「健康診断で血圧が高いと指摘された…」と不安を抱えているのではないでしょうか。高血圧は日本人の3人に1人が抱えていると言われる病気です。放置すると動脈硬化や心筋梗塞など、命に関わる病気を引き起こすリスクもあります。
この記事では、高血圧の原因やリスクだけでなく、食事や運動などの日常生活でできる具体的な対策方法を解説します。記事を読めば、高血圧を改善するための準備を進められ、血圧コントロールも上手になるでしょう。
大石内科循環器科医院では、高血圧の診療をしております。便利なクリニックとして、通院のしやすさに定評があります。お悩みの方は気軽に相談ください。
高血圧と診断されると、不安になる方もいるかもしれません。薬物療法も大切ですが、食事や運動などの生活習慣を見直すだけで、血圧をコントロールできる可能性はあります。ここでは、おすすめの食事療法と運動療法、生活習慣改善について解説します。
食事療法において最も重要なのは、塩分摂取量を控えることです。塩分の摂りすぎは、体内の水分バランスを崩し、血液量を増加させてしまいます。血液量が増加すると、血管にかかる圧力が高まり、血圧上昇につながります。
日本高血圧学会が推奨する1日の塩分の目標摂取量は6グラム未満です。外食が多い方や、ラーメンや味噌汁などの汁物をよく食べる方は、思っている以上に多くの塩分を摂取している可能性があります。
コンビニエンスストアのおにぎり1つに含まれる塩分量は、約1グラムです。しょうゆラーメン1杯には約6グラムの塩分が含まれています。外食や加工食品が多い食生活を送っていると、簡単に1日の目標摂取量を超えてしまいます。
高血圧のときの食生活については以下の記事について詳しく書いていますので、合わせてご覧ください。
>>高血圧の人が食べてはいけないものを解説!食生活で気をつけるべきポイント
減塩のコツとしては、以下の3つのポイントが重要です。
昆布やかつお節のうま味成分であるグルタミン酸、しいたけのグアニル酸などの「だし」がおすすめです。塩分を控えめにしても、満足感のある食事を作れます。生姜やにんにく、唐辛子、胡椒などの香辛料も効果的です。
カリウムは、体内の余分な塩分を排出する働きがあるため、高血圧予防に効果が期待できます。野菜や果物、海藻、いも類などに多く含まれています。アボカドやバナナ、ほうれん草、ひじきなどがおすすめです。
ハムやソーセージ、かまぼこなどの加工食品は、保存性を高めるために多くの塩分が使われています。できるだけ控えて、購入時は栄養成分表示をよく確認して、塩分量が低いものを選びましょう。
運動不足は、血液循環を悪くして心臓に負担をかけるため、高血圧のリスクを高めます。運動は体内のポンプ機能を高め、血管を柔軟にする効果があります。高血圧の改善に効果的な運動として「有酸素運動」と「筋トレ」の2つがおすすめです。
有酸素運動は、ウォーキングやジョギング、水泳、サイクリングなど、比較的長時間続けられる運動です。脂肪を燃焼させる効果が高く、高血圧の改善だけでなく、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病の予防にも効果が期待できます。
筋トレは、腕立て伏せやスクワットなど、筋肉に負荷をかけて行う運動です。筋肉量が増えると、基礎代謝が上がり、太りにくい体作りにつながります。血管の柔軟性を高め、血圧を下げる効果も期待できます。
運動は1回に長時間行うよりも、毎日継続したほうが良いです。高血圧の改善には、週に3~4回程度、30分以上を目安に実施しましょう。運動を習慣化することで、血圧をコントロールし、健康な体を維持できます。
運動療法については以下の記事で詳細に解説していますので、合わせて読んでみてください。
>>高血圧の運動療法のおすすめの方法や効果を高血圧治療ガイドラインをもとに解説!
喫煙は、ニコチンが血管を収縮させ血圧を上昇させるため、高血圧の悪化を加速させます。血管の内側を傷つけ、動脈硬化を促進させる原因の一つです。「タバコの本数を減らせば大丈夫」と考える方もいるかもしれませんが、禁煙の効果は、タバコの本数を減らしただけでは得られません。
タバコをやめて初めて、血管へのダメージを減らし、血圧を下げる効果が期待できます。アルコールは適量であれば、血行を促進し、ストレスを軽減する効果も期待できます。しかし、過剰に摂取すると、逆に血圧を上昇させてしまうため、注意が必要です。厚生労働省が推奨する適度な飲酒量は、1日あたり純アルコールで20グラム程度としています。
ストレスは、交感神経を刺激し、血管を収縮させることで、血圧を上昇させる原因です。ストレスをため込まないように、趣味やリフレッシュなど、自分なりのストレス解消法を見つけることが大切です。
高血圧の改善には、健康的な食事や適度な運動、禁煙、節酒などの生活習慣の見直しが欠かせません。全体的に少しずつ見直し、健康的なライフスタイルを送れるように高血圧を予防・改善しましょう。
普段は自覚症状が少ない高血圧ですが、放置すると体に大きな負担をかけてしまうこともあります。ここでは、高血圧が引き起こす原因やリスクを高める生活習慣を解説します。
高血圧は、知らないうちに私たちの血管を傷つけており、原因は大きく分けて「遺伝」と「生活習慣」の2つです。遺伝的な体質は自分で変えられませんが、生活習慣を見直すことで、血圧コントロールが可能です。
塩分の摂りすぎは、体内の水分量を増やして血液量を増やすので、血管にかかる圧力が高まって血圧上昇につながります。運動不足は、血液の循環が悪くなり、心臓に負担をかけるため、高血圧のリスクを高めます。運動は、体内のポンプを動かし続けるようなもので、怠るとポンプに負担がかかってしまうイメージです。高血圧のリスクを高める生活習慣は以下のとおりです。
他にも、野菜不足も高血圧のリスクを高めます。野菜に含まれるカリウムは塩分を排出するのを助けて、血圧を下げる働きがあるため、積極的に摂取するようにしましょう。生活習慣を改善すれば、高血圧のリスクを下げられます。
高血圧は、血管に常に高い圧力がかかり続ける状態です。血管は高血圧の状態が続くと、傷つきやすく硬くなってしまいます。血管は、私たちの体中に栄養や酸素を運ぶ大切な道路です。高血圧で血管が硬くなってしまうと血液がスムーズに流れなくなり、循環が滞ってしまいます。いわゆる「動脈硬化」と呼ばれる状態です。
動脈硬化が進むと、血管が狭くなったり詰まったりしやすくなり、さまざまな病気を引き起こすリスクが高まります。高血圧が引き起こす病気は以下のとおりです。
高血圧は自覚症状が出にくいですが、放置すると命に関わる病気を引き起こす可能性もある危険な状態です。
高血圧は自覚症状が少なく、放置すると重大な病気のリスクが高まります。以下の生活習慣の見直しは、血圧をコントロールするのに役立ちます。
ライフスタイルを見直して、血圧をコントロールし、健康な未来を手に入れるための第一歩を踏み出しましょう。
高血圧について網羅的に知りたい方は、以下の記事をぜひご覧ください。
>>大石内科循環器科医院|高血圧の基礎知識・症状・治療について
DASH diet and exercise combo help fight “resistant” high blood pressure
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