私たちは、患者様・利用者様やスタッフ、連携病院・施設、取引先様など関わる全ての人に「笑顔」を届けます。そして、誰からも選ばれ、信頼される存在であり続けます。
私は、これまでに総合診療科医、循環器内科医として診療を行い、また、大学院では公衆衛生分野の研究をしてまいりました。
循環器内科では、例えば心筋梗塞と言った重大な病気になってしまった患者様をその方に適した方法で一生懸命治療し、病気が治り笑顔を取り戻した患者様にたくさん出会いました。心筋梗塞の主な原因である生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症など)を、患者様と対話し、しっかり治療することでなんとか心筋梗塞の再発を予防しつつ、笑顔で通院してくれる患者様にたくさん出会いました。
また、そもそも心筋梗塞になることを未然に防ぐために、生活習慣病を放置するのではなく、適切に介入することの重要性を理解していただき、生活習慣病の治療をそれぞれのやり方で継続することで心筋梗塞を発症することなく笑顔で生活している患者様にたくさん出会いました。
総合診療科では、循環器疾患に限らず、幅広い様々な病気の診断や診療にあたり、多くの知識や経験を積むことができました。特に、診察の基本である患者様との対話や身体診察を駆使し、病気を早期診断し、早期治療につなげることで笑顔になって頂いた患者様にたくさん出会いました。
公衆衛生では、普段病院に来院されないような現在は健康な方達に対しても、疾病予防活動をすることで、地域全体の健康に貢献できることを学びました。また例えば、加齢等による身体機能障害や認知症、がん、心不全などのように確実に予防したり、完治するのが難しく、また、少しずつ進行する病気をお持ちの方に対して、リハビリや、日々の生活でさまざまな人と繋がることで、たとえ病気が治らなかったとしても、本人がご自身の病気と向き合い、納得し、病気と共生していくことで笑顔を取り戻せるということを実感しました。
このような様々な経験を通じて私が大事にしていることは、病気を治療することはもちろんとても大事なことですが、それが最終目的ではなく、笑顔や幸せに生活するための手段であること。そして、その手段の選択肢(治療方法)は例え病名が一緒でも人それぞれ違うということです。そのため、私は「病を診るだけでなく人を診る。病と向き合うだけでなく、どう生きるかに向き合う」ということを常に考えています。
このような想いから、大石内科循環器科医院、通所介護センターの患者様に対するミッション(使命)として、あらゆる段階にいる患者様、まだ病気になっていない方も含め全ての方に対して、それぞれの患者様が、笑顔で幸せに生きるためのそれぞれの医療・介護のあり方を常に考えながら、本当に必要で、丁寧な、そして、質の高い医療・介護を提供することで患者様の笑顔や幸せを実現していくことと考えております。
スタッフは、当院・センターにとって一番の財産です。患者様を笑顔、幸せにするのは、スタッフ一同であり、そのスタッフ自身が笑顔で生き生きと仕事をすることが、患者様の笑顔だったり幸せに繋がります。そのため、スタッフが働き甲斐や自己成長の実現と働きやすさを両立し、当院に勤めることで笑顔で幸せになれるような職場づくりを目指します。
患者様に対する良質な医療、介護は当院・センターだけでは当然達成できません。連携病院・施設、取引先様など、たくさんの関わる皆さまのおかげで、患者様により良い診療が可能になっていることに常に感謝し、お互いに尊重し笑顔で交流しあえる関係性を築いていきます。
このように、私たちは関わる全ての人に「笑顔」を届けられるよう日々努力し、誰からも選ばれ、信頼される存在であり続けることを使命と考えています。
病気の人だけでなく、健康な人も誰もが気軽に訪れることができる日本で一番地域に開かれた医院となり、そして静岡という地域が、“住んでいるだけで健康になれる街”、“もし病気になってしまっても安心して暮らせる街”になることを目指します。
これまでの医療は、「病院で実施される医療」を提供することに重点が置かれていました。しかし、地域には病院には受診していない疾病予防が不十分な方が多くいらっしゃいます。病院に行かないけれど未解決の健康問題を抱えた方も多くいらっしゃいます。また病院に行きたくても行けない方もいらっしゃいます。このように、住民の皆さんが日常の生活において病院という場所に行くことは非日常で、まだまだハードルが高いという問題があります。
病院での医療を実施できない場合、そのような方々に対して今のところ私たちは無力と言えるかもしれません。さらに、通院して頂いている患者様を笑顔や幸せにするには、先ほど述べたように病を診るだけでなく人を診る。病と向き合うだけでなく、どう生きるかに向き合うことが重要です。そのためには、当然、「病院で実施される医療」が重要であり、私たちはそれに、本気で取り組みます。
しかし、それだけでは不十分で、患者様の笑顔、幸せは「病院で実施される医療」以外の要素、例えば、その方の生活環境、生活様式、人とのつながりなども非常に重要です。つまりその方が住んでいる地域も笑顔が絶えない健康な街になることが重要と考えられます。このように、多くの人を健康にしたり笑顔にするには、「病院で実施される医療」に加え、病院外(地域)に目を向ける必要があると思われます。
そこで、私たちは今後、オンライン診療などのIT技術を駆使し、訪問診療を拡大することで、患者様と医療との接点のハードルをより下げる努力を行います。さらに当院を病気の人だけでなく、健康なときから誰もが気軽に訪れることができる日本で一番地域に開かれた医院を目指します。例えば、外来とは別の健康相談室の設置、健康教室の開催や図書コーナーの設置、地域との方の交流の場(サクラノキテラス、鷹匠カフェ)を開いたり・・・その時に、一緒になった方とおしゃべりしたり、情報を得たり。つまり、暮らしの延長線上に医院があるイメージです。
さらに、健康な街には、医療の力だけでなく地域住民の皆様の自発的な取り組みや、協力、助け合いが必要です。私たちはそのような住民の皆様の取り組みを支援し、健康な街づくりのためのアイデアを提案・発信しながら住民の皆さまのお手伝いをしたいと考えています。医療、介護・福祉と連携しながら上手に地域の健康に関する資源を繋ぐお手伝いをします。
ミッション(使命)を常に意識し、「病院で実施される医療」を当然しっかり行い、「日本で一番地域に開かれた医院」を目指し、さらに私たちが地域に一歩踏み出すことで、関わる人をどんどん広げ、最終的には静岡という地域が、“住んでいるだけで健康になれる街”、“もし病気になってしまっても安心して暮らせる街”になることが、私たちが目指す未来像です。