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コレステロール値が高い方が実践すべき食事法や生活習慣の改善法を解説

2024.10.27 脂質異常症

健康診断で「コレステロール値が高い」と指摘されたことはありませんか？コレステロールは細胞膜やホルモンの材料になるなど、私たちの体にとって重要な役割を担いますが、高すぎる状態が続くと血管に悪影響を及ぼし命に関わる病気のリスクを高めてしまいます。

この記事ではコレステロール値が高い原因や、改善するための具体的な方法を解説します。コレステロール値を改善して、健康的な生活を送るための第一歩を踏み出しましょう。

院ではコレステロール値が高い方のご相談・治療にも対応しています。

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コレステロール値を下げる食事法

コレステロール値を下げるためには、毎日の食事の内容を見直すことが大切です。バランスの取れた食事を心がけることで、コレステロール値を改善し健康な体を維持しましょう。

悪い油を減らして良い油を増やす

私たちの体の中で作られるコレステロールの量は決まっていますが、食事から摂取する脂質の種類や量によってコレステロール値は変化します。脂質はエネルギー源となるなど体にとって必要な栄養素ですが、摂り過ぎるとコレステロール値を上昇させる可能性があります。

脂質には、『飽和脂肪酸』と『不飽和脂肪酸』の2種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。説明と当該脂質を含む食材をまとめたので参考にしてください。

脂質の種類	説明	含む食材
飽和脂肪酸	体内でのコレステロールの合成を促し、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増やしやすい脂質です。	肉類の脂身、バター、ラード、ショートニング、ココナッツオイルなど
不飽和脂肪酸	LDLコレステロールを減らしHDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やす働きがあり、コレステロール値の改善効果が期待できます。	青魚(まぐろ、さんま、いわしなど)、オリーブオイル、アマニ油、えごま油など

コレステロールを多く含む食品を控える

コレステロールは、主に動物性脂肪に多く含まれます。コレステロール値が気になる方は、これらの食品の摂取量を控えましょう。コレステロールを多く含む食品には下記のものがあります。

卵黄
レバー
イクラ
すじ肉
魚卵

食物繊維を積極的に摂る

食物繊維はコレステロールの吸収を抑えたり、排泄を促したりする働きがあります。食物繊維は腸内環境を整え、血糖値の上昇を抑える効果も期待できます。これらの食品を積極的に食事に取り入れるようにしましょう。食物繊維を多く含む食品には下記のものがあります。

野菜類
海藻類
きのこ類
こんにゃく

コレステロール値を下げる運動方法

運動不足はHDLコレステロール(善玉コレステロール)を減らし、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増やす原因になります。運動は体内のエネルギー消費を促し、脂肪の分解を助ける効果があります。血液循環を良くすれば、コレステロールが血管に溜まることを防ぐ効果も期待できます。

おすすめの運動は、軽度〜中等度の強度の有酸素運動です。有酸素運動は体内に酸素を取り込みながら行う運動のことで、脂肪燃焼効果が高いと言われています。具体的な運動メニューは下記のとおりです。

運動メニュー	効果
ウォーキング	特別な道具や場所を必要とせず、手軽に始められる運動です。日常生活の中で、歩く距離を増やすだけでも効果が期待できます。
軽いジョギング	ウォーキングよりも運動強度が高いため、より多くのエネルギーを消費できます。ただし、無理のないペースで行うようにしましょう。
水泳	全身運動であるため、効率よくエネルギーを消費できます。また、水中の浮力によって関節への負担が軽減されるため、体力に自信がない方や高齢の方にもおすすめです。

運動は1回あたり30分以上、週に3～5日程度を目安に行いましょう。持病がある方や高齢の方は運動を始める前に、医師に相談してください。ご自身の体力や健康状態に合った運動方法を選ぶことが大切です。

コレステロール値を下げる薬の種類と副作用

食事療法や運動療法を行ってもコレステロール値が改善しない場合は、薬物療法が検討されます。コレステロール値を下げる薬には、下表のようにさまざまな種類があります。

薬剤名	効果
スタチン系薬剤	肝臓で作られるコレステロールの合成を抑える薬です。副作用として、筋肉痛・肝機能障害などがまれに起こることがあります。
フィブラート系薬剤	血液中の余ったコレステロールを回収する働きを助ける薬です。副作用として、消化不良・腹痛などがまれに起こることがあります。
エゼチミブ	腸からのコレステロールの吸収を抑える薬です。副作用として、筋肉痛・肝機能障害などがまれに起こることがあります。
PCSK9阻害薬	LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の分解を促進する薬です。注射薬として使用されます。副作用として、注射部位の反応・アレルギー反応などがまれに起こることがあります。

コレステロール値を下げる生活習慣

コレステロール値を下げるためには食事療法や運動療法だけでなく、生活習慣全体を見直すことも大切です。生活習慣病は、毎日の生活習慣の積み重ねによって引き起こされる病気です。健康的な生活習慣を維持することでコレステロール値を改善し、生活習慣病を予防しましょう。

禁煙

タバコはHDLコレステロール(善玉コレステロール)を減らし、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増やす原因になります。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、血圧を上昇させる作用があります。また、一酸化炭素は血液中の酸素運搬能力を低下させ、動脈硬化を促進する要因となります。

禁煙することで、HDLコレステロールの減少を防ぎ、LDLコレステロールの増加を抑えることが期待できます。また、動脈硬化のリスクを軽減する効果もあるとされています。

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適正体重の維持

肥満は高コレステロール血症のリスクを高めるだけでなく、糖尿病や高血圧などの生活習慣病のリスクも高めます。肥満の方は脂肪細胞から分泌される物質の影響で、コレステロールの合成が促進されたり脂肪の分解が抑制されたりすることがあります。

適正体重を維持するために、バランスの取れた食事と適度な運動を心がけましょう。

ストレス解消

ストレスを溜め込むと自律神経のバランスが乱れ、コレステロール値が上昇することがあります。ストレスホルモンであるコルチゾールの増加が、体内の脂質代謝に影響を与えるためです。

ストレスを解消するために十分な睡眠やリラックスできる時間、趣味などを取り入れるようにしましょう。

定期的な検査

コレステロール値は、自覚症状が現れないことが多いため、定期的に健康診断を受けて、現状を把握することが大切です。早期に発見し、適切な対策を行うことで、生活習慣病のリスクを減らすことができます。

健康診断では、血液検査によってコレステロール値を測定できます。コレステロール値が高い場合は医師の指導に従って、適切な対策を講じることが重要です。

まとめ

コレステロール値が高いと血管にコレステロールが溜まりやすくなり、動脈硬化のリスクが高まります。食事では飽和脂肪酸を減らし、不飽和脂肪酸を増やしましょう。

コレステロールを多く含む食品は控え、食物繊維を積極的に摂取してください。運動は、ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動がおすすめです。生活習慣では、禁煙・適正体重の維持・ストレス解消・定期的な検査が大切です。健康診断の結果やコレステロール値でお悩みなら、当院へご相談ください。