大石内科循環器科医院

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高尿酸血症・痛風

高尿酸血症・痛風とは

血液中の尿酸値が7.0mg/dlを超える状態を高尿酸血症といいます。高尿酸血症の状態が続くと、尿酸の結晶が関節に蓄積します。尿酸の結晶が蓄積した関節では炎症が起こり、痛みとして感じられるようになります。これを痛風発作といいます。

尿酸値が高い状態を放置しておくと、痛風発作を起こすだけでなく腎機能障害や高血圧、糖尿病などの生活習慣病、心筋梗塞や脳梗塞といった動脈硬化性疾患の発症頻度が上昇すると言われています。そのため、健康診断等で尿酸値が高いと指摘されたら放置するのではなく、医師に相談しましょう。

高尿酸血症・痛風の原因

高尿酸血症の原因の多くは、肥満やアルコールの飲み過ぎ、プリン体の取り過ぎといった生活習慣と言われています。
しかし、中には悪性腫瘍や、特定の薬剤などによる2次性高尿酸血症の方がおられます。

<1次性>
・肥満
・アルコールの飲みすぎ
・プリン体(ビール、レバー類、白子、エビ、イワシ、カツオ、干物など)の取りすぎ

<2次性>
・薬剤性
・脱水
・腎不全
・悪性腫瘍
・甲状腺機能低下症

治療

① 肥満気味の方は減量を
② アルコールをよく飲む方は節酒、禁酒を
アルコールは、体内でつくられる尿酸の量を多くすると同時に、尿酸の排泄量を減らすことにより尿酸値が上昇します。
1日の適量のアルコール量は、純アルコールで約20gと言われています。

厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」

<純アルコール20gに相当する酒量>

ビール(5%)ロング缶1本(500ml)
日本酒1合(180ml)
ウイスキーダブル1杯(60m)
焼酎(25度) グラス1/2杯(100ml)
ワイン グラス2杯(200ml)
チューハイ(7%)缶1本(350ml)

1日の飲酒量を注意するだけでなく、飲酒をする際には水やウーロン茶などを添えて飲んだり、週2日の休肝日を設けたりしましょう。

③ プリン体の摂取量が多い方は、食事の工夫を
プリン体はうまみ成分として知られていますが、過剰に摂取すると尿酸値を上昇させてしまいます。プリン体が多い食品は限られているので、偏った食べ方をしないように工夫しましょう。

<プリン体が多い食品>

極めて多い(300mg/100g)
・鶏レバー
・干物(マイワシ)
・たらの白子
・あんこうの肝

多い(200~300mg/100g)
・豚
・牛レバー
・かつお
・まいわし
・大正エビ
・まあじ
・干物

中程度(100~200mg/100g)
・肉類
・魚類

<尿酸値を下げる食べ物/飲み物>

・牛乳・乳製品
・ビタミンCを多く含む食材
・水分
(尿酸の排泄を促すためには尿量を増やすことが重要です。一日1.5L~2.0Lくらいを目安に積極的に水分を摂取して下さい。)

※プリン体を多く含むビールなどは、ウイスキー・日本酒・焼酎・ワインよりも尿酸値を上昇させます。しかし、お酒の種類に関わらず、アルコールが体内で分解される際に尿酸が作られるので、飲み過ぎればどのお酒を飲んでも尿酸値は上昇してしまいます。ビール以外のお酒も目安量を守って下さい。

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