「足のむくみの原因がわからない」「足がむくんでいるけど何科に受診するべき?」
足のむくみでお悩みではないでしょうか。むくみの原因となる病気や原因はさまざまで、それぞれ受診する診療科も異なります。
この記事では、むくみの症状別に適切な病院の選び方や効果的な検査、診断方法を詳しく解説します。心臓や腎臓、血管系などのむくみの原因となる病気や、各症状に応じた受診先を知ることで早期発見、早期治療につながります。
結論、血液に関する器官に特化している循環器内科で”むくみ”の診療を受けることをおすすめします。静岡県でむくみにお悩みの方は、大石内科循環器科医院へまずお気軽に相談なされてください。
むくみの原因となる病気
足のむくみによって足に水が溜まっているように感じることがありますよね。実はむくみを引き起こす病気はたくさんあります。
大きく分けると心臓や腎臓、血管系、リンパ、その他の病気に分類できます。
- 心臓の病気
心臓のポンプ機能が弱ってしまう病気(心不全など)になると、体中に血液をうまく送り出せません。結果、足に血液が溜まりやすくなって、むくみが現れます。心臓から遠い足は、心臓のはたらきが弱いと血液が戻りにくくなるため特にむくみやすいです。
- 腎臓の病気
腎臓は、体内の老廃物や余分な水分を尿として排出するはたらきをしています。腎臓のはたらきが悪くなると、水分がうまく排出されずに体内に溜まってしまい、むくみが生じます。
- 血管系の病気
血管系で最も多い病気は静脈瘤です。静脈には血液の逆流を防ぐための弁がついていますが、壊れてしまうと血液が足に溜まりやすくなり、むくみが生じます。
- リンパの病気
リンパ浮腫は、リンパの流れが悪くなることで、リンパ液が足に溜まってむくみが起こる病気です。リンパ管は体中に張り巡らされており、老廃物や余分な水分を回収するはたらきをしています。乳がんの手術後などは、リンパ節を切除したり、放射線治療でリンパの流れが悪くなったりすることが原因でむくむことがあります。
- その他
薬の副作用や栄養不足、ホルモンバランスの乱れなどもむくみやすくなる原因です。
むくみについてより詳しく知りたい方はぜひ次の記事もご覧ください。
【医師監修】足のむくみの原因と解消法を徹底解説!放置すると危険なワケとは?
むくみの症状別に適切な病院を選ぶ方法を解説!
足のむくみと一言で言っても、症状は人それぞれです。むくみの症状別に、適切な病院を選んでいきましょう。
- むくみが何週間も続いている場合
まずは内科を受診して、医師に相談してみましょう。内科では、問診や身体診察を通して、むくみの原因を詳しく調べてくれます。
- むくみ以外に動悸や息切れ、体重増加、食欲低下などがある場合
循環器科の受診を検討しましょう。心不全の可能性があるためです。心不全は心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送れなくなる病気です。心臓は体中に血液を送るポンプの役割を果たしており、そのポンプが故障すると体にさまざまな症状が現れます。
- むくみ以外に、足にこぶのようなものがある場合
循環器内科もしくは、血管外科を受診してみましょう。血管外科では、足の血管に関する病気を専門的に診てくれます。こぶのようなものが確認できる場合は、下肢静脈瘤の可能性があります。下肢静脈瘤は、足の静脈の弁が壊れてしまい、血液が逆流することで血管が浮き出て見える病気です。
- 片足だけがむくんでいる場合
下肢静脈瘤やリンパ浮腫の可能性があります。循環器内科、もしくは血管外科やリンパ浮腫専門外来を受診しましょう。リンパの流れが悪くなることで、リンパ液が皮下に溜まってしまい、むくみが起こる病気です。乳がんの手術後などに起こりやすい病気として知られています。
足のむくみに効果的な検査や診断方法を知る
足のむくみの原因を特定するために、医師はさまざまな検査をおこないます。
- 血液検査
腎臓や肝臓が正常に機能しているか、貧血がないかなどを調べます。血液検査は、血液中の成分を調べることで、体内のさまざまな臓器の状態を把握できます。
- 尿検査
腎臓のはたらきや、尿の中にタンパク質が混ざっていないかなどを確認します。腎臓は血液をろ過して尿を作るはたらきをしているため、尿検査をすることで腎臓の異常を調べられます。
- 超音波検査(エコー検査)
心臓や血管の状態を調べる検査です。超音波検査は、体外から超音波を当て、その反射波によって体内の様子を画像化します。体に負担が少なく、痛みもない検査なので、安心して受けられます。妊婦さんの胎児の様子を見たり、心臓の動きを見たりする際にも用いられる検査です。
- レントゲン検査
骨の状態や、腫瘍の有無などを調べます。レントゲン検査は、X線を照射して、体の内部を撮影する検査です。骨や心臓など、体の組織によってX線の吸収率が異なるため、白黒の濃淡で画像化できます。
- MRI検査
血管や組織の状態をより詳しく調べます。MRI検査は、強力な磁場と電波を使って、体内の断面画像を撮影する検査です。レントゲン検査よりも詳細な画像を得られるため、脳や脊髄、筋肉、関節などの異常を確かめるのに役立ちます。
- リンパ管造影
リンパの流れを調べる検査です。リンパ管造影では、造影剤をリンパ管に注入し、レントゲン撮影をおこないます。リンパ管造影をおこなうことで、リンパ管の詰まりや狭窄、逆流などを確認できます。
まとめ
むくみの原因は実にさまざまです。心臓や腎臓、肝臓といった重要な臓器の病気の可能性もあれば、日常生活での姿勢や食生活が影響している場合もあります。
むくみを予防するために意識しておくべきポイントは以下のとおりです。
- 塩分の摂りすぎを控える
- 適度な運動を心がける
- 長時間同じ姿勢を続けない(続く場合はこまめに休憩する)
生活習慣の改善は、むくみの予防だけでなく、健康全般にとっても重要です。むくみが気になる場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診し、医師に相談しましょう。
参考文献
大石内科循環器科医院
420-0839
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