大石内科循環器科医院

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いびき・日中の眠気について

2025.04.28 いびき・睡眠無呼吸外来

「最近、家族にいびきがうるさい…」「日中、耐えられない眠気に襲われる…」

実は、このような悩みを抱えている方は非常に多く、40代以降では特に増加傾向にあります。ただの疲れや歳のせいだと安易に考えていませんか?実は、これらの症状は睡眠の質の低下だけでなく、放っておくと高血圧や脳卒中といった深刻な病気を引き起こす可能性があるのです。

いびきは気道が狭くなることで発生し、肥満や加齢、骨格などが原因となります。そして、いびきは睡眠時無呼吸症候群(SAS)のサインである可能性も。SASは、睡眠中に呼吸が何度も止まり、日中の強い眠気や倦怠感を引き起こす病気です。

この記事では、いびきと日中の眠気の原因から、具体的な対策、そして最新の医学的知見に基づいた改善策までを網羅的に解説します。ご自身やご家族の健康を守るためにも、ぜひ読み進めてみてください。

もしかして、睡眠時無呼吸症候群かも?と不安になった方もいるかもしれません。 ご安心ください。この記事では、いびきと日中の眠気を改善するための具体的な方法を、医学的根拠に基づいて詳しく解説します。 具体的な対策方法や専門外来を受診するメリットなども紹介しているので、ぜひ最後まで読んで快適な睡眠と健康な毎日を取り戻しましょう。

いびきと日中の眠気の原因・対策・改善策まとめ

「最近、家族にいびきがうるさいって言われる…」「日中、すごく眠くて仕事に集中できない…」このようなお悩み、実は多くの方が抱えています。私自身も日々、これらのご相談を受けます。

いびきや日中の眠気は睡眠の質を低下させるだけでなく、様々な病気のサインである可能性もあるため決して軽く見てはいけません。

この記事では、いびきと日中の眠気の原因から対策、改善策までを、より具体的に、そして医学的な根拠に基づいて解説します。

いびきのメカニズムと主な原因5選

いびきは、空気の通り道である気道が狭くなることで発生します。就寝中は、全身の筋肉が弛緩しますが、この時、気道周りの筋肉も弛緩します。

この弛緩により、舌の付け根や軟口蓋(なんこうがい:口蓋の奥の柔らかい部分)が重力によって気道を塞いでしまい、狭くなった気道を通る空気が粘膜を振動させることで、いびき音として聞こえるのです。

まるで、細いストローでジュースを勢いよく吸うと音が鳴るように、空気の通り道が狭くなるほど、いびきの音は大きくなります。

主な原因は5つ挙げられます。

  1. 肥満: 首や喉、舌の付け根などに脂肪がつくと、気道が狭くなります。
  2. 骨格: 生まれつき首が短く太い、下顎が小さい人は、気道が狭くなりやすい傾向にあります。
  3. 加齢: 年齢を重ねると、舌や喉の筋肉が衰え、気道を支えきれなくなり、狭くなってしまいます。40代以降で増加する傾向があります。
  4. ホルモンバランスの変化: 更年期を迎えた女性は、女性ホルモンの減少により、気道を広げる作用が弱まり、いびきをかきやすくなります。
  5. 薬の影響: 睡眠薬や筋弛緩剤など、筋肉を弛緩させる作用のある薬は、気道も弛緩させてしまい、いびきをかきやすくする可能性があります。

いびきの種類と特徴

いびきは、大きく分けて「散発性いびき」と「習慣性いびき」の2種類に分けられます。

  • 散発性いびき: 風邪をひいた時やお酒を飲んだ時、疲労が溜まっている時など、一時的な原因によって起こるいびきです。原因を取り除けば、自然と治まることが多いです。
  • 習慣性いびき: 毎晩のようにいびきをかく場合を指します。さらに、睡眠への影響の有無によって、「単純いびき」と「睡眠時無呼吸症候群(SAS)を伴ういびき」に分けられます。SASは、睡眠中に呼吸が何度も止まってしまう病気で、日中の強い眠気や倦怠感などの症状が現れます。

日中の眠気の原因となる睡眠障害

日中の眠気を引き起こす睡眠障害として、代表的なものは睡眠時無呼吸症候群(SAS)です。SASは、睡眠中に呼吸が繰り返し止まることで、体内の酸素濃度が低下し、その度に脳が覚醒するため、熟睡感が得られず、日中の眠気を引き起こします。

その他にも、睡眠の質の低下や睡眠不足、概日リズム睡眠障害、ナルコレプシーなど、様々な原因が考えられます。

いびきと睡眠時無呼吸症候群の関係

いびきは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のサインである可能性があります。SASでは、いびきをかいている最中に呼吸が止まり(無呼吸)、その後に再び大きな音とともに呼吸が再開します。

いびきの大きさや頻度だけでなく、日中の強い眠気や起床時の頭痛、集中力の低下などは、SASの可能性を示唆する症状です。SASは、放置すると高血圧や心臓病、脳卒中などのリスクを高めるため、注意が必要です。

いびきをかく人の特徴と危険因子

いびきをかく人の特徴としては、肥満気味の人、首が太くて短い人、下顎が小さい人などが挙げられます。また、中高年者や女性ホルモンが減少している女性も、いびきをかきやすい傾向があります。

危険因子としては、SAS以外にも、脳梗塞や甲状腺機能低下症、アデノイド肥大なども関係しています。

日中の眠気を改善するための生活習慣改善策

日中の眠気を改善するためには、規則正しい生活リズムを心がけ、質の良い睡眠を確保することが大切です。

適度な運動、バランスの取れた食事、カフェインやアルコールの摂取制限、禁煙なども効果的です。

また、日中に30分以内の仮眠をとることも、一時的な眠気解消に役立ちます。しかし、長時間または夕方以降の仮眠は、夜の睡眠を妨げる可能性があるので避けましょう。

いびき対策グッズ:選び方と注意点

いびき対策グッズには、様々な種類があります。

  • : 高さと硬さを自分に合ったものに調整することが重要です。横向き寝を促す枕や、呼吸を楽にする形状の枕もあります。
  • マウスピース: 下顎を少し前に出すことで気道を広げ、いびきを軽減する効果が期待できます。歯科医院や耳鼻咽喉科で相談して、自分に合ったマウスピースを作成してもらうことをお勧めします。
  • 鼻腔拡張テープ: 鼻づまりを改善し、鼻呼吸を促すことでいびきを軽減します。
  • 口に貼るテープ: 口呼吸を抑制し、鼻呼吸を促す効果があります。

いびき外来・睡眠外来を受診するメリット

いびきや日中の眠気に悩んでいる場合は、いびき外来や睡眠外来を受診することで専門医による適切な診断と治療を受けることができます。

SASのような深刻な病気を早期に発見し、適切な治療を開始することで、健康リスクを低減できるだけでなく、生活の質も向上する可能性があります。

また生活習慣の改善やいびき対策グッズの選び方など、具体的なアドバイスを受けることもできます。

まとめ

いびきと日中の眠気は、多くの人が抱える悩みです。この記事では、その原因から対策、改善策までを医学的な根拠に基づいて解説しました。いびきは、気道の狭窄によって起こり、肥満、骨格、加齢、ホルモンバランスの変化、薬などが原因となります。種類は散発性と習慣性があり、特に習慣性いびきは睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があるため注意が必要です。SASは日中の強い眠気や倦怠感を引き起こし、放置すると様々な健康リスクを高めます。規則正しい生活、適度な運動、バランスの良い食事、カフェインやアルコールの摂取制限、禁煙などの生活習慣の改善は、日中の眠気を軽減する効果があります。いびき対策グッズとして、枕、マウスピース、鼻腔拡張テープなどがあり、自分に合ったものを選びましょう。いびきや日中の眠気に悩んでいる場合は、いびき外来や睡眠外来を受診し、専門医の診断とアドバイスを受けることをお勧めします。適切な治療と対策で、快適な睡眠と健康的な毎日を取り戻しましょう。

ご不安な症状がある方は、当院にご相談ください。



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