大石内科循環器科医院

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リベルサスとは?効果や副作用、服用方法と注意点について解説

2025.02.07 肥満生活習慣病

リベルサスは、注射が苦手な方でも簡単に服用できる飲み薬タイプのGLP-1受容体作動薬です。血糖値の改善だけでなく、食欲抑制作用が確認されており、体重減少を伴うケースが報告されています。

本記事ではリベルサスの仕組みや効果、副作用や正しい服用方法などをわかりやすく解説します。リベルサスを正しく服用することで、血糖値や体重のコントロールを支援する可能性があります。

リベルサスの仕組みと効果

リベルサスの仕組みと効果について以下の流れで解説します。

  • リベルサスとは2型糖尿病治療薬の薬
  • GLP-1受容体作動薬の作用機序
  • 血糖値コントロールの改善
  • 食欲抑制による体重減少効果
  • 他のGLP-1受容体作動薬との比較(注射薬・経口薬)

リベルサスは体内で自然に分泌されるGLP-1ホルモンと同様の働きをし、血糖値のコントロールと体重減少効果が期待できます。

リベルサスは2型糖尿病治療薬の薬

リベルサス(Rybelsus)は2型糖尿病治療用の経口GLP-1受容体作動薬です。GLP-1(Glucagon-Like Peptide-1)は、食事後に腸から分泌されるホルモンで、膵臓からのインスリン分泌を促進する役割があります。

リベルサスはGLP-1の働きを模倣し、より持続的な効果を発揮します。リベルサスの特徴は以下のとおりです。

  • 経口投与が可能(1日1回)
  • 血糖値依存的なインスリン分泌促進
  • 食欲抑制効果
  • 胃排出遅延作用

注射薬が苦手な患者さんや毎日の注射が困難な患者さんにとって、治療の選択肢が広がりました。

GLP-1受容体作動薬の作用機序

GLP-1受容体作動薬は、体内のさまざまな組織に存在するGLP-1受容体に結合して作用します。GLP-1受容体作動薬はリベルサスのほかにオゼンピック(Ozempic)やウゴービ(Wegovy)などがあります。主な作用部位と効果は以下のとおりです。

  • 膵臓:インスリン分泌の促進、グルカゴン分泌の抑制
  • 脳:食欲中枢への作用による食欲抑制
  • 胃:胃排出速度の遅延

リベルサス(Rybelsus)は、GLP-1受容体作動薬のセマグルチド製剤の一つで、主に経口薬として使用されます。同じGLP-1受容体作動薬でも、オゼンピック(Ozempic)は注射剤であり、作用の持続時間や投与方法が異なります。

血糖値コントロールの改善

リベルサスによる血糖値コントロールの改善は、主に以下のメカニズムによって達成されます。

  • 血糖値依存的なインスリン分泌促進
  • グルカゴン分泌の抑制
  • 胃排出速度の遅延による食後血糖上昇の抑制

リベルサスは、単剤使用時には低血糖リスクが少ないとされています。ただし、他の糖尿病治療薬と併用する場合には低血糖の可能性があります。

食欲抑制による体重減少効果

リベルサスの食欲抑制効果は、脳内のGLP-1受容体に作用することで生じます。具体的には以下のメカニズムが考えられています。

  • 視床下部の食欲中枢に作用し、空腹感を抑制する
  • 満腹中枢を刺激し、少量の食事でも満足感を得やすくする
  • 報酬系への作用により、食べ物への欲求を減少させる

上記の作用により、自然と摂取カロリーが減少し、体重減少につながります。ただし、体重減少効果には個人差があります。

他のGLP-1受容体作動薬との比較(注射薬・経口薬)

以下の表は、GLP-1受容体作動薬の注射薬とリベルサス(経口薬)の特徴を比較したものです。

特徴注射薬(オゼンピック、ウゴービなど)リベルサス(経口薬)
投与経路皮下注射(週1回など)経口投与(1日1回)
効果の持続性長時間作用型が多い1日1回の服用で効果を維持
患者さんの負担注射の手技が必要服薬のみで済む
血中濃度の安定性比較的安定した血中濃度を維持経口投与のため、個人差や食事の影響を受けやすい

注射薬は週1回の投与で済む場合が多く、血中濃度が安定しやすいというメリットがありますが、注射の手技が必要です。リベルサスは毎日の経口投与が必要ですが、服薬のみで済むため患者さんの負担が少ない特徴があります。ただし、経口投与のため個人差や食事の影響を受けやすい点に注意が必要です。

リベルサスの副作用と対処法

リベルサスでよく見られる副作用には、主に消化器系の症状があります。主に以下の副作用が比較的頻繁に観察されています。

  • 悪心(吐き気)
  • 下痢
  • 便秘
  • 腹部不快感
  • 食欲不振

上記の副作用は、GLP-1受容体作動薬に共通して見られるもので、薬剤が胃腸の運動に影響を与えることで発生すると考えられています。上記の症状は服用開始初期に現れやすく、体が薬に慣れるにつれて軽減していく傾向があります。

副作用への対処法は以下のとおりです。

  • 便秘の場合:食物繊維や水分の摂取を増やす
  • 下痢の場合:水分をこまめに摂取し、電解質のバランスを保つ

上記の症状が持続し、生活に支障をきたす場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください。リベルサスの使用で注意が必要な副作用には以下があります。

  • 重篤な低血糖:けいれんや意識の低下を伴う可能性がある
  • 急性膵炎:嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛が特徴である
  • 胆のう炎:発熱、寒気、右上腹部の強い痛みなどの症状が現れる
  • 胆管炎:発熱、黄疸(白目や皮膚が黄色くなる)、右上腹部痛などが見られる
  • 胆汁うっ滞性黄疸:黄疸、尿の色が濃くなる、かゆみなどの症状がある

重篤な副作用は稀ですが、上記の症状が現れた場合は直ちに医療機関を受診しましょう。

リベルサスと他の薬剤の併用

リベルサスと他の薬剤の併用について以下を解説します。

  • 併用禁忌薬
  • リベルサスとフォシーガの併用
  • ダイエットとの併用

併用禁忌薬

リベルサスに併用禁忌薬はありませんが、ほかの糖尿病治療薬と併用する場合、低血糖のリスクが高まる可能性があります。注意が必要な薬剤は以下のとおりです。

  • スルホニルウレア剤(アマリール、オイグルコンなど)
  • インスリン製剤(ノボラピッド、ヒューマログ、ランタスなど)

リベルサスと併用することによって、血糖値が過度に低下する可能性があります。低血糖の症状には以下があります。

  • ふるえ
  • 冷や汗
  • 動悸
  • 意識障害
  • 重症の場合:意識喪失や痙攣

低血糖の症状が現れた場合は、すぐにブドウ糖や砂糖を摂取し、症状が改善しない場合は医療機関を受診してください。高齢者や腎機能が低下している患者さんでは、低血糖のリスクがさらに高まるため、特に注意が必要です。

リベルサスとフォシーガの併用

リベルサスとフォシーガ(SGLT2阻害薬)の併用は、より効果的な血糖コントロールと体重減少が期待できます。併用する際には以下の点に注意が必要です。

  • 服用タイミング:リベルサスを起床時に服用し、30分以上後にフォシーガを服用する
  • 低血糖リスク:両薬剤とも血糖値を下げる作用があるため、低血糖のリスクが高まる
  • 脱水リスク:フォシーガには尿量を増やす作用があるため、十分な水分補給が必要である

併用時は、医師の指示に従い、定期的な血糖モニタリングと体調の観察が重要です。

ダイエットとの併用

リベルサスには食欲抑制効果があるため、適切な食事療法と組み合わせることで、より効果的な体重管理が可能です。以下の工夫を取り入れることをおすすめします。

  • バランスの取れた食事:野菜を先に食べ、よく噛んで食べるなど、食事の質と量に注意を払います。
  • 適度な運動:ウォーキングや軽いジョギングなど、無理のない範囲で体を動かす習慣をつけます。
  • 間食の制限:不必要な間食を控え、規則正しい食生活を心がけます。

ただし、極端な食事制限や過度なダイエットは避けるべきです。栄養不足や体調不良を引き起こす可能性があるため、医師や薬剤師と相談しながら、健康的なダイエット方法を選択することが重要です。

リベルサスは2型糖尿病の治療において有効な選択肢ですが、副作用や他の薬との相互作用、ダイエットとの併用について正しく理解することが重要です。

他の薬剤との併用する場合は、必ず医師や薬剤師に相談し、個々の状況に応じた適切な管理を行うことが大切です。

リベルサスの服用方法と注意点

リベルサスの服用方法と注意点について、以下の内容を解説します。

  • 服用のタイミングと正しい飲み方
  • 服用量と調整方法
  • 妊娠中・授乳中の服用

服用のタイミングと正しい飲み方

リベルサスの服用には3つの服用のタイミングがあります。

  • 空腹時(起床時がおすすめ)に服用する
  • コップ半分(120mL)の水で服用する
  • 服用後少なくとも30分間は飲食・他剤の服用をしない

上記のタイミングは、リベルサスに含まれる吸収促進剤SNACの働きを最適化するために重要です。具体的な服用手順は以下のとおりです。

  1. 起床後、空腹状態でリベルサスを服用します。
  2. 120mLの水(コップ半分)で錠剤を飲み込みます。
  3. 服用後30分間は何も口にしません。
  4. 30分経過後、朝食や他の薬を摂取できます。

注意点は以下のとおりです。

  • 牛乳やジュースでの服用は避けてください。
  • 錠剤は分割・粉砕せず、そのまま飲み込んでください。
  • 服用を忘れた場合、その日はスキップし、翌日から再開してください。

服用量と調整方法

リベルサスの標準的な用量調整は以下のとおりです。

  • 開始用量:3mg(1日1回)
  • 4週間後:7mgに増量
  • 必要に応じて:最大14mgまで増量可能

用量調整は必ず医師の指示に従ってください。自己判断での変更は避けましょう。

妊娠中・授乳中の服用

妊娠中または妊娠の可能性がある方、授乳中の方はリベルサスを服用は推奨されていません。胎児や乳児への影響が十分に解明されていないためです。妊娠を希望する場合は、事前に医師に相談し、適切な治療法に切り替える必要があります。

リベルサスは効果的な2型糖尿病治療薬ですが、正しい服用方法と注意点を理解することが重要です。空腹時の服用、適切な水分摂取、服用後の30分間の絶食など、基本的なルールを守ることで、薬の効果を最大限に引き出すことができます。

まとめ

リベルサスは新しい経口GLP-1受容体作動薬です。主な特徴は以下のとおりです。

  • 1日1回、空腹時に水で服用
  • 血糖値改善と体重減少効果
  • 主な副作用は消化器症状(吐き気、便秘、下痢など)
  • 他の糖尿病薬との併用時は低血糖に注意
  • インスリン製剤との併用は注意が必要
  • 妊娠中・授乳中は服用は非推奨

当院では、糖尿病患者様に対して処方(保険診療)を行っているだけでなく、肥満外来にて一部の患者様に対しても減量目的に処方(自費診療)しております。

当院の肥満外来では、専門の医師が栄養指導や運動プログラム、必要に応じて治療薬の処方を通じて、個別のケアプランを提供します。肥満治療薬のみの処方も可能のため、お気軽にご相談ください。

参考文献

Nauck MA, Quast DR, Wefers J, Meier JJ. GLP-1 receptor agonists in the treatment of type 2 diabetes – state-of-the-art. Mol Metab, 2021, 46, 101102.

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