大石内科循環器科医院

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下肢静脈瘤の予防する方法をご紹介

2024.10.24

あなたは、足の血管が浮き出て見える「下肢静脈瘤」をご存知ですか?

実は日本人の約3人に1人が抱えているというデータもある、身近な病気なのです。立ち仕事やデスクワークなど長時間同じ姿勢を続ける現代人にとって、決して他人事ではありません。

この記事では、下肢静脈瘤を予防するための生活習慣を6つご紹介します。簡単な運動や毎日の生活に少し工夫を加えるだけで、血管の健康を守ることができます。ぜひ、読み進めてみて下さい。

下肢静脈瘤を予防するための生活習慣6選

毎日コツコツと続けることが大切な下肢静脈瘤の予防。でも「何をすればいいかわからない…」という方もいるのではないでしょうか?そこで今回は、日常生活の中で簡単に取り入れられる予防策を6つご紹介します。

下肢静脈瘤の原因となる行動を避ける

下肢静脈瘤は、静脈にある弁が壊れることで血液が逆流してしまう病気です。心臓から送り出された血液は、動脈を通って全身に運ばれ、静脈を通って心臓に戻ります。この時、重力に逆らって血液を心臓に戻すために静脈には弁がついています。

この弁を、一方通行の扉と想像してみてください。扉は心臓へ血液を送る時は開きますが、血液が逆流しようとすると閉じて、血液が逆流するのを防いでいるのです。しかし、この扉が壊れてしまうと、血液が逆流してしまい、静脈瘤ができてしまうのです。

静脈瘤の原因となる行動として、以下のようなものがあげられます。

  • 長時間同じ姿勢でいること(立ちっぱなし、座りっぱなし)
  • ハイヒールをよく履くこと
  • 重いものを持つこと
  • 加齢
  • 遺伝

これらの行動を避けることで、下肢静脈瘤を予防することができます。特に長時間同じ姿勢でいることは、静脈の弁に大きな負担をかけるため、注意が必要です。

長時間立ちっぱなしの姿勢を避ける

立ち仕事をしていると、どうしても長時間立ちっぱなしになってしまいますよね。しかし長時間立ちっぱなしの姿勢は、足に血液がたまりやすく静脈に大きな負担をかけてしまいます。

立ち仕事をしている方は、こまめな休憩を挟むようにしましょう。1時間に1回程度はイスに座ったり、足踏みをしたりして足の筋肉を動かしてあげましょう。

さらに効果的な対策として、「足指じゃんけん」をご紹介します。これは、その場で足指をグー、チョキ、パーと動かすだけの簡単な運動です。

「え?そんなことで効果があるの?」と思うかもしれません。

しかし、侮ることなかれ!この運動は足の筋肉を動かすことで、ポンプのような働きを作り出し血液を心臓に戻す効果を高めることができるのです。

立ち仕事中のちょっとした時間に、この「足指じゃんけん」を取り入れてみましょう。

また立ち仕事の時は、弾性ストッキングを着用するのもおすすめです。弾性ストッキングは足を適度に圧迫することで、血液の逆流を防ぎ静脈瘤の予防に効果が期待できます。

座りっぱなしの時間を減らし、適度に動く

デスクワークなどで長時間座りっぱなしの姿勢が多い方も注意が必要です。座りっぱなしの姿勢も、足の血液循環が悪くなり静脈に負担をかけてしまいます。

1時間に1回程度は立ち上がって歩き回ったり、ストレッチをしたりして足の筋肉を動かしましょう。また座っている時は足を組むのは避け足首を回したり、つま先を上げ下げしたりする運動も効果的です。

特にデスクワークの方は仕事に集中するあまり、長時間同じ姿勢で座り続けてしまうことが多いのではないでしょうか?しかし、その間も足の静脈は大きな負担を強いられています。

長時間座り続ける場合は、1時間に1回は立ち上がりオフィスの中を少し歩くだけでも効果があります。また、足のストレッチも効果的です。

脚を上げて休憩する時間を設ける

一日の終わりには、脚を上げて休憩する時間を取りましょう。心臓より高い位置に脚を上げることで、足の血液が心臓に戻りやすくなり静脈の負担を軽減することができます。

ソファに横になって脚を壁に立てかけたり、クッションを足の下に敷いたりするのも良いでしょう。寝る前に10分ほど脚を上げるだけでも、効果があります。

この時、ポイントは「心臓より高い位置に足を上げる」ことです。

心臓より高い位置に足を上げることで、地球の重力を利用して足の血液を心臓に戻しやすくすることができます。

寝る前にベッドに横になり、枕やクッションを使って足を高くしてみてください。1日頑張った足のむくみがとれ、軽くなるだけでなく静脈瘤の予防にもつながります。

弾性ストッキングの着用を検討する

弾性ストッキングは足の静脈の血流を良くし、静脈瘤の予防や症状の改善に効果が期待できる医療用のストッキングです。市販の着圧ソックスとは異なり、医療機関で処方してもらうことができます。適切な圧がかかるように設計されているため、足のむくみやだるさ、疲れなどを軽減する効果もあります。

弾性ストッキングというと、「高齢の方が履いているイメージがある」「なんだか恥ずかしい…」と思う方もいるかもしれません。しかし、最近では、様々なデザインや色の弾性ストッキングが販売されており若い世代の方でも、ファッション感覚で着用できるようになっています。

適度な運動を習慣化する

適度な運動は、足の筋肉を鍛え、血液循環を良くすることで、下肢静脈瘤の予防に効果的です。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動や、水泳などの水中運動がおすすめです。激しい運動は逆に静脈に負担をかけることがあるため、無理のない程度の運動を心がけましょう。

運動が苦手な方は「ふくらはぎポンプ法」と呼ばれる運動がおすすめです。「ふくらはぎポンプ」という名前は、まるで機械のような名前ですが特別な機械を使うわけではなく、自分の体を使った簡単な運動です。

やり方は簡単。かかとを上げ下げするだけです。椅子に座って行うことも、立って行うこともできます。この運動は、ふくらはぎの筋肉を収縮させることで静脈血を心臓に向かって押し出すポンプのような役割を果たします。

まとめ

下肢静脈瘤は足の静脈にある弁が壊れ、血液が逆流することで起こります。予防には長時間同じ姿勢を避けたり、適度な運動を習慣化することが大切です。立ち仕事の人はこまめな休憩や弾性ストッキングの着用、デスクワークの人は足のストレッチなどが効果的です。さらに脚を上げて休むことで、足の血液循環を促進し静脈の負担を軽減できます。

下肢静脈瘤でお悩みなら当院へご相談ください。



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