大石内科循環器科医院

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尿酸値が高いと健診で指摘されたら!痛風予防と生活改善のポイント

2025.04.02 生活習慣病健康診断

健康診断で「尿酸値が高い」と指摘され、不安を感じたことはありませんか?高尿酸血症は自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行することがあります。日本では約1,000万人が高尿酸血症を抱えていると推定され、放置すると突然の激痛を伴う「痛風発作」を引き起こす可能性があります。

一部の研究では、高尿酸血症は腎臓病や高血圧、糖尿病、心血管疾患などのリスクを高めることも指摘されています。この記事では、尿酸値が高いと起こる影響や原因、予防法に加え、高尿酸血症と診断された場合の対処法まで詳しく解説します。今からできる生活改善点のポイントを押さえ、健康を守るための第一歩を踏み出しましょう。

尿酸値の管理や痛風のリスクについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
>>高尿酸血症・痛風について

尿酸値とは血液中の尿酸量のこと

尿酸値とは血液中の尿酸量のことです。細胞の新陳代謝やプリン体の分解で生成されます。通常は腎臓でろ過され、尿として排出されますが、約8割は細胞代謝由来です。残りの約2割が食事からのプリン体に由来します。産生量と排泄量のバランスが崩れると血中尿酸値が上昇します。尿酸値について以下の内容を解説します。

  • 尿酸値の正常値と高尿酸血症の基準
  • 尿酸値が高い原因

尿酸値の正常値と高尿酸血症の基準

健康な人の尿酸値は、一般的に3.0~7.0mg/dLの範囲内です。年齢や性別によって多少の変動はありますが、7.0mg/dLを超えると「高尿酸血症」と診断されます。高尿酸血症は、血液中に尿酸が過剰に存在する状態です。すぐに目に見える症状が現れることは少なく、多くの場合自覚症状がありません。健康診断で指摘されるまで気づかない場合もあります。

尿酸値が高い原因

尿酸値が高い原因は一つではなく、複数の要因が複雑に絡み合っていると考えられています。主な原因は以下のとおりです。

  • 遺伝的な要因
    尿酸を体外に排出する腎臓の働きが生まれつき弱い場合が考えられます。血縁者に痛風を患っている人がいる場合、高尿酸血症になりやすい傾向があるため、注意が必要です。家族歴は、高尿酸血症のリスクを評価するうえで重要な指標の一つとなります。
  • 生活習慣の乱れ
    肥満や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病は、尿酸値を上昇させる要因になるだけでなく、高尿酸血症によってさらに悪化するという悪循環に陥る可能性があります。
  • 薬の副作用
    特定の薬には、副作用として尿酸値を上昇させるものがあります。利尿剤や一部の抗結核薬などが代表的な例です。服用している薬によって尿酸値が上昇していることが疑われる場合は、自己判断で服用を中止せず、医師や薬剤師に相談しましょう。

高尿酸血症の原因となる生活習慣は、中性脂肪の増加とも深く関係しています。食事や運動習慣を見直すことで、尿酸値と中性脂肪の両方をコントロールすることが可能です。詳しくは以下の記事をご覧ください。
>>【医師監修】中性脂肪が高いと体に悪い?おすすめの食事や運動方法も解説

高尿酸血症を放置するリスク

高尿酸血症を放置することは、さまざまな合併症のリスクを高める可能性があるため注意が必要です。主な合併症のリスクは以下のとおりです。

  • 痛風
    高尿酸血症を放置すると、尿酸が体の中に蓄積し続け、最終的には結晶化して関節に付着します。尿酸結晶の沈着が、激しい痛みを伴う「痛風」の原因となります。痛風発作は、足の親指の付け根に起こることが多いですが、足首や膝、肘など他の関節に起こる可能性もあります。痛風発作は数日間続く場合もあり、日常生活に大きな支障をきたします。発作を繰り返すうちに慢性化し、関節の変形や機能障害につながることもあります。
  • 尿酸腎症
    高尿酸血症は腎臓にも悪影響を及ぼします。尿酸が腎臓に蓄積し、結石を形成したり、腎機能を低下させる「尿酸腎症」を引き起こしたりする可能性があります。尿酸腎症が進行すると、腎不全となり人工透析が必要になるケースもあるため、注意が必要です。
  • 生活習慣病(高血圧や脂質異常症、糖尿病など)
    最近の研究では、尿酸値が高い状態が続くと血管内皮機能が障害され、動脈硬化が進行しやすくなることが示唆されています。動脈硬化は、心筋梗塞や脳卒中といった生命に関わる病気の大きな危険因子です。高尿酸血症と高血圧はどちらも血管を傷つける原因となるため、お互いに悪影響を及ぼし合い、心血管疾患のリスクをさらに高める可能性があります。

高尿酸血症はさまざまな合併症を引き起こす可能性があるため、早期に適切な対策が重要です。健康診断などで尿酸値が高いと指摘されたら、医療機関を受診し、専門医の指導を受けるようにしましょう。

当院では、健康診断で異常があった方や体の不調があった方に対して、専門医がサポートしております。お気軽にご相談ください。健康診断で異常を指摘された場合の対応について、以下の記事で詳しく解説しています。
>>健康診断で異常があったらどうする?|静岡市にお住まいの方へ

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尿酸値を下げるための生活習慣改善5つのポイント

生活習慣を見直すことで、尿酸値が改善される場合があります。尿酸値を下げるための生活改善のポイントは以下のとおりです。

  • 食事療法
  • 適度な運動
  • 水分補給
  • アルコール制限
  • ストレス管理

食事療法

尿酸値を下げるためには、食事の内容を見直すことが大切です。尿酸のもとになるプリン体の摂取量をコントロールすることが重要です。プリン体が多く含まれる食品を控え、バランスの良い食事を心がけましょう。

プリン体は、細胞の核を構成する成分であり、体内で毎日作られています。食事から摂取するプリン体は全体の10~20%程度ですが、尿酸値が高い方は、量を意識的に減らす必要があります。1日のプリン体摂取量の目安は400mgです。食品をプリン体含有量で分類すると、以下のようになります。

  • プリン体を多く含む食品(100gあたり150mg以上のプリン体を含む)
    レバーや白子、あんこうの肝、干しイワシ、カツオの心臓などは尿酸値が高い方にはおすすめできません。どうしても食べたい場合は、ごく少量に留めましょう。
  • プリン体中含有食品(100gあたり50~150mgのプリン体を含む)
    肉類(牛肉、豚肉、鶏肉)や魚介類(アジ、イワシ、エビ、カニ)などは、適量を心がけ、食べ過ぎないように注意しましょう。例えば、牛肉100gには約100mgのプリン体が含まれています。
  • プリン体低含有食品(100gあたり50mg未満のプリン体を含む)
    野菜や果物、海藻、乳製品、卵、穀物などは積極的に摂取しましょう。尿をアルカリ性にする働きがあり、尿酸の排泄を促します。

適度な運動

適度な運動は、尿酸値を下げるだけでなく、肥満の予防にも効果的です。肥満は、体内で尿酸が作られる量を増やし、腎臓から尿酸が排出されるのを邪魔する可能性があります。

激しい運動は、かえって尿酸値を上げてしまうことがあるため、ウォーキングや軽いジョギング、サイクリング、水泳などの有酸素運動を選びましょう。1日30分程度の運動を週に数回行うことで、効果が期待できます。運動で血行が促進され、新陳代謝が活発になることで、尿酸の排泄も促されます。

水分補給

水分を十分に摂ることで、尿酸が尿と一緒に体外へ排出されやすくなります。尿酸は水に溶けやすい性質があるため、水分摂取は尿酸値のコントロールに重要です。1日に2リットルを目安に、こまめに水分を摂るようにしましょう。

カフェインを含むコーヒーや緑茶は利尿作用があるため、水分補給には麦茶やミネラルウォーターなど、ノンカフェインの飲み物がおすすめです。ジュースや甘い飲み物は、糖分の摂り過ぎにつながり、肥満のリスクを高める可能性があるため控えましょう。

アルコール制限

アルコールには尿酸値を上げる作用があります。体内で尿酸の産生を促進し、腎臓からの排出を阻害するためです。尿酸値が高い方は、アルコールの摂取量を控えるか、摂取しないことが大切です。

ストレス管理

ストレスは、自律神経のバランスを崩し、尿酸値を上昇させる原因の一つと考えられています。ストレスを感じると、交感神経が優位になり、血管が収縮して血流が悪くなります。血流の悪化により、腎臓での尿酸の排泄がうまくいかなくなり、尿酸値が上昇しやすくなります。

ストレスをため込まないように、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。十分な睡眠をとることも、ストレス軽減に効果的です。規則正しい生活を送り、心身ともに健康な状態を保つように心がけましょう。

尿酸値が高い場合の3つの対処法

尿酸値が高い状態は、生活習慣の改善や治療によって改善される可能性があります。対処法について以下の内容を解説します。

  • 痛風発作が起きたときの応急処置
  • 尿酸値を下げる薬物治療
  • 定期的な健康診断と医師への相談

痛風発作が起きたときの応急処置

痛風発作が起きると、関節が突然激しく腫れ、強い痛みを伴います。特に足の親指の付け根に発作が起こることが多いですが、膝や足首などにも発生することがあります。発作時は、以下の応急処置を行うことで痛みを和らげ、悪化を抑えられる可能性があります。

  • すぐに安静にする
    痛みのある関節にはできるだけ負担をかけないようにし、動かさないことが重要です。無理に歩いたり、関節を刺激すると症状が悪化する可能性があります。
  • 患部を冷やす(アイシング)
    氷や保冷剤をタオルに包み、15〜20分程度患部に当てると炎症が和らぎ、痛みが軽減します。ただし、冷やしすぎると血行が悪くなるため、長時間のアイシングは避けましょう。
  • 水をたくさん飲む
    尿酸を早く排出するために、1日2リットル程度の水をこまめに飲むことが推奨されます。カフェインやアルコールは逆効果なので避けましょう。
  • 鎮痛剤を服用する
    市販の鎮痛薬(ロキソプロフェンやジクロフェナクなどのNSAIDs)が痛みを和らげます。ただし、持病がある場合は医師に相談してから服用しましょう。
  • 痛みが続く場合は医療機関へ
    痛みが数日経っても引かない場合や、頻繁に発作が起こる場合は、医師に相談し、適切な治療を受けることが重要です。

尿酸値を下げる薬物治療

生活習慣を改善しても、尿酸値が十分に下がらない場合は、薬物治療を行うこともあります。薬には、尿酸の生成を抑える薬と、尿酸の排泄を促す薬があります。キサンチンオキシダーゼ阻害薬(アロプリノール、フェブキソスタット)や、尿酸排泄促進薬(ベンズブロマロン、プロベネシド)などです。

薬物治療は、尿酸値をコントロールし、痛風発作を防ぐために有効な方法です。薬を飲み始めたら、自己判断で服用を中断したり、量を変更したりすることはやめましょう。

副作用が現れる場合もあるので、気になることがあれば、すぐに医師に相談することが大切です。正しく薬を服用し続けることで、尿酸値を適切にコントロールし、合併症のリスクを減らすことができます。

定期的な健康診断と医師への相談

尿酸値が高い場合は、定期的な健康診断を受け、医師に相談することがとても大切です。健康診断で尿酸値をチェックすることで、高尿酸血症を早期に発見し、適切な対処をすることができます。

医師への相談は、尿酸値のコントロールだけでなく、他の病気の予防にもつながります。医師は、あなたの生活習慣や健康状態を総合的に判断し、あなたに合った適切なアドバイスをしてくれます。

健康診断で異常を指摘された場合の再検査や治療の必要性について、以下の記事で詳しく解説しています。
>>健康診断で異常があったらどうする?|静岡市にお住まいの方へ

まとめ

高尿酸血症を放置すると、痛風発作や腎臓病、生活習慣病などのリスクが高まります。しかし、日々の生活改善で尿酸値をコントロールできる可能性があります。尿酸値を下げる5つの生活改善ポイントは以下のとおりです。

  • 食事療法
  • 適度な運動
  • 水分補給
  • アルコール制限
  • ストレス管理

尿酸値を下げることは、痛風発作を防ぐだけでなく、全身の健康維持にも効果的です。気になる症状がある場合は、お早めに当院までご相談ください。

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参考文献

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