「立ち仕事だから」「デスクワークで座りっぱなしだから」と、足のむくみや重さを仕事のせいにしていませんか?
もちろん原因の一つですが、そのつらい症状は、体からのSOSサインかもしれません。足のだるさや重さは、放置すると重大な病気を引き起こす可能性もあるのです。
今回は、足のだるさや重さの背後に潜む病気の可能性について詳しく解説していきます。足のだるさや重さを改善するための具体的な方法についてもご紹介します。
ご自身の体と向き合い、健康的な毎日を送るためにも、ぜひ最後まで読んでみてください。
足のだるさや重さは多くの人が経験する症状ですが、その原因は単純な疲労から深刻な血管疾患まで多岐にわたります。ここでは、足のだるさや重さの一般的な原因を紹介していきます。
足のだるさや重さが慢性化する場合、以下のような血管疾患が原因である可能性が高いです。
下肢静脈瘤は、足の静脈の弁が正常に機能しなくなり、血液が逆流することで起こる病気です。同じ状態が続いてしまうと、静脈が拡張し、血液循環が悪化します。
下肢静脈瘤の特徴は以下のとおりです。
下肢静脈瘤の発症リスクは年齢とともに上昇し、50歳以上では約60%の人が何らかの症状を持つとされています。
深部静脈血栓症は、足の深部にある静脈に血栓(血の塊)ができる病気です。長時間の同一姿勢(特に座位)が主な原因とされ「エコノミークラス症候群」とも呼ばれます。
深部静脈血栓症の症状は以下のとおりです。
深部静脈血栓症は、血栓が肺に流れて肺塞栓症を引き起こす危険性があるため、早期発見、早期治療が重要です。
慢性静脈不全は、静脈の弁の機能不全により、血液が足に溜まりやすくなる状態を指します。下肢静脈瘤の進行した状態ともいえます。
慢性静脈不全の症状は以下のとおりです。
足のだるさ・むくみで悩んでいる方は、循環器内科へ行くことをおすすめします。静岡県でむくみにお悩みの方は、循環器専門医が院長を務める大石内科循環器科医院へぜひお越しください。
激しい運動後の筋肉疲労は乳酸の蓄積が原因だと考えられていましたが、最新の研究ではこの考えが覆されつつあります。
乳酸に関する新たな知見は以下のとおりです。
足のだるさや重さの原因を単純に「乳酸の蓄積」と結びつけるのは適切ではありません。血液循環の低下や他の代謝物質の蓄積が主な原因と考えられるのです。
足のだるさや重さを予防するためには、以下の点に注意しましょう。
以上を意識するだけで、普段からの足のだるさや重さを感じにくくなります。次章では、すでに足のだるさや重さを感じている方向けの改善方法を紹介しているのでチェックしておきましょう。
科学的な知見にもとづいた、足のだるさや重さを改善する方法を紹介します。
すでに足のだるさや重さを感じている方は、少しずつで良いので、できそうな内容から実践してみましょう。
以下のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
上記のような症状が見られる場合、深部静脈血栓症や重度の下肢静脈瘤の可能性があります。早期発見、早期治療が重要なため、なるべく早めに医療機関を受診しましょう。
足のだるさや重さは、単なる疲労から深刻な血管疾患まで、さまざまな原因で引き起こされます。日常生活での適切な対策と、必要に応じた医療機関の受診が重要です。慢性的な症状や急激な変化がある場合は、早めに専門医の診断を受けることをおすすめします。
足のだるさや重さを予防、改善したい方は以下のポイントを意識しましょう。
以上の3点を心がけることで、足のだるさや重さを予防、改善しやすくなります。自身の体調の変化に敏感になって早めに適切な対策を取ることが、健康的な生活を送る上で重要です。
むくみについてより詳しく知りたい方はぜひ次の記事もご覧ください。
【医師監修】足のむくみの原因と解消法を徹底解説!放置すると危険なワケとは?
下肢静脈瘤の頻度に関する統計(http://www.think-vein.jp/about2.html)
深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)の症状と予防法(https://www.tokyokekkan.com/care/dvt/)
乳酸と疲労の関係に関する新たな知見(https://lab-brains.as-1.co.jp/enjoy-learn/2024/02/59441/)
下肢静脈瘤の原因と症状(https://www.acvc.jp/varicose_veins/)
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