大石内科循環器科医院

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高血圧の自覚症状を解説!頭痛や吐き気・肩こりが出始めたら注意

2024.08.17 生活習慣病高血圧

「最近、頭が重い」「ズキズキする頭痛が頻繁に起こる」など、あなたが普段感じている頭痛の原因が、実は高血圧にあるかもしれません。高血圧は自覚症状がほとんどないため「サイレントキラー」とも呼ばれ、放置すると命に関わる合併症を引き起こすリスクも高いです。

近年は高血圧の患者数も急増しており、現代社会のストレスや食生活の変化などが影響していると考えられています。この記事では、高血圧が引き起こす症状や、放置することで起こるリスクについて解説します。自身の健康状態を見直すきっかけとして、参考にしてみてください。

高血圧の疑いがある方は、血圧に関する器官を専門としている循環器内科の診療を受けることをおすすめします。静岡県で高血圧にお悩みの方は、大石内科循環器科医院へまずお気軽に相談なされてください。



高血圧の主な自覚症状とは?

高血圧の自覚症状を解説します。当てはまる場合は、食事や運動などの生活習慣を見直す必要があるかもしれません。

高血圧の初期症状であてはまるものがないかは以下の記事を読むことで確認できます。
>>高血圧の初期症状を解説!すでに症状が出てると進行しているかも

頭痛

高血圧になると、体の中を流れる血液が血管の壁を強く押すようになり、血管が圧迫されてしまいます。結果、血管の周りの神経が刺激され、ズキズキとした痛みや頭全体を締め付けられる重い頭痛が起こることがあります。

朝起きたばかりの時間帯は要注意です。睡眠中は血圧が低下しやすく、起床と同時に急上昇することがあります。急激な血圧の変化が、朝の頭痛を引き起こしやすいためです。後頭部やこめかみに痛みを感じることが多いのも、高血圧による頭痛の特徴です。

高血圧による頭痛の特徴などについては以下の記事に記載していますので、合わせて確認してみてください。
>>高血圧による頭痛の対処法は?安静や頭痛薬の服用で良いかなど解説

吐き気

高血圧は、吐き気を引き起こすこともあります。自律神経が乱れることが原因です。自律神経は、体温調節や消化活動など、意識しなくても体が正常に機能するために、24時間休まず働いているシステムです。高血圧になると、自律神経のバランスが崩れ、吐き気や嘔吐などの症状が現れることがあります。

吐き気だけでなく、めまいやふらつき、冷や汗、顔面蒼白といった症状が同時に現れることも。何かしらの症状が現れた場合は、高血圧が原因で起こる脳の血流障害である「脳血管攣縮」の前兆である可能性も考えられます。

肩こり

「デスクワークが多いから仕方ない」 と思って肩こりを放置している方も多いでしょう。 ただし、高血圧が原因で肩こりが起こっている可能性もあるのです。高血圧になると、血管が収縮し血液の流れが悪くなります。筋肉や神経に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなり、肩こりを引き起こしやすくなるという背景です。

高血圧によって交感神経が優位になることも、肩こりの原因の一つです。交感神経は、体が緊張状態のときに働く神経です。交感神経が優位になると、筋肉が緊張しやすくなり、肩こりが起こりやすくなります。高血圧が原因の肩こりは、一般的に感じる肩こりと比べて、強い痛みが長引く傾向です。

高血圧の症状によるリスクとは

頭痛や吐き気、肩こりの症状を放置すると、体に大きな負担がかかり、取り返しのつかないことになる可能性があります。ここでは、合併症のリスクや日常生活への影響などを解説します。

高血圧が引き起こす可能性のある合併症

高血圧の状態が続くと、血管に高い圧力がかかり続けることになり、血管の内壁が傷つきやすいです。血管に傷がつくと、修復しようとしてコレステロールやカルシウムなどが集まってきます。血管の内壁が厚く硬くなり、動脈硬化を引き起こします。動脈硬化は血管の老化現象です。

動脈硬化が進行すると、血液の通り道が狭くなったり、詰まったりしやすくなります。結果、心臓に負担がかかり「心臓肥大」「狭心症」「心筋梗塞」などの心臓病のリスクが高まります。脳の血管が詰まったり破れたりすると、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害のリスクも高まるため注意が必要です。

高血圧と脳梗塞の関係については以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

>>高血圧が脳梗塞を引き起こす可能性も!理由や対処法など詳しく解説

その他にも、腎臓病や眼底出血、閉塞性動脈硬化症などを引き起こす可能性もあります。合併症は命に関わるだけでなく、後遺症が残ってしまう場合があります。寝たきりになったり、言葉がうまく話せなくなったり、介護が必要な生活になるなど生活の質を著しく低下させうる危険な状態です。

日常生活への影響と注意すべきサイン

高血圧は自覚症状が出にくい病気としても知られていますが、日常生活の中で注意深く観察して、サインに気づくことが可能です。ここでは、高血圧のサインや症状の持続によるリスクなどを解説します。

高血圧のサインを見逃さないために

高血圧は、自覚症状が出にくい病気ですが、下記のような症状が出ることがあります。

  • 朝起きたときの頭痛
  • 激しい運動をした後の動悸や息切れ
  • 日常生活での強い疲労感
  • めまい
  • 耳鳴り

上記のような症状が続く場合は、医療機関を受診し、適切な検査を受けるようにしましょう。

症状の持続が示す健康上の警告

高血圧の症状が一時的ではなく、継続的に続く場合は、体が危険信号を発していると考えられます。「数日間にわたって頭痛が続く」「吐き気が治まらない」などの場合は、医療機関を受診しましょう。高血圧は自覚症状がないまま進行することも多いため、定期的な健康診断を受けることが大切です。健康診断で血圧が高いと指摘された場合は、放置せずに医療機関を受診し、医師の指導を受けるようにしましょう。

特に、若い頃から高血圧を指摘されている方は要注意です。若いうちは血管も柔らかく動脈硬化も進んでいないため、自覚症状が出にくいです。しかし高血圧の状態を放置すると、血管や心臓に大きな負担がかかり続け、将来的に重い病気を引き起こすリスクが高まります。

高血圧の症状を改善するための対策

高血圧は自覚症状がほとんどないまま進行することも多く「サイレントキラー」とも呼ばれるほどです。頭痛や吐き気、肩こりなどの症状が現れたときには、すでに病気が進行している可能性もあります。ここでは、食事療法で気を付けるべきポイントや運動療法の効果を解説します。

食事療法で気を付けるべきポイント

毎日の食事の中で、少しの工夫を積み重ねることで、血圧をコントロールし合併症のリスクを減らすことが可能です。塩分を摂りすぎると、血液中の水分量が増えて血管に負担がかかり、血圧が上昇しやすくなります。日本高血圧学会が推奨する1日の目標塩分摂取量は6グラム未満です。

外食が多い方や味の濃い食事を好む方は、減塩を心がけましょう。カリウムを積極的に摂取することも重要です。カリウムには、体内の余分な塩分を排出する働きがあります。野菜や果物、海藻類などに多く含まれているため、毎日の食事に積極的に取り入れましょう。

栄養バランスの取れた食事を心がけることが大切です。「主食」「主菜」「副菜」をそろえて栄養素をバランス良く摂取すれば、高血圧の予防や改善につなげられます。朝食にバナナ、昼食にほうれん草のおひたし、夕食にひじきの煮物を加えるなど簡単に取り入れられます。

高血圧のときの食生活については以下の記事について詳しく書いていますので、合わせてご覧ください。
>>高血圧の人が食べてはいけないものを解説!食生活で気をつけるべきポイント

運動療法の効果と実践方法

適度な運動は血圧を下げ、高血圧の予防や改善に効果があります。運動不足の人は、高血圧だけでなく、肥満や糖尿病などの生活習慣病のリスクも高まります。有酸素運動は、脂肪を燃焼させ心肺機能を高める効果があります。高血圧の予防や改善には以下の運動が効果的です。

  • ウォーキング
  • ジョギング
  • サイクリング
  • 水泳

軽い運動を毎日30分程度、続けることが効果的です。運動が苦手な人は、10分間歩くことから始めましょう。スクワットや腕立て伏せなど、自宅でも簡単にできる運動を無理のない範囲で、週に2〜3回程度行うのがおすすめです。自分の体力レベルや健康状態に合った運動を選びましょう。持病がある方や高齢の方は、医師に相談してから運動を始めましょう。

運動療法については以下の記事で詳細に解説していますので、合わせて読んでみてください。
>>高血圧の運動療法のおすすめの方法や効果を高血圧治療ガイドラインをもとに解説!

まとめ

高血圧は自覚症状が少なく、放置すると心臓病や脳卒中などの重大な合併症を引き起こす可能性があります。以下のような症状は、高血圧のサインかもしれません。

  • 頭痛
  • 吐き気
  • 肩こり

高血圧の予防や改善には、食事療法や運動療法をはじめ、医療機関での適切な検査や治療が重要です。塩分を控えた食事や適度な運動を意識し、定期的な健康診断を受けましょう。症状が続く場合は、医療機関を受診し、医師の指示に従って治療を受けてください。

大石内科循環器科医院では、高血圧の診療をしております。お悩みの方は気軽に相談ください。



参考文献

Wei Y, Li L, Wang F, Fu L, Li Z, Hu Y. “Circulating neutrophil gelatinase-associated lipocalin and preeclampsia: a meta-analysis.” The journal of maternal-fetal & neonatal medicine 36, no. 1 (2023): 2197100.

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