朝起きたときや、仕事中に突然の頭痛に襲われた経験はありませんか?その頭痛は高血圧が原因かもしれません。日本では、約4300万人が高血圧だといわれています。頭痛にとどまらず、放置すると脳卒中や心筋梗塞などの命に関わる病気を引き起こすリスクもあります。
あなたの頭痛も体が発する危険信号かもしれません。「たかが頭痛」と安易に考えず、この記事を通して高血圧による頭痛の特徴や対処法を学び、健康的な毎日を送りましょう。
大石内科循環器科医院では、高血圧の診療をしております。気軽で便利なクリニックとして、通院のしやすさに定評があります。お悩みの方は気軽に相談ください。
高血圧が原因で起こる頭痛は、放置すると脳卒中などの恐ろしい病気につながる可能性があります。高血圧は自覚症状がないまま進行することが多く、知らない間に血管に大きな負担をかけているためです。
健康的な毎日を送れるように、効果的な頭痛の対処法と予防策を一緒に見ていきましょう。
頭痛と一緒にめまいや吐き気、言葉が出にくい、体が動かしにくいなどの症状が出た場合は、迷わずすぐに救急車を呼びましょう。脳が深刻なダメージを受けているサインかもしれないため、一刻を争う事態になる前に、ためらわず行動してください。
高血圧による頭痛を予防するためには、毎日の生活習慣を見直すことが大切です。食事は、塩分を控えるように心がけましょう。ラーメンや漬物などの塩辛い食べ物は、体を水分不足にしてしまう可能性があります。適度な運動も効果的です。軽いウォーキングやジョギングなど、無理のない範囲で体を動かす習慣をつけましょう。
ストレスを溜め込まないことも大切です。趣味の時間を楽しんだり、リラックスできる音楽を聴いたりするなど、自分に合ったストレス解消法を見つけましょう。
規則正しい生活を送り、十分な睡眠をとることも、高血圧の予防につながります。高血圧は、自覚症状が出にくい病気ですが、頭痛などのサインを見逃さないように、日頃から健康管理に気を配りましょう。
自覚症状や初期症状については以下の記事で解説しているので合わせて確認してみてください。
>>高血圧の自覚症状を解説!頭痛や吐き気・肩こりが出始めたら注意
>>高血圧の初期症状を解説!すでに症状が出てると進行しているかも
高血圧になると、血管に常に高い圧力がかかり続けます。健康な血管は弾力性があり、ある程度の圧力変化にも柔軟な対応が可能です。しかし、高血圧状態が続くと血管は徐々に柔軟性を失い、硬くもろくなります。この状態になると血管はちょっとした刺激でも損傷し、炎症が起こって周囲の神経を刺激し、頭痛を引き起こすと考えられています。
さらに、高血圧は動脈硬化を促進する原因の一つです。動脈硬化とは、血管の内側にコレステロールなどが溜まって血管が狭くなったり、硬くなったりする状態です。動脈硬化が進むと血管はさらに弾力性を失い、破れやすくなります。高血圧は血管にさまざまな悪影響を及ぼし、頭痛を引き起こす可能性があるのです。
高血圧と頭痛は、切っても切れない関係にあります。高血圧によって引き起こされる頭痛は、大きく分けて2つのタイプに分けられます。
一つは「急激な血圧の上昇」によって起こる頭痛です。激しい運動や強いストレスを感じたときなどに、一時的に血圧が急上昇することで起こります。後頭部を中心にズキンズキンと脈打つような痛みを感じることが多く、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。
もう一つは「動脈硬化」によって起こる頭痛です。動脈硬化が進むと、脳内の血管も硬くなって血液の流れが悪くなり、脳に十分な酸素や栄養が行き渡らずに頭痛を引き起こすと考えられています。
高血圧による頭痛は、他の原因で起こる頭痛と比べて、いくつかの特徴的な症状が見られます。
高血圧による頭痛は、放置すると脳卒中や心筋梗塞などの命に関わる病気を引き起こす危険性があります。高血圧によって、血管の内壁に負担がかかり続けると、血管が破れたり詰まったりしやすくなるためです。
脳の血管が破れた場合は「脳出血」、詰まった場合は「脳梗塞」を発症し、命を落とす危険性や後遺症が残る可能性もあります。脳卒中は、ある日突然、普段通りの生活を送っていた人が、体の麻痺や言語障害、意識障害などの重い症状に見舞われる病気です。
心臓の血管が詰まると「心筋梗塞」を発症し、突然死のリスクも高まります。心筋梗塞は、心臓の筋肉に血液を送る冠動脈が詰まることで、心臓の筋肉が壊死してしまう病気です。
少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。特に激しい頭痛や、今まで経験したことのないような頭痛が起きた場合はすぐに救急車を呼ぶなど、すばやい対応が大切です。
頭痛は、だれでも経験するありふれた症状ですが、原因は実にさまざまです。肩こりや風邪、寝不足といった日常的な要因から、命に関わる病気のサインであることもあります。高血圧が原因で起こる頭痛は、緊急性が高く、適切な対処が必要となる場合があります。
「たかが頭痛」と安易に考えず、まずは自分の頭痛のタイプを知り、適切な対処をとることが重要です。
片頭痛はズキンズキンと脈打つような強い痛みが、頭の片側または両側に起こる頭痛です。痛みが起こるメカニズムは、脳の血管が一時的に収縮し、その後、拡張することで、周囲の神経を刺激するためと考えられています。
高血圧による頭痛も片頭痛と同様に、ズキンズキンと脈打つような痛みになる場合がありますが、片頭痛は数時間〜数日間続くことがあります。片頭痛は吐き気や嘔吐、光や音、匂いに過敏になるといった症状を伴う場合が多い点が特徴です。脳の血管や神経の過敏な状態が関係していると考えられています。
高血圧による頭痛と片頭痛は、症状が似ているため自己判断で安易に決めつけずに、医師の診察を受けて原因を特定することが大切です。
緊張型頭痛は、頭全体を締め付けられるような重い痛みが特徴で、肩や首のこり、目の奥の痛みを伴うこともあります。長時間のパソコン作業やスマホの使いすぎなど、同じ姿勢を長時間続けることで、首や肩の筋肉が緊張して血流が悪くなることが原因です。
高血圧による頭痛も後頭部が痛むことがありますが、痛みの質が異なり、高血圧による頭痛はズキンズキンと脈打つような痛みです。緊張型頭痛は、一般的に命に関わる病気ではありませんが、生活の質を著しく低下させる可能性があります。緊張型頭痛を予防・改善するためには、以下のポイントを意識しましょう。
以上の生活習慣を見直すことが重要です。
くも膜下出血は、脳の表面にある血管が破れて出血する病気です。高血圧は、くも膜下出血の危険因子の一つであり、血管に負担をかけ続けることで、血管が破れやすくなるためです。くも膜下出血による頭痛は、突然の激しい頭痛と嘔吐が特徴で「ハンマーで殴られたような痛み」と表現されるほどの激痛を伴うことがあります。
くも膜下出血は、命に関わることもある病気です。高血圧の人は日頃から血圧をコントロールし、くも膜下出血の予防に努めることが重要になります。突然の激しい頭痛や嘔吐があった場合は、すぐに救急車を呼ぶなど、一刻も早い対応が必要です。
高血圧による頭痛は血管への負担が原因で起こり、放置すると脳卒中などのリスクを高めます。ズキンズキンとした痛みや頭重感が特徴で、特に朝起きたときや興奮時に強く現れます。高血圧による頭痛は、生活習慣の改善、特に塩分制限や適度な運動が重要です。
十分な睡眠やストレスを溜めないことも予防につながります。頭痛とともに吐き気や麻痺が出たら、脳卒中の可能性もあるため、すぐに救急車を呼びましょう。日頃から血圧を測り、異変を感じたら医療機関への相談が必要です。
高血圧について網羅的に知りたい方は、以下の記事をぜひご覧ください。
>>大石内科循環器科医院|高血圧の基礎知識・症状・治療について
大石内科循環器科医院
420-0839
静岡市葵区鷹匠2-6-1
TEL:054-252-0585