「最近、靴がきついな…」「夕方になると足がパンパン…」
こうした症状は、心臓からのSOSサインかもしれません。
この記事では、心不全の症状と対処法について詳しく解説します。足のむくみは、心不全の初期症状である可能性があり早期発見が重要です。
この記事を読むことで足のむくみの原因を理解し、適切な対処法を知ることができます。
心臓は体中に栄養を届けるポンプのような役割をしています。このポンプの力が弱まり足のむくみが起きてしまう病気が心不全です。
ここでは、心不全と足のむくみの関係性について解説しています。
心不全になると心臓のポンプ機能が低下し、全身に血液を送り出す力が弱まります。すると血液の流れが滞り、静脈と呼ばれる血管に血液が溜まりやすくなるのです。心臓から最も遠い足は、重力の影響もあり、むくみが特に現れやすい場所です。
「夕方になると足がむくみやすい」「指輪がきつくなる」といった症状は、心不全の初期症状である可能性があります。日中の活動で心臓に負担がかかり、夕方になると心臓のポンプ機能が低下してしまうために起こると考えられています。
心不全以外にも、足のむくみの原因はさまざまです。以下に足のむくみを引き起こす原因になる一例を紹介します。
大切なのは、自己判断せずに医療機関を受診することです。医師は、むくみの症状以外にも動悸や息切れ、体重増加、尿量の変化などの症状もチェックしてくれます。さらに血液検査や心電図、心臓超音波検査などの検査結果を総合的に判断し、むくみの原因を特定します。
心不全による足のむくみは一般的に両足に見られ、夕方になると悪化する傾向です。指で押すとへこみが戻りにくいという特徴もあります。
心不全が進行すると、足だけでなくお腹や顔にもむくみが広がることがあります。心臓のポンプ機能が著しく低下し、体内の水分調節機能がうまくいかなくなるためです。
心不全は、心臓のポンプ機能が低下することで、全身に十分な血液を送り出せなくなる病気です。足のむくみ以外にもさまざまな症状が現れます。
代表的な症状としては動悸や息切れ、咳、疲労感、食欲不振、夜間頻尿などがあります。風邪や貧血など、他の病気でも起こることもありますが、心不全の場合は症状が徐々に悪化していく傾向なので注意が必要です。
ここでは、心不全による足のむくみの対処法について記載します。
ただ、心不全の疑いもありながら足のむくみで悩んでいる方は、まず循環器内科へ行くことをおすすめします。静岡県でむくみにお悩みの方は、循環器専門医が院長を務める大石内科循環器科医院へご来院ください。
心不全の治療で足のむくみを改善するには、大きく分けて3つの方法があります。
例 | 減塩のコツ |
ラーメンのスープを全部飲む | スープは半分残すように心がけましょう。ラーメンだけでなく、うどんやそばなどの麺類の汁も同様です。 |
醤油やソースをたっぷりかける | かける前に、容器を傾けて量を調整し、減塩タイプの調味料を選びましょう。最近では、醤油スプレーなども販売されていますので、そういったものの利用もおすすめです。 |
お漬物や佃煮をたくさん食べる | 野菜スティックなど、塩分の少ないものを一緒に食べましょう。お漬物や佃煮は、少量を箸休めに楽しむようにすると良いでしょう。 |
心不全になると心臓のポンプ機能が低下し、全身に血液を送り出す力が弱まります。結果、体内の水分調節がうまくいかなくなり、足のむくみが生じやすくなります。心不全による足のむくみを予防するためには、心臓の状態を良好に保つことが重要です。具体的には、以下のような体調管理が重要となります。
心不全対策として、足のむくみに効果的なものをご紹介します。
ここでは、心不全の診断方法について、具体的な例を交えながら詳しく解説していきます。
心不全の診断には、複数の検査項目を組み合わせて総合的に判断します。主な検査項目と内容について紹介しているので、確認していきましょう。
検査項目 | 内容 | 検査の目的 |
問診 | 息切れや疲労感、むくみなどの症状、病歴、服薬歴などを聞き取ります。 | 症状や病歴から心不全の可能性を探ります。 |
身体診察 | 体重や血圧、脈拍などを測定し、心臓や肺の音を確認します。むくみの程度なども確認します。 | 身体の状態から心不全の兆候を探ります。 |
血液検査 | 血液中のBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)などの心不全マーカーを測定します。 | 心不全の状態を客観的に評価します。BNP値が高いほど、心不全が疑われます。 |
心電図検査 | 心臓の電気的な活動を記録し、不整脈や心筋の酸素不足などを調べます。 | 心臓のリズム異常や心筋梗塞などが心不全の原因となっている可能性を探ります。 |
心臓超音波検査 | 超音波を使って心臓の動きや構造を観察し、心臓のポンプ機能や弁の状態を評価します。 | 心臓の動きや構造、機能を詳しく調べることで、心不全の原因や重症度を評価します。 |
胸部レントゲン検査 | 心臓の大きさや肺の状態を確認します。 | 心臓の肥大や肺のうっ血など、心不全に伴う変化がないかを確認します。 |
心不全の診断には、循環器内科医などの専門医の診察が重要です。専門医は豊富な知識と経験にもとづいて、問診や身体診察、検査結果などを総合的に判断して心不全の診断をおこないます。
心不全は、初期段階では自覚症状が乏しい場合もあるため、早期発見が重要です。足のむくみなどの症状がある場合は、放置せずに循環器内科を受診し、専門医に相談することをおすすめします。
足のむくみは、靴がきつくなるといった一時的なものから、心臓の病気のサインの可能性もあるので注意が必要です。足のむくみ以外にも、息切れや疲れやすさ、動悸、横になると息苦しくなるといった症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。
心不全の治療には、心臓の負担を減らす薬や、むくみを軽減する利尿剤などが用いられます。足のむくみの改善には、マッサージや弾性ストッキングの着用、適度な運動も有効です。
自己判断で対処法をおこなうのは危険な場合もあるため、必ず医師に相談し、適切な指導を受けるようにしましょう。
むくみについてより詳しく知りたい方はぜひ次の記事もご覧ください。
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