大石内科循環器科医院

静岡市葵区鷹匠2-6-1 新静岡駅より 徒歩3分 駐車場あり

静岡市葵区鷹匠2-6-1
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胸の痛み

胸部には心臓や肺に加え大動脈・食道・肋骨・肋軟骨・肋間神経・筋肉・皮膚・上部消化器などが含まれます。つまり、胸痛の原因はそのどこかのトラブルによって起こっている可能性が考えられます。

こちらは胸痛を引き起こす病気を臓器別にまとめたものです。

心臓狭心症・心筋梗塞・弁膜症(大動脈弁狭窄症)・心膜炎
胸・肺炎・胸膜炎・膿胸・肺塞栓症
皮膚帯状疱疹
消化器逆流性食道炎・胆石症
神経・骨・筋肉肋間神経痛・肋軟骨炎・肋骨骨折
その他パニック障害・過呼吸発作



そして、これらの胸痛の原因を鑑別するのに重要なのが以下のような胸痛の詳しい特徴です。

  • どのような痛みか
  • 痛みはどれくらい続くのか
  • どのような時に痛むか
  • どこが痛いか
  • 胸の痛み以外に症状はあるか



胸痛を生じる代表的な病気とその特徴をご紹介します。

心臓・血管が原因で胸痛を伴う可能性のある疾患

大動脈解離
原因大動脈の血管が裂ける
症状胸を引き裂かれるような強い痛み
痛みが出るタイミング前兆はなく、突然出現する
痛みが出る場所胸部、背部
他の症状失神・意識障害・腹痛
治療方法  降圧治療、手術
狭心症・心筋梗塞
原因冠動脈の狭窄や閉塞が原因で、心筋が酸素不足になるため
症状圧迫されるような痛み
狭心症は数分(~15分程度)、心筋梗塞は20分以上(~数時間) 
痛みが出るタイミング運動量が増えた時・季節の変わり目
痛みが出る場所胸部左側から中心にかけて
腕や肩、首、奥歯まで広範囲にわたって痛むことがある
他の症状呼吸困難・冷や汗・嘔気
治療方法  動脈硬化を改善するための生活習慣の改善・投薬
必要に応じてカテーテル治療や冠動脈バイパス手術
心臓弁膜症
原因心臓の弁の開きが悪くなり血液の流れが妨げられるため
症状圧迫されるような痛み
痛みが出るタイミング運動量が増えた時
痛みが出る場所胸部
他の症状動悸・息切れ
治療方法  症状の重さに応じて生活習慣の改善・投薬・カテーテル治療・手術

肺が原因で胸痛を伴う可能性のある疾患

肺炎・胸膜炎・膿胸
原因細菌やウイルスに感染することで肺や胸膜に炎症が起きる、膿が溜まる
症状深呼吸や体動で悪化する胸の鈍い痛み
痛みが出るタイミング息をする時に連動して痛みが出る
痛みが出る場所胸部
他の症状発熱・悪寒
治療方法  抗生物質の点滴・胸腔ドレナージ(肺にチューブを入れて膿を出す)
気胸
原因肺に穴が開いて、空気が漏れてしまう
症状呼吸をすると痛みが出る
痛みが出るタイミング呼吸をした時
痛みが出る場所胸部
他の症状咳や息切れ
治療方法  症状の程度によっては安静にする
胸腔ドレナージ・手術
肺塞栓症
原因肺の動脈が血栓で閉塞す
症状突然の吸気時の胸痛
痛みが出るタイミング長時間同じ体勢を取り続けた状況で動き出したとき
痛みが出る場所胸部
他の症状息切れ、動悸、血痰
治療方法  血栓を溶かす薬による保存療法、カテーテル治療や手術による血栓除去

消化器が原因で胸痛を伴う可能性のある疾患

逆流性食道炎
原因胃酸が食道に逆流することで、食道の炎症を引き起こす
症状飲食をした後の胸やけ
進行すると背中から胸当たりの痛みが強くなる
痛みが出るタイミング食後に横になると痛みが出やすい
痛みが出る場所胸の真ん中から背中にかけて
他の症状胸やけ・げっぷ・喉の違和感、咳
治療方法  薬による治療
胆石症
原因胆石が胆のうの出口につまる
症状食後の胸部~右脇腹痛
痛みが出るタイミング食後
痛みが出る場所胸部~右脇腹
他の症状吐き気、嘔吐、食欲不振
治療方法  症状に応じて薬・点滴・手術

神経・骨・筋肉が原因で胸痛を伴う可能性のある疾患

肋間神経痛肋軟骨炎
原因肋軟骨の炎症や肋骨付近にある肋間神経に障害が起きる  
症状神経に触った時は電気が走るような痛み
痛みが出るタイミング安静時には少なく、体動時に起こりやすい
痛い場所を押したりすると痛みが強くなる
痛みが出る場所胸部~背中にかけて、痛みの場所が限定的
治療方法  胸部~背中にかけて、痛みの場所が限定的
肋骨骨折
原因強い力が加わる外傷や激しい咳など
症状圧迫されるような痛み
痛みが出るタイミング身体を動かした時、深呼吸をする際に痛みが出やすい
痛みが出る場所胸部
他の症状内出血・息苦し
治療方法  肋骨を固定して必要に応じて投薬

皮膚が原因で胸痛を伴う可能性のある疾患

帯状疱疹
原因水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化
症状体の一部(片側)にぴりぴりとした痛みや違和感、痒みが出て、その後同じ場所に赤みや水ぶくれができてくる
痛みが出る場所体の片側
他の症状水ぶくれ、赤みなどの皮膚症状
治療方法  痛み止め、抗ウイルス薬

まとめ

胸痛にはいくつかの原因が考えられますが、やはり心臓や大動脈の異常によるものは命に関わるケースがあります。そのため胸痛を自覚した時には、まず循環器内科を受診されることをおすすめします。

当院では、循環器専門医による問診・診察に加え、胸痛の原因を調べる様々な検査機器を設備しております。自覚症状が出始めたら、早めに受診をする事で、治療の負担が軽減したり、生活習慣の改善で経過を観察したりできる場合もあります。
ご不安なこと、お困りのことがありましたら当院へご相談下さい。


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