花粉症とは
花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こす病気です。
主に鼻の症状(アレルギー性鼻炎)と目の症状(アレルギー性結膜炎)が生じます。
花粉が鼻に入ると、直後にくしゃみ、鼻汁が生じ、少し遅れてから鼻づまりが生じます。このときの鼻の粘膜は、かぜに近い赤い色の粘膜の腫脹を起こします。 また、鼻で吸収されなかった花粉成分が鼻から喉へ流れ、喉のかゆみ、咳を生じ、鼻や喉の炎症反応による微熱、だるさなどの症状も生じてくることがあります。このため、初めて花粉症になったときには、検査をしなければ、かぜと間違う場合もあります。
目に花粉が入ると早くから目がかゆくなり、涙が流れ、目が充血してきます。
くしゃみ、鼻水、鼻づまりにしても、目のかゆみ、充血、涙にしても、いずれも入ってきた花粉を取り除こうとすることで生じるアレルギー反応です。
花粉が目や鼻から入ってきて、体内の免疫システムによって「異物=敵」とみなされると、敵に対抗するための抗体(「IgE抗体」と言います)がつくられます。このIgE抗体は、花粉に接触するたびにつくられるため、少しずつ体内に蓄積されていきます。
蓄積量があるレベルに達すると、次に花粉が入ってきたときに、アレルギー反応を起こすヒスタミンなどの化学物質が分泌され、くしゃみや鼻水、鼻づまりといった花粉症の症状を起こすのです。
「去年までは全然大丈夫だったのに急に花粉症の症状が!」
それは、これまで蓄積されていたIgE抗体が一定量に達してしまったからなのです。
花粉症といえば、春に飛散ピーク迎えるスギやヒノキが有名です。
上の表をご覧いただくとわかりますがスギ、ヒノキ以外にも1年を通して様々な植物の花粉が飛散しています。そして、意外に量も種類も多いのが5月なのです。
イネと聞くとお米が採れる稲のイメージがありますが、イネ科にはさまざまな種類があり、道端や河川敷、堤防などの身近な自然にも多く生息しています。
イネ科花粉症の原因となるのは、カモガヤ・オオアワガエリ・ネズミホソムギ・ハルガヤ・オニウシノケグサなどです。イネ科の植物の花粉飛散範囲は数十メートルといわれています。近づかなければ、花粉症状はあまりでませんが、直物に直接触れると症状が強く出てしまいます。イネ科の植物の特徴を覚えて近づかないようにしましょう。
ここでは、イネ科花粉症に効果的な対策をお伝えします。(一般的な花粉症の対策については後述します)
上記に当てはまる方は、イネ科花粉症かもしれません。一度アレルギー検査をすることをお勧めします。
当院では、指先スタンプ採血で41種類のアレルゲンをたった30分で判明できるドロップスクリーンという検査機器を導入しております。
ご予約なく、検査可能ですのでご希望の方は当院へご相談ください。
鼻と目に花粉が付着しないようにすることで、防御器具が有効になります。 着用に違和感のない花粉症用メガネも販売されていますが、通常のメガネだけでも、メガネをしていないときの目に入る花粉量の半分以下になり ます。花粉の季節にはコンタクトレンズ使用の人は花粉がレンズと結膜の 間で擦れるので、メガネに替えた方が良いでしょう。視力に障害がなくても、 いわゆるダテメガネでも有効です。
また、マスクの着用も有用です。通常のマスクに湿ったガーゼを挟み込むだけ でも効果があります。花粉症用のマスクでは、かえって息苦しい感じがすることもあるようです。 洋服については、羊毛類の衣類は花粉が付着しやすく、花粉を屋内など に持ち込みやすいことも分かっていますので、服装にも気をつけることが必要です。
スギ花粉に関しては、テレビなどの天気予報でも知ることはできます。また環境省でも花粉症対策として、飛散状況などを公開しています。
環境省 花粉情報
スギ花粉の場合は12時頃と17時頃が飛散のピークです。ジョギングや買い物などで外出する場合も、この時間帯を避けることで症状の緩和が期待できます。
外出時は、花粉の付着しやすいウール素材等は避け、ツルツルとした素材の上着を身につけましょう。 さらに、マスク、メガネ、帽子などでガードします。
帰宅時は衣服や髪に付いた花粉をよく払ってから家に入りましょう。 うがい、手洗い、洗顔をして鼻をかむこともお忘れなく。
部屋の掃除をこまめに行いましょう。 飛散量の多いときは窓や戸を閉めておきます。
当院では、花粉症やアレルギー性鼻炎、気管支喘息、蕁麻疹などに対して、総合的な治療を行っております。特にアレルギーに対しては、「ドロップスクリーン」という検査装置を導入しており、注射せずに30分で41種類がわかるアレルギー検査が可能です。
また、オンライン診療に対応しており、オンライン診療をご利用いただくことで、毎月お薬を貰う為に受診をされていた方も当院へ足を運ぶことなく、薬を受け取ることができるように手配いたします。
さらに、スギ花粉症とダニのアレルギー症状を根本から治すことができる治療法とされている「舌下免疫療法」の受診も可能です。
食事等でのアレルギーに不安がある方、花粉症等の症状が強い方、何に対するアレルギーかわからずお困りの方、オンライン診療での受診にご興味がある方、舌下免疫療法をご希望の方などお気軽に当院へご相談ください。
参考文献:的確な花粉症治療のために
平成22年度厚生労働科学研究補助金 免疫アレルギー疾患予防・治療研究事業より
全日本病院協会「花粉症について」
大石内科循環器科医院
420-0839
静岡市葵区鷹匠2-6-1
TEL:054-252-0585