ダイエットといえば、「食事制限」や「運動」などを継続的に行って少しずつ効果が出てきます。すぐに結果が出るものは少なく、急に無理なダイエットをすると身体に負担がかかってしまう事もあり、途中で挫折してしまう方も少なくありません。そんな方におすすめしたいのが「メディカルダイエット」です。
メディカルダイエットは、厚生労働省が2型糖尿病、心不全、慢性腎臓病などの治療薬として承認した医薬品を用いた医学的かつ科学的な根拠に基づいた治療法です。患者さまの状態や状況に合った薬をご提案して、医学的なアプローチで体脂肪や体重を落とします。
ダイエットには「食事」「運動」という2つの方法があります。人間の基礎代謝は概ね1日あたり1,500〜2,000kcal程度のため、食事を工夫して摂取するカロリーを制限する、もしくは運動を行うことで消費カロリーを増やすと基本的には体重は減っていきます。ただし、運動だけで消費カロリーを増やし減量するには一般的にかなり難しい方法です。
そのためダイエットでは、食事をコントロールすることが重要です。そこで肥満治療薬には以下のような効果が認められています。
「食欲を自分でコントロールすることが難しい」
「会食や仕事、プライベートの付き合いなどでどうしても食べてしまう」
このように、ご自分では食欲のコントロールが難しい場合には、肥満治療薬を使用し食事による摂取制限を補助する効果があります。
下記に当院で扱う肥満治療薬の説明しております。
リベルサス | |
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効果 | GLP-1はもともと体内に存在するホルモンで、胃腸の動きを制御して満腹感を持続させ、少しの食事でも満足するようになるお薬です。 自然に食欲が抑えられ、結果として体重を減少させます。 |
投与方法 | 3㎎錠を4週間、その後7㎎錠を4週間、その後効果・副作用をみながら14㎎錠へと増量する場合もあります。服用後1ヶ月〜3ヵ月程度で体重減少効果が現れます。 胃酸で分解されやすい性質があるため、起床後の空腹時に120ml以下の水で1錠を服用します。飲んだ後は、30分程度食事や水分の摂取を控える必要があるため注意しましょう。 |
副作用 | 副作用で主にみられるものは、吐き気、胸やけ、下痢などの胃腸障害ですが、内服継続をすることで、それらの症状は緩和していきます。一般的には問題なく服用いただける方がほとんどです。もし症状が辛い場合は使用を中止し、当院にご相談ください。 まれに下記のような症状があらわれることがあります。このような場合には、使用をやめて、当院にご相談ください。 ・低血糖 お腹がすく、冷汗が出る、血の気が引く、疲れやすい、手足のふるえ、けいれん、意識の低下 ・急性膵炎 吐き気、嘔吐、激しい上腹部の痛み、背中の痛み、お腹にあざができる、お腹が張る ・胆嚢炎、胆管炎 発熱、寒気、白目が黄色くなる、右上腹部の痛み、上腹部が張った感じ、嘔吐、皮膚が黄色くなる、尿の色が濃くなる、体がかゆくなる |
注意点 | ・糖尿病治療中の方は服用できません。 ・甲状腺疾患、膵臓疾患の方についても服用できない場合があります。 ・18歳未満の方、65歳以上の方、重度の胃腸障害のある方、膵炎の既往歴のある方、妊娠中、授乳中、妊活中の方は服用できません。 |
オゼンピック | |
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効果 | GLP-1はもともと体内に存在するホルモンで、胃腸の動きを制御して満腹感を持続させ、少しの食事でも満足するようになるお薬です。 自然に食欲が抑えられ、結果として体重を減少させます。リベルサスは内服薬である一方、オゼンピックは自己注射薬であり、週1回のご自身で注射していただきます。また、オゼンピックは半年から1年で平均5〜6キロの体重減少が報告されています。 |
投与方法 | 週1回、ご自身で注射していただきます。初めの4週間はまず0.25mgから開始、その後は0.5mgの注射を続けます。効き目が悪い場合は1mgに増量する場合もありますが、多くの人は0.5mgで効き目を実感できます。 使用前までは冷蔵庫で保管をして、使用開始後は冷蔵もしくは室温(1~30℃)で保管、8週間以内に使用してください。 ・自己注射について 自己注射というと、一般的な採血で使用する注射器をイメージして「痛そう」と思われる方が多いかもしれません。 しかし、自己注射では一般的な採血で用いられている針よりもかなり細い針を使用します。具体的には、採血用の針が約0.8mmの太さであるのに対し、GLP-1 オゼンピック2mg の自己注射では、髪の毛とほぼ同じ太さ(約0.18mm)の極細の針を使用します。以前のオゼンピックの注射針(約0.33mm)と比較してかなり細い針で注射時の痛みが軽減していますので、ご安心ください。 自己注射の方法は下の動画をご参照ください。 |
副作用 | 主な副作用として、食欲減退、吐き気、下痢、便秘、嘔吐などが報告されていますが、注射を継続することで、それらの症状は緩和していきます。一般的には問題なく注射していただける方がほとんどです。もし症状が辛い場合は使用を中止し、当院にご相談ください。 まれに下記のような症状があらわれることがあります。このような場合には、使用をやめて、当院にご相談ください。 ・低血糖 お腹がすく、冷汗が出る、血の気が引く、疲れやすい、手足のふるえ、けいれん、意識の低下 ・急性膵炎 吐き気、嘔吐、激しい上腹部の痛み、背中の痛み、お腹にあざができる、お腹が張る ・胆嚢炎、胆管炎 発熱、寒気、白目が黄色くなる、右上腹部の痛み、上腹部が張った感じ、嘔吐、皮膚が黄色くなる、尿の色が濃くなる、体がかゆくなる |
注意点 | ・糖尿病治療中の方は服用できません。 ・甲状腺疾患、膵臓疾患の方についても服用できない場合があります。 ・18歳未満の方、65歳以上の方、重度の胃腸障害のある方、膵炎の既往歴のある方、妊娠中、授乳中、妊活中の方は服用できません。 |
マンジャロ | |
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効果 | GLP-1は元々体内に存在するホルモンで胃腸の動きを制御して満腹感を持続させ、少しの食事でも満足するようになるお薬です。 自然に食欲が抑えられ結果として体重を減少させGLP-1に加えて、2種類のホルモンホルモンの効果により胃腸の動きを制御して満腹感を持続させ、少しの食事でも満足するようになるお薬です。 自然に食欲が抑えられることで、結果として体重を減少させます。 マンジャロは自己注射薬であり、週1回ご自身で注射していただきます。リベルサス・オゼンピックより高い体重減少効果が報告されています。 |
投与方法 | 週1回、ご自身で注射していただきます。 針の装着や用量の設定が不要で1本で使い切りと使い勝手の良い治療薬です。 初めの4週間はまず2.5mgから開始し、その後は5mgの注射を続けます。効き目が悪い場合は7.5mg、10mg、12.5mg、15mgと段階的な調整が可能です。 使用前までは冷蔵庫で保管をしてください。 自己注射の方法は下の動画をご参照ください。 |
副作用 | 主な副作用として、食欲減退、吐き気、下痢、便秘、嘔吐などが報告されていますが、注射を継続することで、それらの症状は緩和していきます。一般的には問題なく注射していただける方がほとんどです。もし症状が辛い場合は使用を中止し、当院にご相談ください。 まれに下記のような症状があらわれることがあります。このような場合には、使用をやめて、当院にご相談ください。 ・低血糖 お腹がすく、冷汗が出る、血の気が引く、疲れやすい、手足のふるえ、けいれん、意識の低下 ・急性膵炎 吐き気、嘔吐、激しい上腹部の痛み、背中の痛み、お腹にあざができる、お腹が張る ・胆嚢炎、胆管炎 発熱、寒気、白目が黄色くなる、右上腹部の痛み、上腹部が張った感じ、嘔吐、皮膚が黄色くなる、尿の色が濃くなる、体がかゆくなる |
注意点 | ・糖尿病治療中の方は服用できません。 ・甲状腺疾患、膵臓疾患の方についても服用できない場合があります。 ・18歳未満の方、65歳以上の方、重度の胃腸障害のある方、膵炎の既往歴のある方、妊娠中、授乳中、妊活中の方は服用できません。 |
ルセフィ | |
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効果 | 尿に糖を排出することで、血糖を下げるお薬です。その⽅の体質や体重などにもよりますが、平均すると1 ⽇あたり約400kcal を尿糖として排出すると⾔われています。 また、ルセフィ2.5mgは半年で平均2〜3キロの体重減少が報告されています。 |
投与方法 | 1日1回2.5mgもしくは5mgを内服します。 基本的にいつ服用しても問題はなく、食前・食中・食後のいつでも構いません。 1日3食(朝・昼・晩)であれば、朝に服用しておくとルセフィの糖質カット効果を最大限に活かすことが可能です。 |
副作用 | 低血糖、脱水症状、ケトアシドーシス(嘔気、腹痛、口渇、倦怠感、意識障害、尿路感染症)などがあります。 もしこのような症状が出現した際には当院にご相談ください。 |
注意点 | ・糖尿病治療中の方は服用できません。 ・18歳未満の方、65歳以上の方は服用できません。 |
お薬 | 容量 | 価格 | 1ヶ月分の 価格の目安 | 用量 | 備考 |
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リベルサス | 3mg(30錠) | 10,000円 | 10,000円 | ||
7mg (30錠) | 20,000円 | 20,000円 | |||
14mg(30錠) | 32,000円 | 32,000円 | |||
ルセフィ | 2.5mg(30錠) | 10,000円 | 10,000円 | ||
5mg(30錠) | 15,000円 | 15,000円 | |||
オゼンピック | 2mg(1本) | 30,000円 | 15,000円 | 1回0.25mg の場合 | 0.25mg(8週分/本)・0.5mg(4週分/本)・1mg(2週分/本) と1回の投与量をダイヤル式で調整ができる注射薬です。 (1本につき注射針・消毒綿が8個ずつセット) |
30,000円 | 1回0.5mg の場合 | ||||
60,000円 | 1回1mg の場合 | ||||
マンジャロ | 2.5mg(1本) | 5,000円 | 20,000円 | 1回2.5mg の場合 | マンジャロはダイヤル式ではなく、1本使い切りの注射薬です。 |
5mg(1本) | 9,000円 | 36,000円 | 1回5mg の場合 | ||
7.5mg(1本) | 1,3000円 | 52,000円 | 1回7.5mg の場合 | ||
10mg(1本) | 1,7000円 | 68.000円 | 1回10mg の場合 | ||
12.5mg(1本) | 21,000円 | 84,000円 | 1回12.5mg の場合 | ||
15mg(1本) | 25,000円 | 100,000円 | 1回15mg の場合 |
メディカルダイエットは医師の指示のもと、お薬などが処方されます。自己判断で個人輸入などをすると、偽造品や粗悪品で健康被害を招く可能性もあるため、十分注意しましょう。
また、医師が判断した薬の用量はきちんと守りましょう。薬を処方以上に服用すると、副作用のリスクが高くなるだけでなく、正しい痩身効果も得られない場合があります。
その他には、メディカルダイエットは保険が適用されない自由診療です。かかる費用についてしっかりと確認しましょう。投薬の場合ある程度、継続して続ける必要があります。万が一、副作用の症状が出た場合にはご相談ください。症状が軽い場合でも、今後副作用が強くなる可能性もありますので、医師に判断の元、薬の継続の有無を確認します。
未承認医薬品等(異なる目的での使用)
本診療科目に用いるリベルサスは2型糖尿病の治療薬として厚生労働省に承認されています。肥満治療目的での処方は国内では承認されていません。万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
入手経路
処方するリベルサスは、国内医薬品代理店経由で購入しています。
国内の承認医薬品等の有無
リベルサスと同成分(セマグルチド)の注射製剤が、肥満症の治療薬として国内で承認されています。
諸外国における安全性等に係る情報
アメリカ食品医薬品局(FDA)において2型糖尿病治療薬として承認されています。
未承認医薬品等(異なる目的での使用)
本診療科目に用いるルセフィは2型糖尿病の治療薬として厚生労働省に承認されています。肥満治療目的での処方は国内では承認されていません。万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
入手経路
処方するルセフィは、国内医薬品代理店経由で購入しています。
国内の承認医薬品等の有無
国内において肥満治療薬として承認されている同一成分の医薬品はありません。
諸外国における安全性等に係る情報
アメリカ食品医薬品局(FDA)において2型糖尿病治療薬として承認されています。
未承認医薬品等(異なる目的での使用)
本診療科目に用いるオゼンピックは2型糖尿病の治療薬として厚生労働省に承認されています。肥満治療目的での処方は国内では承認されていません。万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
入手経路
処方するオゼンピックは、国内医薬品代理店経由で購入しています。
国内の承認医薬品等の有無
オゼンピックと同成分のウゴービ、またサノレックス等が肥満症の治療薬として国内で承認されています。
諸外国における安全性等に係る情報
アメリカ食品医薬品局(FDA)において2型糖尿病治療薬として承認されています。
未承認医薬品等(異なる目的での使用)
マンジャロは、2型糖尿病の治療薬として厚生労働省に承認されています。肥満治療目的での処方は国内で承認されていません。万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
入手経路
日本国内承認医薬品は国内正規販売代理店(医薬品卸業)から仕入れています。
国内の承認医薬品等の有無
マンジャロと同成分のゼップバウンド、またサノレックス、ウゴービ等が肥満症の治療薬として国内で承認されています。
諸外国の安全等の情報および副作用
同一成分の注射製剤がアメリカ食品医薬品局(FDA)で肥満症治療薬として承認されています(承認年月日:2023/11/08)
安全性等に関わる情報としては、急性膵炎、低血糖症状(冷や汗、気持ち悪くなる、手足の震え、ふらつく、脱力感)、嘔吐、腹痛、下痢、便秘といった症状が記載されています。