循環器内科では、心臓や血管に関わる病気を専門に扱っています。循環器の病気は、発見や治療が遅れると、命に関わったり後遺症を残したりすることがあるため、日頃からの予防や早期発見・早期治療がとても重要です。
当院の循環器内科では、息切れ・動悸・胸の違和感、手足のむくみなどの症状がある方、健康診断・人間ドックなどで心臓・血管の異常を指摘された方、心臓・血管の病気の原因である生活習慣病(高血圧、糖尿病、高脂血症など)を指摘された方に対する生活習慣の指導も含め、専門的な診療・治療をご提供しております。 日本循環器学会認定「循環器専門医」である医師が、丁寧な問診および検査から的確な診断、病気の早期発見に努めております。
循環器内科は、心臓・血管など血液の流れに関する「循環器」の病気を専門とする診療科です。
循環器は、次の器官から構成されています。
左右の肺の間で身体の中心から少し左側にある、握りこぶし程度の大きさの筋肉です。心臓は血液を送り出すポンプの役割をしています。右心房(うしんぼう)、右心室(うしんしつ)、左心房(さしんぼう)、左心室(さしんしつ)の4つの部屋に分けられており、心房は血液を受け取り、心室は血液を送り出しています。心拍数には個人差がありますが、一般的には安静時で1分間に60回~100回程度とされています。
血液を心臓から全身に送り出す血管のことです。直径2cm~3cmの人体で最も太い血管である「大動脈」は、肺以外の全身へ血液を送る動脈の本幹として重要な役割を果たしています。
動脈によって全身に送り出された血液が心臓に戻っていく血管です。静脈の多くに、血液の逆流を防ぐ弁が備わっており、血液が心臓へ向かって流れるのを助けます。
動脈と静脈の間を繋ぐ、非常に細い血管で網目状に張り巡らされています。壁を通して、体中の細胞に酸素・栄養を運んだり、老廃物の回収を行ったりしています。
血液中の液体成分「リンパ液(主に血しょう)」が流れている管です。静脈のように逆流しないよう弁が備わっており、一方向に流れます。
私たちの身体には、頭~つま先・指先まで「血管」が張り巡らされており、中に「血液」が流れています。心臓がポンプとなり、血液を動脈に押し出して全身の臓器へ栄養・酸素を届け(体循環)、代わりに二酸化炭素などの老廃物を回収して静脈を通り心臓に戻ってきます(肺循環)。全血液は約1分で体内を一巡しており、血液が体内を循環することで、生命が維持されています。
この血液循環のしくみから、心臓や血管など血液に関する器官を「循環器」と呼びます。
上記以外にも気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
当院では、次のような疾患に対して、診察・治療を行っております。
自覚症状がない、乏しい場合でも下記のような異常を指摘された場合には、お早めにご相談ください
血液検査では、得られた血液によって様々な身体の状態を把握することができます。
心筋障害(心筋梗塞や狭心症)の予測、凝固機能(血栓や出血のリスク)や心不全の評価ができます。
X線を胸部に照射して、肺・心臓・大動脈・肺の間にある縦隔・肋骨などの器官の異常を調べることができます。
安静時に行う検査で、心筋に流れる微弱な電流から心臓の動きを確認することができます。
不整脈、狭心症、心肥大、心筋梗塞などの診断に役立てられます。
小型の検査装置を身につけ、日常生活での心電図を24時間連続記録する検査です。不整脈の診断や狭心症発作時に特有な心電図変化を記録できます。
小型の検査装置を身につけ、日常生活での心電図を7日間連続記録する検査です。従来の検査機器より長時間の計測が可能となり、不整脈の検出率も向上し不整脈の早期発見につながります。
運動に対する心機能をチェックする検査です。狭心症、心筋梗塞の診断や治療効果の判定、運動による不整脈の増減などを検査します。
一日の中で心電図がどのような行動でどのように変化するか、また症状がある時はどのような変化が捉えられるのかを調べます。
心臓が血流を送り出すことに伴って発生する波形を調べることで、血管(動脈)の硬さと詰まり具合を確認することが分かります。
日常生活の中での一日の血圧の変化を調べます。血圧は、環境、行動、ストレスなどいろいろな原因で常に変動しています。そこで血圧の変化(日内変動)を知り、降圧剤の効果判定など治療に役立てる検査です。
心臓の大きさ、動き、心臓の筋肉や弁の状態、血液の流れなどを観察します。
放射線の被ばく、痛みの一切ないご負担の少ない検査です。
脳に血液を送る首の動脈(頚動脈)に超音波を当てることで、動脈硬化の有無、進行度が確認できます。
下肢動脈エコーでは足の動脈の血管壁の状態や血流を観察します。血圧脈波検査とあわせて下肢閉塞性動脈硬化症の診断を行います。
放射線の被ばく、痛みの一切ないご負担の少ない検査です。
下肢静脈エコーでは足の静脈内の血栓や逆流の有無を観察します。下肢静脈血栓症(エコノミークラス症候群)や静脈瘤の診断に用いられる検査です。
放射線の被ばく、痛みの一切ないご負担の少ない検査です。
自宅で機器の装着・脱着を行い、その後得られたデータを当院で解析します。睡眠障害、睡眠時無呼吸(睡眠時無呼吸症候群)の有無を調べる簡易検査です。
装置を手首に巻き、センサーを指先に装着して、終夜血中酸素濃度を測定します。睡眠時無呼吸のある方は、睡眠時に血中酸素濃度が低下します。また、心疾患、呼吸器疾患の方は、体動時に測定することで、息切れなどの重症度を評価し、治療に役立てることができます。