20代で血圧を気にしない方は多い傾向ですが、若い世代でも高血圧の人が増えています。高血圧は心臓病や脳卒中などの深刻な病気を引き起こす危険な症状です。
この記事では、20代男女の血圧の平均値や、正常値の範囲をわかりやすく解説します。食生活や運動習慣など、今日からできる生活習慣の見直しポイントも紹介します。将来の健康のために、ぜひ参考にしてください。
大石内科循環器科医院では、高血圧の診療をしております。通院しやすい立地にあり、地域のかかりつけ医として診療を行っています。高血圧にお悩みの方はお気軽にご相談ください。

最近は20代でも食生活の乱れや運動不足などによって、血圧に問題を抱えるケースが増えています。20代の血圧の正常値の範囲や、性別ごとの平均値を解説します。
血圧の正常値は、120/80mmHg未満とされています。血圧とは、心臓がポンプのように全身に血液を送り出す際に血管にかかる圧力です。収縮期血圧(上の血圧)は心臓が収縮して血液を送り出すときの圧力、拡張期血圧(下の数値)は心臓が拡張して血液を溜めるときの圧力を示します。
血圧は時間帯や体調などの要因で変動するため、一時的に基準値を上回っても問題があるとは限りません。複数回の測定結果をもとに、総合的に判断しましょう。
血圧が高めと指摘されたときに何を確認すべきかも理解しておくと安心です。以下の記事では、血圧が高いと指摘された際の具体的な対処や注意点をまとめています。
>>「血圧が高い」と、健康診断で引っかかった方へ|放置リスクと対策を解説
20代男女の血圧の平均値は、以下のとおりです。
男性は女性よりも筋肉量が多く、血管を収縮させる男性ホルモンの影響を受けるため、女性よりも血圧が高い傾向があります。
上記の値はあくまでも平均値であり、実際の血圧には個人差があります(国民健康・栄養調査報告(令和5年))。体格や体質、生活習慣によって、血圧は大きく変化します。自分の血圧が不安な人は、医療機関を受診して医師に相談しましょう。
大石内科循環器科医院では、高血圧や血圧管理について、オンライン診療での相談も可能です。

近年、若い世代でも高血圧になる人が増えています。若い世代に多い高血圧は「若年性高血圧」と呼ばれ、将来的に大きな病気につながる可能性もあるため、注意が必要です。若年性高血圧の症状や原因、危険性について解説します。
高血圧は、自覚症状が出にくい病気であり「サイレントキラー」と呼ばれます。頭痛やめまいなどを感じる場合もありますが、他の病気でもみられる症状であるため、高血圧が原因だと気づきにくいです。気づかないうちに高血圧が進行し、血管や心臓に負担がかかっているケースも多いです。
若年性高血圧の原因として「遺伝的要因」と「生活習慣の乱れ」の2つが挙げられます。体質は遺伝する可能性があり、両親が高血圧の場合、子どもも高血圧になりやすいと言われています。以下の生活習慣には、注意が必要です。
生活習慣が乱れると血管に負担がかかり、高血圧のリスクを高めます。
以下の記事に初期症状について詳しく書いていますので、あわせてご覧ください。
>>高血圧の初期症状を解説!すでに症状が出てると進行しているかも
若年性高血圧は放置すると将来の命に関わる重大な病気を引き起こす危険があります。長期間高血圧の状態が続くと血管に強い負担がかかり、早い段階から動脈硬化が進行します。動脈硬化が起こると、血管が硬くもろくなり、次のような重い病気を招く可能性があります。
これらは突然発症し、命に関わるだけでなく後遺症が残る危険も高い疾患です。若い世代は「自分には関係ない」と思いがちですが、早いうちからの対策が将来の健康を守る鍵になります。
20代で血圧が高い・低いときに注意すべきポイントを、以下の3つ解説します。
血圧が高い状態が続く場合、若年性高血圧や二次性高血圧など、何らかの病気が隠れている可能性があります。放置すると、心臓病や脳卒中、腎臓病などのリスクが高まります。20代のうちから血圧管理を意識することで、将来的な病気の予防につながります。
腎臓の病気やホルモンの異常が原因で血圧が高くなる「二次性高血圧」の場合、原因となる病気を治療することで血圧が改善することがあります。遺伝や生活習慣が原因の「本態性高血圧」の場合は、食事や運動の見直しで効果が期待できます。血圧が高い場合は、その原因をしっかり調べることが重要です。
血圧が低い場合、めまいや立ちくらみ、疲れやすさなどの症状が現れることがあります。低血圧は、脳や体の各部分に十分な血液が届かないことで起こります。日常生活に支障が出る場合は、医師に相談して適切な対策を取ることが大切です。血圧が低い場合、以下の病気のサインの可能性があります。
水分や塩分を適度に摂取したり、ゆっくり立ち上がるようにしたりすることで、症状を和らげることができます。低血圧の症状が気になる場合は、生活習慣の見直しと医師への相談を検討しましょう。
血圧の異常が続く場合や、症状が気になる場合は、早めに病院を受診することが重要です。血圧の異常は、放置すると重大な病気につながる可能性があります。早期発見・早期治療が、健康を守るために重要です。
血圧が140/90mmHg以上の状態が何度も続く場合や、頭痛や動悸、息切れなどの症状がある場合は、医療機関を受診しましょう。血圧が異常に低く、日常生活に支障が出ている場合も、医師に相談することをおすすめします。

高血圧の改善・予防には生活習慣の見直しが欠かせません。高血圧予防に効果が期待できる生活習慣の改善策として、以下の5つが挙げられます。
塩分の摂りすぎは、血圧の上昇に大きく関わります。塩分を摂りすぎると、血液中の塩分濃度を下げるために血液量が増え、血管に負担がかかります。現代の食生活では、加工食品や外食などで塩分を過剰摂取する方が多いです。減塩は血圧をコントロールするために重要です。
厚生労働省が推奨する食塩摂取量の目標値は、男性で1日7.5g未満、女性で6.5g未満とされています。減塩のコツは以下のとおりです。
毎日の食事の中で、少しずつ減塩を意識しましょう。外食が多い方は、メニューを選ぶ際に塩分量を確認するのもおすすめです。
高血圧のときの食生活については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
>>高血圧の人が食べてはいけないものを解説!食生活で気をつけるべきポイント
適度な運動は、血圧を下げる効果だけでなく、ストレス解消や気分転換に効果が期待できます。運動不足の人は、軽い運動から始めましょう。運動の習慣化により、血圧を健康的な範囲に保ち心臓病や脳卒中などのリスクを減らせます。運動は、心臓のポンプ機能を高め、血管を柔らかく保つ効果があります。
運動不足の人は、血管が硬く狭くなりがちで、血液を送り出すために心臓に負担がかかりやすいです。ウォーキングや軽いジョギング、水泳やサイクリングなど、自分が楽しめる運動を見つけましょう。週に3~5日程度、1回あたり30分を目安にしてください。無理をせず自分のペースで続けることが大切です。
運動療法については以下の記事で詳細に解説していますので、あわせて読んでみてください。
>>高血圧の運動療法のおすすめの方法や効果を高血圧治療ガイドラインをもとに解説!
睡眠不足は、自律神経のバランスを崩し、血圧を上昇させる原因となります。睡眠不足が続くと、交感神経が優位になり、血管が収縮しやすくなるため、血圧が上がりやすいです。質の高い十分な睡眠は、血圧の安定に欠かせません。規則正しい生活を心がけ、リラックスできる睡眠環境を整えましょう。
寝る前にスマートフォンやパソコンの画面を見続けると、脳が興奮してしまい、眠りが浅くなってしまう場合があります。寝る1時間前には、電子機器の使用を控え、読書や音楽鑑賞など、リラックスできる時間を過ごしましょう。睡眠時間は個人差がありますが、一般的には7~8時間が目安です。
睡眠の質にも気を配り、ぐっすり眠れたと思える睡眠習慣を心がけてください。
ストレスを感じると、交感神経が優位になり、血管を収縮させるため血圧が上昇しやすくなります。ストレスホルモンである「コルチゾール」の分泌も、血圧が上昇する原因です。ストレス解消には、以下のようにさまざまな方法があります。
自分にとって適切なストレス解消法を見つけ、ストレスを上手に発散することが大切です。ストレスの原因を特定し、根本的な解決にも取り組みましょう。
タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる作用があり、血圧を上昇させます。喫煙は動脈硬化を促進し、心臓病や脳卒中などのリスクを高める危険な行動です。禁煙は、血圧を下げるだけでなく、健康全体に良い影響を与えます。
禁煙を始めると、数日~数週間で血圧が低下し始め、1年後には心筋梗塞のリスクが半分程度になるといわれています。一人での禁煙が難しい場合は、禁煙外来などの専門機関に相談したり、家族や友人のサポートを得たりしましょう。
20代の血圧に関する代表的な質問について、以下の3つを解説します。
20代で血圧が130/85mmHgの場合は「正常高値血圧」に分類され、やや注意が必要な範囲です。正常高値血圧は、まだ高血圧とは診断されませんが、将来的に高血圧になるリスクが高いとされています。今のうちから、以下の生活習慣を見直すことで、将来的な健康リスクを減らすことができます。
定期的に血圧を測定して、変化をチェックすることも大切です。
血圧は、朝と夜で変動することが一般的です。血圧は自律神経の働きによって、一日の中で自然に変化します。朝は活動を始めるために血圧が上がりやすく、夜はリラックスして血圧が下がる傾向があります。
朝の血圧が極端に高い場合や、夜になっても血圧が下がらない場合は、早朝高血圧や夜間高血圧と呼ばれ、心臓や血管への負担が大きくなります。血圧の時間帯による変動を知っておくことで、異常を早期に発見しやすくなります。
血圧を下げるとされるサプリメントには、一定の効果が期待できるものもありますが、基本は生活習慣の改善が優先です。サプリメントはあくまで補助的な役割であり、食事や運動、睡眠などの基本的な生活習慣を整えることが、血圧管理の基本です。
サプリメントによっては、体質に合わない場合や、薬との相互作用がある場合もあるため、注意が必要です。カリウムやマグネシウム、オメガ3脂肪酸などが含まれるサプリメントは、血圧を下げる効果が報告されています。
まずは食事から栄養素を摂ることを心がけ、それでも不足する場合に医師に相談したうえで利用することが推奨されます。
血圧の正常値は、120/80mmHg未満です。食生活の乱れや運動不足などにより、若年性高血圧も増加しています。自覚症状は少ないですが、放置すると動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中のリスクが高まります。高血圧予防には、以下のポイントが重要です。
上記のポイントを参考に、健康的な生活を送りましょう。高血圧が心配な方は、医療機関に相談してください。
高血圧について網羅的に知りたい方は、以下の記事をぜひご覧ください。
>>大石内科循環器科医院|高血圧の基礎知識・症状・治療について
Xin Zhang, Jennifer A Ritonja, Na Zhou, Bingshu E Chen, Xinzhi Li. Omega-3 Polyunsaturated Fatty Acids Intake and Blood Pressure: A Dose-Response Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. J Am Heart Assoc, 2022, 11, 11, p.e025071
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