大石内科循環器科医院

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ただの物忘れ?それとも認知機能の低下?医師がMCIを詳しく解説

2025.04.09 認知症

「最近、物忘れがひどくなった…もしかして認知症?」

年齢を重ねると、誰でも物忘れは増えますが、それは単なる老化現象なのか、それとも深刻な病気のサインなのか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。実は、認知症の前段階として「MCI(軽度認知障害)」という状態があることをご存知ですか?

MCIは、認知機能の低下がみられるものの、日常生活に大きな支障がない状態です。しかし放置すると、アルツハイマー型認知症へと移行する可能性もあります。

この記事では、MCIの定義や症状、診断方法、そして何より重要な早期発見の重要性について、分かりやすく解説します。物忘れ以外にも、判断力や注意力の低下、感情のコントロールが難しくなるといった症状もMCIの特徴です。

ご自身の症状をセルフチェックし、不安な方はすぐに医療機関を受診することをお勧めします。MCIは早期発見・早期対応が鍵となり、適切な治療や生活習慣の改善によって、認知症への進行を遅らせたり、予防したりできる可能性があるのです。 この機会に、MCIについて学び、将来の安心を手に入れましょう。

大石内科循環器科医院では、認知症(もの忘れ)外来で専門的な検査ができます。ご本人様自身でも、ご家族でも配慮しながら検査や診察を行えます。お気軽にご相談ください。



MCIとは?定義と主要な特徴

「最近、もの忘れが多くなった…」 「もしかして、認知症の始まり?」 そんな風に不安を感じていませんか? 年齢を重ねると、誰でも物忘れが増えるもの。ついさっきどこに鍵を置いたか分からなくなったり、人の名前が思い出せなくなったり。 それが年のせいなのか、それとも病気のサインなのか、心配になるのも当然です。 「年のせい」で片付けてしまいがちですが、もしかしたらそれは、MCI(軽度認知障害)のサインかもしれません。

MCIとは、認知症の一歩手前の状態です。 この段階で適切な対応をすることで、認知症の発症を遅らせたり、予防したりできる可能性があります。 この記事では、MCIについて、定義や特徴、早期発見の重要性などを、小学生にもわかるように、そして不安を抱えるあなたにも寄り添うように解説します。

MCIの定義とその重要性

MCI(軽度認知障害)とは、認知機能の低下がみられるものの、日常生活に大きな支障がない状態を指します。 「認知機能」とは記憶力や判断力、言語能力、注意力など、脳が司るさまざまな機能のことです。 これらの機能が衰えると、日常生活で様々な不便が生じます。

MCIは正常な老化と認知症の間に位置づけられ、認知症の前段階とも言えます。 正常な老化による物忘れは、例えば「眼鏡をどこに置いたか思い出せない」といった一時的なものです。 少し時間が経てば思い出したり、眼鏡が見つかった時に「ああ、ここにあったのか」と納得できます。

一方でMCIの物忘れは「眼鏡をかけたこと自体を忘れてしまう」「眼鏡を探していること自体を忘れてしまう」といったように、物事を忘れてしまう頻度や程度が大きくなります。 日常生活への影響はまだ少ないものの、以前と比べて明らかに物忘れが増えていると感じるはずです。

MCIの重要な点は早期発見と適切な対応によって、認知症への進行を遅らせたり、防いだりできる可能性があることです。MCIと診断されたすべての人が認知症に進行するわけではなく、適切なケアや生活習慣の改善によって、認知機能を維持・改善できる場合もあります。 だからこそ、早期発見と適切な対応が重要なのです。

MCIの発症の背景

MCIの発症には、様々な要因が複雑に絡み合っていると考えられています。 加齢は最も大きなリスク要因の一つです。 その他にも遺伝的要因、生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症など)、脳血管障害、頭部外傷などが挙げられます。 また、生活習慣(運動不足、偏った食生活、喫煙、過度の飲酒、社会的な孤立など)や精神的な要因(うつ病、不安など)もMCIのリスクを高める可能性があります。

特にアルツハイマー病に関連するMCIの場合、脳内にアミロイドβと呼ばれるタンパク質が蓄積し、神経細胞を傷つけることが原因の一つとされています。 これは、アルツハイマー病の中核的な病理の一つです。 また、脳血管障害によって脳への血流が不足することも、MCIのリスクを高めます。 脳への血流が不足すると、脳細胞に必要な酸素や栄養が供給されなくなり、脳細胞がダメージを受けるのです。

さらにアルツハイマー病および関連する認知症において、神経精神症状(NPS)は中核的な症状であり、MCIなどの前駆期においても頻繁に発現することが分かっています。 神経精神症状とは不安、抑うつ、焦燥、興奮、徘徊、幻覚、妄想といった精神症状のことです。 これらの症状は認知機能の低下と複雑に絡み合い、MCIの進行を早める可能性があります。

MCIの主な症状とサイン

MCIの症状は人によって様々ですが、代表的なものとしては物忘れ、判断力の低下、注意力の低下、言語能力の低下、見当識障害、感情のコントロールが難しくなるなどが挙げられます。

例えば物忘れでは、新しい出来事を覚えられない、置き場所を忘れる、同じことを何度も質問するといった症状が現れます。

判断力の低下では、複雑な問題を解決できない、計画を立てられないといったことが起こります。

注意力の低下は気が散りやすい、集中力が続かないといった形で現れます。

言語能力の低下では、言葉が出てこない、会話の内容を理解できないといった症状が見られます。

見当識障害とは、時間や場所、人物が分からなくなることです。

また感情面では些細なことでイライラしたり、落ち込んだりするなど、感情のコントロールが難しくなることがあります。

これらの症状は、加齢による物忘れと似ているため、見分けがつきにくい場合もあります。 しかし、MCIの場合は、日常生活に支障が出るほどではないものの、以前と比べて明らかに症状が悪化している点が特徴です。 ご自身やご家族に気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

MCIの症状具体例
物忘れ昨日の夕食を思い出せない、財布をどこに置いたか忘れる、約束を忘れる、ガスコンロの火を消し忘れる
判断力の低下電化製品の使い方がわからなくなる、料理の手順がわからなくなる、お金の管理ができなくなる
注意力の低下テレビを見ているとすぐに他のことが気になってしまう、読書に集中できない、人の話が聞けない
言語能力の低下言葉が出てこない、会話の内容を理解できない、言いたいことがうまく伝えられない
見当識障害今日は何日か分からなくなる、自分がどこにいるのか分からなくなる、家族の顔と名前が一致しない
感情のコントロールが難しくなる些細なことでイライラする、すぐに落ち込む、感情の起伏が激しくなる

早期発見と適切な介入が、MCIの進行を遅らせ、より良い生活を送るために重要です。 少しでも気になることがあれば、ためらわずお早めに専門医である当院へご相談ください。

MCIの診断基準と検査方法

最近、もの忘れが多くなったと感じていませんか?もしかしたらそれは、加齢による変化ではなく、MCI(軽度認知障害)のサインかもしれません。MCIとは、認知機能の低下がみられるものの、日常生活にはまだ大きな支障がない状態のことです。

この段階で適切な対応をすることで、認知症への進行を遅らせたり、予防したりできる可能性が高まります。ご自身やご家族が認知症へと進行する不安を少しでも軽減するために、MCIの診断基準と検査方法について、詳しく解説します。

具体的な診断基準の解説

MCIの診断は、はっきりと線引きできるものではなく、いくつかの基準を総合的に判断して行います。主な基準は以下の通りです。

  1. 認知機能の低下: 記憶力や判断力など、特定の認知機能の低下が、以前と比べて確認される必要があります。これは、患者さん本人やご家族からの訴えだけでなく、認知機能検査の結果も参考にします。例えば、以前は簡単に覚えていた電話番号が覚えられなくなったり、複雑な計算に時間がかかるようになったりする場合が該当します。
  2. 日常生活への影響は軽微: 認知機能の低下は認められるものの、日常生活動作(食事、入浴、着替えなど)や社会活動(仕事、家事、趣味など)に大きな支障がないことが重要です。例えば、料理の手順を忘れてしまうことはあっても、最終的には一人で食事の準備ができている状態です。
  3. 認知症ではない: アルツハイマー型認知症などの認知症の診断基準を満たしていないことが必須条件です。認知症では、日常生活に支障をきたすほどの認知機能の低下がみられます。

これらの基準を満たす場合、MCIと診断されます。MCIと診断された方のうち、年間10~15%がアルツハイマー型認知症へと進行すると言われています。しかし、MCIはあくまで診断名であり、症状や進行の程度は人それぞれです。また、すべての人が認知症に進行するわけではありません。適切なケアや生活習慣の改善によって、認知機能を維持・改善できる場合も多くあります。

MCIを診断するための検査方法

MCIの診断には、問診、神経心理学的検査、画像検査などが用いられます。それぞれの検査について、詳しく見ていきましょう。

  • 問診: 医師が、患者さん本人やご家族から、現在の症状、生活状況、既往歴などを詳しく聞き取ります。もの忘れの内容や頻度、日常生活への影響などを把握することで、MCIの可能性を探ります。例えば、「どんな時に物忘れをするのか」「どのくらいの頻度で起こるのか」「日常生活で困っていることはあるか」などを伺います。
  • 神経心理学的検査: 記憶力、注意力、言語能力、判断力などの認知機能を客観的に評価するための検査です。いくつかの課題に取り組んでもらい、その結果から認知機能の低下を詳しく調べます。例えば、短い物語を聞かせて後で内容を質問したり、簡単な計算問題を解いてもらったりします。検査時間は30分~1時間程度かかる場合もあります。
  • 画像検査(MRICTなど): 脳の萎縮や血管障害など、認知機能低下の原因となる病気を調べるために、脳の画像検査を行うことがあります。特に、アルツハイマー型認知症の早期発見には、アミロイドPET検査が有効となるケースもあります。これらの検査は、認知症との鑑別や他の疾患の有無を確認するために行います。

これらの検査結果と問診の内容を総合的に判断し、最終的にMCIの診断を下します。

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早期発見がもたらすメリット

MCIを早期に発見することは、認知症への進行を遅らせたり、予防したりするために非常に重要です。早期発見には、以下のようなメリットがあります。

  • 早期治療: MCIの段階で適切な治療や生活習慣の改善に取り組むことで、認知症への進行リスクを低減できる可能性があります。例えば、認知機能を維持・向上させるための認知トレーニングや、生活習慣病の管理などが挙げられます。
  • 生活習慣の改善: 食生活や運動習慣など、生活習慣の改善は、認知機能の維持・改善に効果的です。MCIの診断をきっかけに、生活習慣を見直すことで、健康寿命の延伸にもつながります。例えば、バランスの取れた食事を摂ること、適度な運動を続けること、十分な睡眠時間を確保することなどが重要です。
  • 精神的な負担の軽減: MCIと診断されることで、不安や心配を抱える方もいるかもしれません。しかし、早期に診断を受けることで、今後の見通しを立てやすくなり、精神的な負担を軽減することにつながるケースもあります。また、専門家から適切なアドバイスやサポートを受けることができます。
  • 周囲の理解とサポート: MCIについて正しく理解することで、家族や周囲の人々は、患者さんに適切なサポートを提供することができます。例えば、物忘れに対して寛容な態度で接したり、日常生活で困っていることをサポートしたりすることで、患者さんの精神的な負担を軽減することができます。

MCIは、軽度認知障害(MCI)はアルツハイマー病の初期段階または前駆期において頻繁に発現する神経精神症状(NPS:不安、抑うつ、焦燥、興奮、徘徊、幻覚、妄想といった精神症状)と関連している可能性があり、早期発見によってこれらの症状の出現頻度や重症度を軽減できる可能性も示唆されています。

MCIは早期発見・早期対応が重要です。少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関を受診し、専門医に相談することをお勧めします。

MCIの進行と治療法

認知機能の衰えを感じ始めると、将来への不安が大きくなるものです。特に、MCI(軽度認知障害)と診断された方は、症状がどのように進行するのか、どのような治療法があるのか、気がかりではないでしょうか。

この記事では、MCIの進行について詳しく解説し、薬物療法や非薬物療法、そして生活習慣の改善策など、具体的な治療アプローチについてご説明します。MCIと診断された後も、希望を持って生活を送れるように、一緒に考えていきましょう。

MCIの進行速度とその予後

MCIは必ずしもアルツハイマー型認知症へ進行するとは限りません。むしろ、多くの方はMCIの状態が長く続いたり、自然に改善したりするケースもあります。(藤田注釈?)

MCIの進行は、加齢や遺伝的要因、生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症など)、脳卒中や頭部外傷の既往など、様々な要因が複雑に絡み合って影響します。また、アルツハイマー病などの認知症では、不安、抑うつ、焦燥、興奮、徘徊、幻覚、妄想といった神経精神症状(NPS)が中核的な症状として現れることが多く、これらの症状はMCIの段階から現れる可能性があり、進行に影響を与える可能性も示唆されています。

例えば、70代のAさんは高血圧と糖尿病を患っており、最近物忘れが目立つようになってきました。検査の結果、MCIと診断されました。Aさんの場合、年齢、生活習慣病の有無といった複数のリスク要因が重なっているため、認知症への進行リスクが高いと考えられます。

一方で同年代のBさんは健康状態に問題がなく、趣味の社交ダンスも活発に続けています。BさんもMCIと診断されましたが、Aさんに比べて認知症への進行リスクは低いと考えられます。このようにMCIの進行は個人差が大きく、生活習慣や持病の有無などによって大きく変わってくるのです。

だからこそ早期に発見し適切な対策を講じることで、進行を遅らせたり症状を改善したりできる可能性が高まります。

薬物療法と非薬物療法の選択肢

MCIの治療は、大きく分けて薬物療法と非薬物療法の2種類のアプローチがあります。薬物療法は、主に認知機能の低下を緩やかにすることを目的として行われ、医師は個々の症状や状態に合わせて適切な薬を処方します。しかし、残念ながら現時点ではMCIの進行を完全に止める薬はありません。あくまで症状の進行を遅らせる、あるいは現状維持を図ることが目標となります。

一方、非薬物療法は、薬を使わずに認知機能の維持・改善を目指す治療法です。認知リハビリテーション、運動療法、生活習慣の改善などが代表的な方法です。

認知リハビリテーションは、パズルや計算問題などを通して、記憶力や注意力を高めるトレーニングです。

運動療法は、ウォーキングやストレッチなど、身体を動かすことで脳への血流を良くし、認知機能の維持・改善に効果を発揮します。

生活習慣の改善は、食生活や睡眠など、生活全体を見直すことで、心身の健康を保ち、認知機能の低下を予防・改善する効果が期待できます。

治療法内容効果
薬物療法認知症の進行を遅らせる薬など認知機能低下の進行抑制
認知リハビリテーション記憶力・注意力トレーニング、計算、読書など認知機能の維持・向上
運動療法ウォーキング、ストレッチ、水泳など脳血流改善、認知機能の活性化
生活習慣改善バランスの取れた食事、質の高い睡眠、禁煙など全身状態の改善、認知機能の維持

薬物療法と非薬物療法は、どちらか一方を選択するのではなく、組み合わせて行うことが一般的です。医師と相談しながら、自分に合った治療法を見つけていきましょう。

MCIの予防と生活習慣改善策

MCIの予防には、生活習慣の改善が非常に重要です。バランスの取れた食事、適度な運動、質の高い睡眠、そして社会的な活動への参加は、認知機能の低下を防ぐだけでなく、心身の健康を保つ上でも大切です。

具体的な生活習慣改善策としては、以下のようなものがあります。

  • バランスの良い食事: 肉や魚などのタンパク質、ご飯やパンなどの炭水化物、野菜や果物など、様々な食品をバランス良く摂るように心がけましょう。特に、魚に多く含まれるDHAやEPAは、脳の健康維持に効果的と言われています。
  • 適度な運動: ウォーキングや軽いジョギング、水泳など、無理なく続けられる運動を習慣にしましょう。週に3回以上、30分程度の運動を目標にするのがおすすめです。運動は、脳への血流を良くするだけでなく、ストレス発散にも効果的です。
  • 質の高い睡眠: 毎日同じ時間に寝起きし、規則正しい睡眠リズムを保つようにしましょう。寝る前にカフェインを摂取したり、スマートフォンを長時間見たりすることは避け、リラックスして眠りにつける環境を整えることが大切です。
  • 社会的な活動: 趣味やボランティア活動、地域活動など、積極的に社会に参加することで、脳を刺激し、認知機能の低下を予防する効果が期待できます。人との交流は、精神的な健康維持にも繋がります。
  • 精神的な健康: ストレスを溜め込まず、リラックスできる時間を作るようにしましょう。趣味を楽しんだり、自然に触れたり、友人と話をしたりするなど、自分に合ったストレス解消法を見つけることが大切です。

これらの生活習慣を改善することで、MCIだけでなく高血圧や糖尿病などの生活習慣病の予防にも繋がります。健康的な生活を送り、認知機能の健康を維持していきましょう。

まとめ

「ただの物忘れ?それとも認知機能の低下?医師がMCIを詳しく解説」をご覧いただき、ありがとうございました。

この記事ではMCI(軽度認知障害)の定義、症状、診断方法、そして予防や治療について詳しく解説しました。MCIは認知症の前段階であり、早期発見と適切な対応が非常に重要です。物忘れや判断力の低下などの症状に心当たりがある場合、またはご家族にそのような症状が見られる場合は、決して放置せずに、早めに医療機関を受診しましょう。

医師による適切な診断と、それに基づいた治療(薬物療法や非薬物療法、そして生活習慣の改善)を受けることで、MCIの進行を遅らせ、認知機能の維持・改善に繋がる可能性があります。

一人で抱え込まず、ご家族や友人、そして医療専門家と相談しながら、安心できる未来へ向けて一歩を踏み出してください。 あなたの健康を心から応援しています。

大石内科循環器科医院では、認知症(もの忘れ)外来で専門的な検査ができます。ご本人様自身でも、ご家族でも配慮しながら検査や診察を行えます。お気軽にご相談ください。



参考文献

  • Lyketsos CG, Carrillo MC, Ryan JM, Khachaturian AS, Trzepacz P, Amatniek J, Cedarbaum J, Brashear R and Miller DS. “Neuropsychiatric symptoms in Alzheimer’s disease.” Alzheimer’s & dementia : the journal of the Alzheimer’s Association 7, no. 5 (2011): 532-9.

追加情報

[title]: Neuropsychiatric symptoms in Alzheimer’s disease.,

アルツハイマー病における神経精神症状

【要約】

  • アルツハイマー病および関連する認知症において、神経精神症状(NPS)は中核的な症状である。
  • 以前は、主に病期が進行した患者に現れると考えられていたが、現在では、非常に初期の段階や軽度認知障害(MCI)などの前駆期においても頻繁に発現することが分かっている。
  • 数十年にわたる研究にも関わらず、認知症関連NPSに対する信頼できる治療法は見つかっていない。また、広く使用されている治療法には、患者にとって著しいリスクが伴う。
  • 2010年春に開催されたアルツハイマー協会研究会では、アルツハイマー病におけるNPSに関する既知の知見、分類、基礎となる神経病理発生と脆弱性について議論し、個別化された治療法への新たなアプローチに関する提言をまとめた。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21889116,

[quote_source]: Lyketsos CG, Carrillo MC, Ryan JM, Khachaturian AS, Trzepacz P, Amatniek J, Cedarbaum J, Brashear R and Miller DS. “Neuropsychiatric symptoms in Alzheimer’s disease.” Alzheimer’s & dementia : the journal of the Alzheimer’s Association 7, no. 5 (2011): 532-9.



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