。

病院で測定する際は、深呼吸をして気持ちを落ち着けてから測定しましょう。白衣高血圧を正しく理解し、家庭血圧との違いを伝えることが、適切な診断と治療につながります。

健康診断で血圧が高いと指摘された場合でも、白衣高血圧の可能性があります。血圧が高いと言われたときに考えたい放置のリスクや、今後取るべき対策は以下の記事で詳しく解説しています。
>>「血圧が高い」と、健康診断で引っかかった方へ|放置リスクと対策を解説

70代の高血圧の合併症リスク

70代の高血圧の合併症リスクとして、以下の5つが挙げられます。

  • 脳卒中
  • 心筋梗塞
  • 腎臓病
  • 動脈硬化
  • 心不全

脳卒中

高血圧によって脳の血管がダメージを受けると、脳卒中を引き起こすリスクが高まります。脳卒中には脳の血管が詰まる「脳梗塞」と、脳の血管が破れる「脳出血」の2種類があります。脳梗塞は血管の内側にプラークと呼ばれる脂肪の塊が溜まり、血管が狭くなったり詰まったりする病気です。脳出血は、脳の血管が破裂する病気です。

脳卒中は突然発症し、半身麻痺や言語障害、意識障害などの重い後遺症を残す場合もあります。命に関わることもあるため、早期の予防と対策が重要です。

脳卒中の原因となる動脈硬化は、首の血管に現れやすい特徴があります。頸動脈エコー検査では、血管の狭窄やプラークの有無を直接確認できます。

心筋梗塞

心臓は、全身に血液を送り出すために休まず働き続けています。心臓に栄養や酸素を届けるのが、心臓を取り巻く冠動脈です。高血圧の状態が続くと、冠動脈の血管壁が傷つき、動脈硬化が進みやすくなります。結果、血管が狭くなったり詰まったりして、心臓の筋肉に十分な酸素や栄養が届かなくなります。これが心筋梗塞です。

心筋梗塞は、突然の激しい胸の痛みや圧迫感、冷や汗、吐き気などの症状を引き起こします。症状が長く続くと、心臓の筋肉が壊死し、命に関わる危険な病気です。

腎臓病

腎臓は、血液を濾過して、老廃物や余分な水分を尿として排出する臓器です。高血圧が続くと、腎臓の細い血管に強い圧力がかかり、腎臓に負担がかかります。その結果、腎臓の組織が徐々に傷つき「腎硬化症」を発症することがあります。

腎硬化症が進行すると、腎臓の働きが低下し、人工透析が必要になる場合もあります。初期の腎臓病は自覚症状がほとんどないため、高血圧を放置すると気付かないうちに病気が進行してしまうこともあります。

動脈硬化

動脈硬化とは、血管の壁が硬く、もろくなる状態です。高血圧は、動脈硬化の大きな原因の一つです。動脈硬化は、血管の老化現象でもあり、高血圧や高脂血症、糖尿病、喫煙などの生活習慣病によって進行しやすくなります。

動脈硬化が進むと、血液の流れが悪くなり、脳卒中、心筋梗塞、腎臓病などの病気を引き起こすリスクが高まります。血圧や生活習慣を早い段階から見直し、動脈硬化の進行を防ぐことが重要です。

動脈硬化の進行度は、自覚症状がなくても検査で評価できます。血管の硬さや詰まりやすさを調べる検査として、血圧脈波検査(CAVI/ABI)があります。

心不全

心不全とは、心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送り出せなくなる病気です。高血圧が続くと、心臓はより強い力で血液を送り出そうとします。結果、心臓の筋肉が厚くなり、心臓の働きが低下する場合があります。

心不全の症状は、息切れや動悸、むくみなどです。進行すると、安静時にも息苦しさを感じるようになり、日常生活に支障をきたします。早期に血圧をコントロールすることが、心不全の発症や悪化を防ぐために重要です。

心臓の動きや筋肉の厚さ、弁の状態は心エコー検査で確認できます。高血圧が心臓に与える影響を評価する際に重要な検査です。

70代の高血圧の改善に役立つ生活習慣

70代の高血圧の改善に役立つ生活習慣について、以下の5つを解説します。

  • 健康的な食事
  • 適度な運動
  • 睡眠不足の解消
  • ストレスを溜めない
  • 禁煙・禁酒

健康的な食事

70代からの食生活では、減塩とバランスの良い食事が大切です。以下のポイントを意識してください。

  • 調味料のかけすぎに注意する
  • だし汁などのうま味を活用する
  • 加工食品やインスタント食品を控える
  • カリウムを含む食品を積極的に食べる
  • 野菜を多く摂取する

毎日の食事の中で少し工夫をするだけで、無理なく減塩を進められます。高血圧のときの食生活について、以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
>>高血圧の人が食べてはいけないものを解説!食生活で気をつけるべきポイント

適度な運動

運動は、血圧を下げる効果だけでなく、ストレス解消や体力向上にも役立ちます。70代の方でも無理なくできる運動を、日常生活に取り入れましょう。ウォーキングや軽い体操など、無理のない運動がおすすめです。運動不足の人は、1日30分を目安に、週に数回程度、自分のペースで歩くことから始めましょう。

近所の公園を散歩したり、スーパーへの買い物を徒歩にしたりするのも効果が期待できます。水中ウォーキングもおすすめです。水の抵抗により、陸上よりも体への負担を抑えながら運動できます。水の中は浮力が働くため、膝や腰への負担も少なく、高齢者の方でも安心です。ラジオ体操も、体の柔軟性を高め、血流を改善する効果が期待できます。

毎日続けることで、体力向上や健康維持にもつながります。体調に不安がある人は、運動を始める前に、かかりつけの医師に相談しましょう。

運動療法については、以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
>>高血圧の運動療法のおすすめの方法や効果を高血圧治療ガイドラインをもとに解説!

睡眠不足の解消

睡眠不足は、自律神経のバランスを崩し、血圧を上昇させる原因です。70代の方は、十分な質の高い睡眠が大切です。以下のポイントを押さえましょう。

  • 毎日同じ時間に寝起きする
  • ぬるめのお風呂でリラックスする
  • 寝る直前のスマートフォンやパソコン、テレビを控える
  • 寝室を静かで涼しい環境に保つ
  • カフェインやアルコールの摂取を控える

十分な睡眠は、健康的な生活の基本です。規則正しい生活を送り、寝る前の過ごし方を工夫しましょう。

ストレスを溜めない

ストレスは、血管を収縮させ、血圧を上昇させます。以下の項目を参考に、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。

  • 趣味を楽しむ
  • 軽い運動を行う
  • 十分な睡眠を取る
  • 友人や家族との会話を楽しむ
  • 旅行に行く

自分に合うストレス解消法を見つけ、ストレスの上手な発散が大切です。ストレスと血圧の関係をより詳しく知りたい方は、高血圧とストレスの仕組みや、日常生活でできる具体的な対処法を知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
>>高血圧とストレスの関係

禁煙・禁酒

喫煙は血管を収縮させ、血圧の上昇や動脈硬化を促進させる大きな原因です。禁煙は高血圧のリスクを減らすだけでなく、心臓病や脳卒中など、さまざまな病気の予防にもつながります。過度の飲酒も血圧を上昇させる要因となります。飲酒量が多いほど血圧は上がりやすく、薬の効果を弱めることもあります。

無理のない範囲で量を減らし、可能であれば禁酒や休肝日を設けることが、血圧管理には重要です。

高血圧に関するよくある質問(FAQ)

70代の血圧に関するよくある質問について、以下の3つを解説します。

  • 70代で血圧が低い場合は問題ない?
  • 血圧の上と下の差が大きい場合は?
  • 高血圧の家族歴がある場合の予防法は?

70代で血圧が低い場合は問題ない?

血圧が低すぎる場合も、注意が必要です。上の血圧が100mmHg以下の場合、めまいや立ちくらみ、倦怠感などの症状が出ることがあります。特に70代の方は、低血圧により転倒するリスクが高まります。起き上がるときにめまいがする、疲れやすいなどの症状があれば、低血圧の可能性があります。

原因として、薬の副作用や脱水、心臓の病気などが考えられます。気になる場合は、医師に相談しましょう。低血圧も放置せず、症状があれば医師に相談することが大切です。

血圧の上と下の差が大きい場合は?

上と下の血圧の差が大きい場合、動脈硬化が進んでいる可能性があります。上下の差(脈圧)が60mmHg以上になると、血管が硬くなっているサインです。70代の方は、加齢により血管の弾力性が失われやすく、脈圧が大きくなりがちです。脈圧が高い状態が続くと、脳卒中や心筋梗塞などのリスクが高まるため注意が必要です。

脈圧が気になる場合は、早めに医師へ相談し、血管の状態を確認する検査を受けましょう。

高血圧の家族歴がある場合の予防法は?

家族に高血圧の人がいる場合、若い頃から生活習慣に注意することが大切です。高血圧は遺伝的な要因も関係しており、家族歴がある方は発症リスクが高くなります。生活習慣を整えることで、発症を遅らせたり予防したりすることが可能です。日常生活では次の点を意識しましょう。

  • 減塩食を心がける
  • 定期的に運動する
  • 体重を適正に保つ
  • ストレスを溜めない

定期的に血圧を測定し、異常があれば早めに医師に相談しましょう。特に70代になる前から、これらの習慣を続けることが重要です。家族歴がある方は、早めに予防対策を始めることが大切です。

高血圧について網羅的に知りたい方は、以下の記事をぜひご覧ください。
>>大石内科循環器科医院|高血圧の基礎知識・症状・治療について

まとめ

70代の高血圧は、加齢による血管の老化や生活習慣の乱れが原因です。高血圧を放置すると、脳卒中や心筋梗塞などの命に関わる病気を引き起こすリスクがあります。正常値は年齢に関係なく、120/80mmHg未満(診察室血圧)115/75mmHg未満(家庭血圧)です。

治療の目安は140/90mmHg(診察時血圧)、135/85mmHg(家庭血圧)以上です。高血圧の人は、医師の指示に従いながら、バランスの良い食事や適度な運動、ストレス発散など、生活習慣の改善を心がけましょう。

高血圧や動脈硬化は脳の血管にも影響を及ぼし、脳血管障害や認知機能の低下につながることがあります。大石内科循環器科医院では、血圧管理を含めた循環器の視点から、認知症の予防や早期発見にも力を入れています。

参考文献

大石内科循環器科医院
420-0839
静岡市葵区鷹匠2-6-1
TEL:054-252-0585

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