動物アレルギーで悩むあなたへ。大好きな動物たちと触れ合うたびに、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状に悩まされていませんか?
実は日本で動物アレルギーを持つ人は少なくなく、特に犬や猫のアレルギーは多くの人を悩ませています。この記事では、動物アレルギーについて、原因や症状、そして検査方法まで、わかりやすく解説します。
さらに、動物アレルギーでも動物に関わる仕事に就くための具体的な方法や、専門学校・就職活動における注意点についても詳しくご紹介します。夢を諦めずに動物と関わる未来を切り開くためのヒントが、きっと見つかるはずです。
動物が好き、将来動物に関わる仕事に就きたいと考えている皆さんにとって、動物アレルギーは大きな壁のように感じられるかもしれません。大好きな動物と触れ合った後に、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状が出てしまうと、本当に辛いものです。
しかし、諦めないでください。動物アレルギーについて正しく理解し、適切な対策をとることで、症状をコントロールしながら動物と触れ合う方法を見つけることができます。この記事では、動物アレルギーについて、3つのポイントに絞って解説します。
動物アレルギーとは、犬や猫、ハムスターなどの動物と触れ合うことで、体がかゆくなったり、くしゃみが出たり、鼻水が止まらなくなったりする反応のことです。これは、動物の毛やフケ、唾液などに含まれる特定のタンパク質(アレルゲン)に対して、私たちの体が過剰に反応してしまうために起こります。
私たちの体には、外から入ってくる異物から体を守るための「免疫システム」が備わっています。通常、この免疫システムは、風邪のウイルスやインフルエンザウイルスなどの有害な異物に対してのみ反応し、私たちを病気から守ってくれます。
しかし、アレルギー体質の人は、この免疫システムが少し過敏に反応してしまうことがあります。動物アレルギーの場合は、免疫システムが動物の毛やフケ、唾液などに含まれる無害なタンパク質を「敵」だと勘違いして攻撃してしまうのです。
その結果、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどのアレルギー症状が現れます。アレルギー反応には即時型と遅延型がありますが、動物アレルギーは接触後、数分~数時間以内に症状が現れる即時型です。食物アレルギーも即時型なので、反応までの時間経過は似ています。
動物アレルギーの症状は人によって様々ですが、多くの場合、風邪に似た症状が現れます。代表的な症状としては、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、涙目などがあります。その他にも咳、喉のかゆみ、皮膚の発疹やかゆみ、そして重症になると喘息発作が起きることもあります。
これらの症状は、アレルゲンとなる動物と接触した直後から数時間以内に現れることが多く、接触時間やアレルゲンの量、そして個人の感受性によって、症状の重さや持続時間は異なります。例えば、少しだけ猫の毛に触れただけで、激しいくしゃみや鼻水に悩まされる人もいれば、長時間犬と触れ合っても、軽い目のかゆみ程度で済む人もいます。
動物アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)は、主に動物の毛、フケ(皮膚のかけら)、唾液、尿などに含まれるタンパク質です。これらのアレルゲンは、空気中に漂ったり、カーペットやソファなどの布製品に付着したりして、私たちの体内に侵入します。
アレルゲンが体内に侵入すると、先ほど説明した免疫システムが過剰に反応し、ヒスタミンなどの化学物質を放出します。このヒスタミンこそが、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどのアレルギー症状を引き起こす原因物質なのです。
IgEを介したアレルギー反応では、マスト細胞や好塩基球に結合したIgEがアレルゲンと架橋することで、これらの細胞からヒスタミンなどの炎症メディエーターが放出され、即時型アレルギー反応が引き起こされます。また、T細胞、好塩基球、好酸球の活性化に起因する遅延相および慢性アレルギー炎症も症状に関与しています。
どんな動物にも、アレルギーの原因となるタンパク質は含まれています。しかし、特にアレルギーを起こしやすい動物として、犬、猫、ハムスター、ウサギ、モルモットなどが挙げられます。
犬や猫は、私たちにとって非常に身近な動物であるため、アレルギーを発症する人が多いです。ハムスター、ウサギ、モルモットなどの小動物も、ペットとして飼育している人が多く、アレルギーの原因となることがあります。
また、鳥類や爬虫類、両生類なども、アレルギーの原因となることがありますので、注意が必要です。
動物アレルギーが心配な方は、まずは検査を受けてみることをおすすめします。検査にはいくつかの種類があり、それぞれにメリット・デメリット、費用が異なりますので、ご自身の状況に合わせて適切な検査を選びましょう。
ドロップスクリーン検査は、少量の血液で多くの種類のアレルギーの原因物質(アレルゲン)を一度に調べることができる簡便な検査です。具体的には指先から数滴の血液を採取するだけで、40種類以上ものアレルゲンをスクリーニングできます。検査時間も短く、最短で30分ほどで結果がわかりますので、すぐに結果を知りたい方にとって便利な検査です。
スクリーニング検査とは、ふるい分け検査という意味で、多くの項目を網羅的に調べ、陽性反応が出た項目について、さらに詳しい検査を行うことで、原因を特定していく検査方法です。
ドロップスクリーン検査の方法と手順は以下の通りです。
ドロップスクリーン検査は感度が高いため、アレルギーの可能性を迅速にスクリーニングすることができます
費用は、健康保険適用のアレルギー検査のため、当院での検査費用は4,740円(3割負担の場合)です。
当院では、ドロップスクリーン検査を行っております。予約なしでも対応しておりますのでお気軽に、ご来院ください。
動物が大好きで、将来動物に関わる仕事に就きたい!そう夢見ているあなたにとって、動物アレルギーは大きな壁のように感じられるかもしれません。動物と触れ合うとくしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状が出てしまい、本当に辛い思いをしていることでしょう。
しかし動物アレルギーだからといって、必ずしも動物に関わる仕事を諦めなければならないわけではありません。アレルギーを正しく理解し、適切な対策を講じることで、動物と関わりながら働く道は開けるのです。
結論から言うと、動物アレルギーがあっても動物に関わる仕事はできます。大切なのは、アレルギーの症状の程度、原因となる動物の種類、そして、どのような仕事内容か、この3つのバランスを理解することです。
例えば軽度の猫アレルギーをお持ちの方が、猫カフェで働くのは難しいかもしれません。なぜなら、猫カフェでは、常に猫と密接に接する必要があるからです。しかし、同じ猫アレルギーでも、動物病院の受付やペットショップの店員、猫と直接触れ合わない仕事であれば、働くことができる可能性は高まります。
また、犬アレルギーをお持ちの方が、ドッグトレーナーになるのは容易ではありません。しかし、犬のしつけに関する本の編集者や、ペットフードメーカーの研究員、動物病院の事務スタッフなど、犬と直接触れ合わない仕事であれば、アレルギーの影響を最小限に抑えながら働くことができるでしょう。
動物に関わる仕事に就くためには、専門学校や大学で学ぶことが一般的です。専門学校や大学によって入学条件やカリキュラムは異なりますので、事前にしっかりと調べておく必要があります。特に、動物看護師を目指す場合は、動物看護師統一認定機構が認定している養成機関を卒業することが必須条件となります。
獣医師は国家資格であり、獣医学部のある大学を卒業し、国家試験に合格する必要があります。トリマーやドッグトレーナーには、必須の国家資格はありませんが、民間の資格を取得することで、就職活動で有利になる場合があります。
希望する職種に必要な資格や、その資格を取得できる学校について詳しく調べてみましょう。
将来、動物に関わる仕事に就きたいと考えている方は、なるべく早くアレルギー検査を受けておくことをおすすめします。アレルギー検査の結果は、あなたの進路選択に大きな影響を与える可能性があるからです。
重度の動物アレルギーをお持ちの方が、動物看護師を目指すのは難しいかもしれません。しかし、前述したように、動物アレルギーだからといって、すべての動物に関わる仕事が不可能になるわけではありません。
アレルギー検査の結果をしっかりと受け止め、ご自身の症状や適性、そして希望する仕事内容を総合的に考慮しながら、進路選択を行うことが重要です。アレルギー検査は、あなたの将来の可能性を広げるためにも役立つツールなのです。
この記事では動物アレルギーについて、原因や症状、検査方法、そして動物アレルギーがあっても動物に関わる仕事に就くためのヒントをご紹介しました。
動物アレルギーと一口に言っても、症状の重さや原因となる動物は人それぞれです。もしかしたら、将来動物に関わる仕事に就きたいけれど、アレルギーがあるから諦めている人もいるかもしれません。
でも、大丈夫。この記事を読んだあなたは、もう動物アレルギーについてきちんと理解できたはずです。アレルギー検査で自分の状態を把握し、適切な対策を講じることで、きっと夢への道は開けます。
当院ではアレルギー検査を行っておりますので、まずは気軽にご相談ください。あなたの夢を応援しています!
参考文献
大石内科循環器科医院
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